福祉機器開発部 川ア 「認知機能支援機器の実態調査及び利活用モデルの構築」に関する研究についてご説明いたします。 ・課題処理において認知機能を支援する機器は、「認知機能支援機器」と称され、対象者の認知機能や生活の改善に働きかけると言われています。 ・例として、次の作業への切り替えを助ける機器として、タイムエイドなど、  今がいつなのかわかるように助ける電子カレンダーや、  薬を飲み忘れないよう助ける服薬支援機器、  不安やストレスを軽減させる機器として、セラピー人形やロボットなどがあります。   ・リハビリテーションにおいて認知機能支援機器は、認知症高齢者や発達障害を伴う子供など、認知機能に障害のある方々に対して、生活の自立を助け、認知機能の補完的手段として利用されており、有効性が検証されつつあります。 ・しかしまだ、国内においては十分に普及しているとは言い難く、有効活用されていない現状があります。 ・そのため、本研究では、機器利用の実態調査に基づき、導入からフォローまでの利活用モデルを構築し、その妥当性を検討することを目的に研究を進めております。  まず初めに、アンケート調査より機器の利用状況やニーズを把握し、課題を抽出いたします。次に機器利用の制約条件、必要な評価手法、提供方法を検討することを目的に、インタビュー調査を実施いたします。そのご、これらの結果をもとに、利活用モデルを構築、提案し、実践と検証を行なっていきます。  これらにより、機器を必要とする対象者に対して、自立を助け、より適する機能を有した機器を提供できるようになることを目指して研究を進めてまいります。  現在、リハビリテーション専門職を対象としたアンケート調査により、機器の認知度は高まってきていますが、利用は十分ではないことが示されました。今後はこれらの結果をもとに、提供方法、支援体制を検討し、利活用モデルの構築を進めてまいります。 ご清聴ありがとうございました。