障害工学研究部を紹介するページです。 【画像】  障害工学研究部のシンボルマークを左上に掲載しています。  フラスコと歯車と回路の配線をイメージしています。 【ミッション(使命)】  障害機能の生体工学的な計測・評価技術、及び低下した機能を代替・補償・回復する  ための技術をもって障害者のQOL向上、社会参加支援に寄与しています。 【研究方針】  (1)使われる技術を創る  (2)先導的な研究テーマの設定  (3)障害当事者並びに臨床部門との連携  (4)現場に役立つように成果を形にして普及を図る 【部の詳細説明】  障害工学研究部には、3つのプロジェクトがあります。  各プロジェクト毎に説明します。 【シート型ウェアラブルセンサ開発プロジェクト】  障害者の身体情報を計測するためのシート型でフレキシブルなセンサの開発を行い  ます。具体的な場面として義足の中や車椅子の座面などが考えられますが、測定  対象を加工することなく障害者の日常生活環境でそのまま設置できる物を目指し  ます。  ■シート型義足挿入用センサ・システムの開発  ■シート型車椅子座面用センサ・システムの開発  ■シート型褥瘡予知センサ・システムの開発  【画像】フローチャートです。      (1)測定機の設置が困難であり、既存のパーツではセンサが作れない      矢印 (2)独自のシート型センサの開発            独自センサに特化した測定システムの開発      矢印 (3)プロジェクトを越えた連携による応用計測      矢印 (3)から(1)に戻り、改良・新たなニーズを開拓      (1)から(3)のサイクルを繰り返し、最終的に実用化する。  【画像】開発例として、シート型せん断力センサの写真を出しています。      100円玉の約三分の一の直径です。  【画像】シート型せん断力センサを複数利用した多チャンネル型の測定システム      の写真です。  【高次脳機能障害者などの生活・移動を支援する機器の実用化と普及】  高次脳機能障害者など認知機能に障害のある人を支援する携帯電話ならびに  スマートフォンアプリを研究開発しています。開発した支援アプリには、記憶障害、  注意障害、遂行機能障害など認知障害者を支援する機能として、手順支援機能、  スケジュール機能、アラーム機能などがあります。当センター障害工学研究部の  ホームページから無償でダウンロードしてご利用いただくことが可能です。ただし、  機種によっては動作しない場合があります。  http://www.rehab.go.jp/ri/rehabeng/ninchapp/ninchiappj.htm  また、高次脳機能障害者など認知機能に障害のある人の移動支援の研究も行って  おり、携帯電話やスマートフォンを活用した外出支援の研究や交通バリアフリーの  調査研究も行っています。  【画像】手順支援機能を利用している際のスマートフォン画面例:画面タッチで      次の手順へ進みます。(文字、写真、動画で手順を一つずつ提示、      アラーム、スケジュール機能とも連動)      ご飯を温める手順の支援の例です。      まずご飯にラップをかけます。「ご飯にラップをかける」と画面に文字を      表示するとともに、ラップとご飯を盛ったお皿の写真を表示します。      次にご飯をレンジに入れます。「ご飯をレンジに入れる」と画面に表示      するとともに、電子レンジを開いて、中にご飯を盛ったお皿が入っている      写真を表示します。      最後にレンジのタイマーを設定します。「タイマーを設定する」と表示      するとともに、電子レンジの扉を閉めて、タイマー設定のノブを回して      いる写真を表示します。 【新たな遠隔社会参加シーンの開発プロジェクト】  遠隔操作型のロボット技術を活用して、従来のコミュニケーションに新たな体験を  加えた新しい遠隔外出体験・社会参加シーンの開発と将来的な社会実装を目指し  ます。この実現のために、遠隔体験の「質(ユーザエクスペリエンス)の向上」と  「量(シーンの選択肢)の向上」の2側面からアプローチしています。  【画像】左側に質的アプローチとして、感性の問題(使いたくない)と使用性の      問題(使うのが難しい)と記載されています。      右側には、量的アプロローチとして、機能性の問題(役に立たない)と      意味性の問題(必要がない)と記載されています。  ■質的アプローチ   ●「遠隔環境で自由に動き回る」のに必要なコアテクノロジの基礎研究・開    発:あらゆる場所の3次元情報を認知するためのインターフェースの研究   ●「ロボットを思い通りの位置に移動・停止させる」ために必要な、遠隔地に    おけるヒトの予測特性解明のための基礎研究  ■量的アプローチ   ●より本質的な社会参加ニーズに応えるため、遠隔操作型のロボットを通じて、    社会で活躍できる可能性のある新たなシーンの開拓を進めています。  【画像】提案インターフェースの特徴が記載されています。      輪郭のずれからあらゆる箇所の奥行が分かります。      衝突リスクを低減し、遠隔地の物体を操作します。      このインターフェースには5つのメリットがあります。      1つ目のメリットは、環境カメラの設置が不要なことです。      2つ目のメリットは、自己主体感の維持を向上することです。      3つ目のメリットは、映像酔いのリスクを低減することです。      4つ目のメリットは、平行から仰角の観察ができることです。      5つ目のメリットは、センシング操作が不要なことです。  【画像】検討中のコンセプトのイメージが掲載されています。      ロボットハンドをカメラ等のセンサを利用して遠隔操作するロボットや、      フォークリフトで荷物を遠隔操作するロボットのイメージが掲載されて      います。