入社時においてヘルスキーパーとの間で確認する事項

 

ヘルスキーパーの採用時に、下記の事項について検討し、本人への意識づけと徹底すべき事項の確認を行ってください。

 

 

1.心構えの徹底

o ヘルスキーパーの役割は、施術を通じ従業員の心身の健康維持・増進をはかり、結果として企業の発展に寄与することを念頭に

おき、利用者に対してお客様意識を持って接する。

o 理療知識・技能を高めるために、自ら研鑽するとともに勉強会等へ参加し施術能力を高める。

o 治療の必要性がないと判断される利用者が、限度を越してマッサージ室を利用する場合には、ヘルスキーパー業務の管理者に申し出て、適正な利用に誘導するための協議をする。

 

2.ヘルスキーパー制度導入時の確認事項

円滑にヘルスキーパー業務を導入すること、効果的な業務の遂行をはかるためには、次の事項についてヘルスキーパー本人の意見を聴取することが大切である。

o マッサージ室の設置………広さ、間仕切り、間仕切りの素材

o 設置する備品・消耗品……ベッド(固定・電動)、消毒器、枕・胸当て、着替など

o 三療資格(あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師)の合格証書を借用依頼………保健所への届出時に添付資料として提出する

 

3.処遇の告知

o 契約方法……正社員、契約社員、嘱託社員

o 賃  金……年俸制とするか月給制とするか、業務の特性を踏まえ検討する。

(参考)国立障害者リハビリテーシヨンセンターの実施したヘルスキーパー業務実態調査では、平均年収=362万円

o 勤務時間……通勤経路・ラッシュ時間帯、朝一番の利用率の低さなどを勘案し、勤務時間をずらす必要がある。

o 昼休時間……同上

 

4.施術範囲の検討

o あん摩マッサージ指圧のみ

o あん摩マッサージ指圧 + 鍼

(参考)鍼の効果………四十肩・五十肩、腱鞘炎、ぎっくり腰の治療

鍼の危険性……まれに肺気腫を引き起こす恐れがある

5.業務量

ヘルスキーパーの疲労度合い、利用率などを勘案し決定する。

o 利用者1人当たりの所要時間……30〜50分

o 1日当たりの利用者数……6〜9人

o 休憩時間の設定……施術(30〜40分)と施術の間に5〜10分

 

6.仕事の範囲

ヘルスキーパーの障害状況(全盲・弱視・見え方)、能力(パソコンの操作)、職場環境(支援機器の有無)などを勘案し、次の業務の分掌を決める。

 

 

 

ヘルスキーパー本人

ヘルスキーパー以外

どちらでも可

備 考

予約受付

 

 

 

カルテ管理

 

 

プライバシーの保護

利用料金の徴収

 

利用実績の集約

 

ヘルスキーパーには無理の要素が高い

利用実績の分析

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7.禁止・注意事項の徹底

(1)禁止事項

o マッサージ室で利用者から聞き得た事項は、業務内外にかかわらず他人に口外してはならない。

o 個室であることを踏まえ、性的嫌がらせ(セクシュアル・ハラスメント)行為を起こさない(受けない)。

o 土曜日・日祭日にアルバイトで、治療院などで働くことを禁止する。ただし、知識・技能を磨くための

研究会・勉強会は除く

(2)注意事項

o 鍼を行うことを認めた場合には手洗いはもとより徹底した消毒に努めること。

以上