第2回 就職セミナーを開催しました
就労移行支援課 就労相談室
 就労相談室では就職活動を始めるきっかけづくりとして、就職セミナーを開催しています。これまで就職活動をしたことがない利用者も多いため、履歴書や自己紹介状といった応募書類の作成方法、面接を受ける際の立ち居振る舞いや心がまえなど「就職活動の基本」を講義やロールプレイを交えながらお伝えしています。
 昨年11月に開催した第2回就職セミナーでは、障害者雇用に取り組んでいる企業の方と現在就労中の当センター終了者にお越しいただき、貴重な現場の声を聞かせていただきました。今回は株式会社ヤオコーで長年障害者雇用を担当されてきた本社人事部の山内桂子様と、同社店舗に2007年から勤務されている山口真之様の二人をお招きしました。
 はじめに山内様から「企業で働くということ」と題して、企業側の視点から障害者雇用に関するお話をいただきました。株式会社ヤオコーは埼玉県を中心にスーパーマーケットを展開する企業で、現在200名以上の障害者を店舗等で雇用されています。平成27年度には障害者雇用優良事業所として厚生労働大臣表彰を受賞するなど、その取り組みが注目を集めている企業です。
 山内様は企業で働くために身につけてほしいこととして、「毎日出勤する」「目標をもつ」「身だしなみを整える」「家事を担当する」の4点を挙げ、これらすべてが働くうえで重要な社会人としてのマナーであることを、具体例を交えてわかりやすくお話しくださいました。また、仕事を続けていく上で生活面を整えることがいかに重要かということを、退職に至った職員の例などを挙げて詳しく解説してくださいました。
 つづいて、障害をもちながら働き続けることについて当事者の立場から山口真之様に話していただきました。高次脳機能障害がある山口様は、現在店舗で品出し業務などに従事されています。
 初めて勤めた会社で転落事故に遭い大怪我をされて以降、記憶力が低下するなどそれまでのように働くことが困難になり、数十回もの転職を繰り返すなど大変なご経験をされたそうです。受傷から約10年後、それらの原因が脳機能の障害にあることが判明してからは当センターで職業訓練を受け、ご自身の障害特性の理解を深めた上で現在お勤めの会社に就職されました。
 山口様は記憶力を補うためにメモをとる習慣を身につけ、指示やスケジュールなどは必ず書き込んで忘れるのを防いでいるとのことで、これまで10年間につけたメモ帳はすべて保管し、今でもときどき見返しているそうです。生活面では食事は3食きちんと食べる、午後10時には寝るなどを心掛けており、仕事のためにしっかりと自己管理をする大切さも教えてくださいました。多くの苦労を経験された山口様の言葉には重みと説得力があり、「お金ではないです、仕事ができること自体がよろこびです」という一言は多くの参加者の心に届いたことと思います。
 アンケート結果でも「目標を持つことが大切だということが分かりとても参考になった。これからがんばりたい気持ちでいっぱいです」など参考になったという感想を多数いただき、今回の催しが就労への具体的なイメージづくりやモチベーションを高めるための一助になったかと思います。改めてお忙しいなか講演をして下さったお二人に心より感謝申し上げます。
画像:「配慮が必要なこと」と「健常者同様にすべきこと」を分けて指導していると語る山内桂子様 「配慮が必要なこと」と「健常者同様にすべきこと」を
分けて指導していると語る山内桂子様
画像:今年3月で勤続10年を迎える山口真之様 今年3月で勤続10年を迎える山口真之様