障害福祉研究部のせい野です。 障害がある人のためのファッションというタイトルで、身体障害がある人の衣服についての研究を紹介します。 はじめに、身体障害のある人には、体型の変化や運動機能の低下があり、障害に配慮した衣服が必要です。また、好みも重要で、着たい衣服を着ることが社会参加の意欲と関連するという報告もあります。そのようななか、当センターでは、障害のある人のニーズや好みに合った衣服の作成や、衣服の課題を知ってもらい、着たい服がどこでも入手できる環境の実現を目指して、「こくリハコレクション」という取組を行なっています。たとえば取組の一環としてファッションショーや展示会をしています。 このスライドではこくリハコレクションで展示した、これまで作成された衣服の例を紹介します。左の写真は、義足の人のためのジーンズです。右の写真は、車椅子の人のためのレインコートです。 そして、私たちは、衣服の機能性や好みの課題を知るための研究を行なっています。たとえば、その一部として、こくリハコレクションに来場した身体障害のある人にアンケートを行ないました。 その結果です。衣服で困っていることがあると答えた人は約40%でした。 衣服で困っている内容は、ズボンの着脱性、排尿や義足への対応や、着脱性、サイズや体型に関するものがありました。 これらをふまえ、私たちは障害のある人の社会参加の促進のため、今後も障害のある人の衣服の研究について取り組んでいく予定です。