へルスキーパーの導入に係わる養成施設とのQ&A

 

標記につきまして、養成施設進路担当者との打ち合わせ結果について、下記のとおり報告いたします。

 

質問内容:Q

回答内容:A

 

Q1 ヘルスキーパーを設置している企業は全国でどのぐらいの数あるのか。

A1  全国で250社程度である。

 

Q2 ヘルパーの採用に当たって当初は契約社員として採用し、本人の技術、人柄、意欲などを勘案した上で社員にするか検討したいが、他社の雇用実態を教えてほしい。

A 働く者からみると、正社員として採用してもらいたいのはやまやまだと思う。一般的には嘱託や契約社員の処遇が殆どである。

 

Q3  勤務時間は7時間40分とし、時差勤務を導入したいが。                

A3  通勤時間帯の混雑を避けることや朝一番では施術を受けづらいことなどを考え1時間遅らすことは妥当と思われる。

 

Q4 設置場所を医務室内か、または、新たに設置した方が良いか、それぞれのメリット、デメリットを教えてほしい。   

A4 総合的に判断すると医務室内に施術コーナーを設けるより、単独の施術室を設ける方が好ましい。                                     

  oメリット                               

医務室内へ設置する場合、施術時に受 付を看護師にしてもらえる。           

  oデメリット                             

医務室は病気や体調の悪い者が診察や相談に来る場所で、来室者のプライバシーの保護も必要である。

一方、マッサージを受けたい者は、できるだけリラックスしたいためにヘルスキーパーは利用者との会話を通じ状況を確認しつ

つ施術を行う必要があるので同室だと病人の安静が保たれない。

医師や看護師との人間関係がうまくいかないことが多い。            

 

Q5  受入体制としてどのようなことに考慮したら良いか。

施術室のスペースとしてマッサージ施術場所の設置に関する法律では、               

・施術場所(6.6u以上)            

      ・待合い場所(3.3u以上)          

      ・換気設備

・消毒設備

・開設後の保健所(市区町村)への届出が必要とうかがっているが、他にどのようなことの準備が必要か。

A5 施術室の中としては、ベット(電動・固定)、手の消毒器、洗濯物入(シーツ・枕カバー等の洗濯用)、温熱機器(治療効果を高めるための保温器)、消耗品としてシーツ・枕カバーなどが必要である。また、状況によりカルテの整理用として 視覚障害者用のパソコンも必要に応じて設置することが望ましい。o建物全体としては、エレベータ内・外の点字表示、廊下の点字ブロック設置が必要である。なお、手すりはつけなくても良い。

 

Q6 企業内のヘルスキーパーでマッサージの他に、はり、きゅうも併せて行っている状況を教えてほしい。               

A6 ヘルスキーパーは三療(あん摩・はり・きゅう)の国家資格を保有しており、本格的に効果的な治療をしたいと思う者が多いが、実体的には企業内ではマッサージのみが殆どである。なお、はり治療を行う場合は高圧滅菌器の設置が必要になる。             

 

Q7 施術者の性別は男女いずれが良いか。また、通勤時の交通災害を勘案すると先天的な障害者の方が良いのか。   

A7 性別は関係なく人柄の良さ、意欲や技術の高さが重要である。焦らずじっくり準備し人選することを奨めたい。中途障害者が多いこれらの者の中にはパソコン操作ができる者が多い。なお、通勤に不安がある者は、応募してこない。          

 

Q8  ヘルスキーパーを雇用している企業の例で、利用料金を徴収している企業が多いか、少ないかをうかがいたい。また、利用料金の額の相場と料金の利用目的は。

A8 福利厚生の観点から受益者負担の考えに基づき、500円〜2,000円の中で適用している場合が多く、一般的には800円〜1,000円がほとんどである。金額が高い場合は、一部が施術者の給与に  なり、他はシーツ・枕カバーなど消耗品に当てられる。 

 

Q9 契約社員で常用労働者として短時間労働者を受入る場合の条件は。   

A9  雇われる者の側から見ると社員と同様の労働条件で働きたいと考えている。雇用保険の対象者になる次の条件が備わ れば、短時間被保険者となる。1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満であること

・1年以上引き続き雇用すること。  

年間90万円を越える収入の見込があること                         

 

10 マッサージ室を利用する条件を決めている企業が多いのか、希望者は誰でも良いとしているのか。       

10  建前としては決めておく必要があるが、実質的には希望者を拒まない体制が多い。

 

11  ヘルスキーパー制度導入に係わる法律や施術室設置に向けた必要設備の一覧表があればいただきたい。

11 お渡ししたい。

 

12  ヘルスキーパー導入の成否は、マッサージを行う人その者の善し悪しにかかっている。1年ぐらいかけ、じっくり検討し導入していきたいと考えており、もし導入する場合、人柄・意欲・技術に優れた人材を斡旋してもらいたい。また、導入する場合、当社にお見えいただき個別指導もお願いしたい。

12  全面的に協力したい。

 

13  三療の資格取得に取り組んでいる入寮者に、カルテの整理技術として、音声入力パソコンの指導を行っているのか。

13  希望者を対象にして操作とカルテの整理まで指導している。