今日からできること 母であり、妻であるWさんはとても苦しい立場にありますね。息子さんもどうしてよいかわからなくなっていると思います。なぜ、学校を休むようになったか、息子さんの気持ちを聞いてあげてください。 たとえば、「教室に入ると緊張する?」とか「クラスメートに苦手な子いるの?」など本人が自分の気持ちを話すきっかけとなるようなことを聞いてみましょう。まずは本人が話をしてくれるということが重要です。コメントは控えて本人の話すことに耳を傾けましょう。担任の先生や通院先の主治医と相談し、登校を困難にしている原因を一緒に検討してみましょう。学習面でのつまずき、対人関係のトラブル、本人の精神面の不調など、不登校になる要因はいろいろあります。なるべく早期に家庭、学校、医療機関が連携して対応できるといいですね。 登校が難しい場合は、「規則正しい生活をする」とか「家の手伝いをする」などの家庭のルールを決めて、約束しておきます。学校の話ができないときには、本人の好きなことや興味のあることについて、さりげない会話ができる関係を維持しておきましょう。 このような状況を、ご主人にも理解してもらうには時間がかかるかもしれません。 本や新聞の記事などを読むとわかりやすい場合もあるので、すすめてみてもいいですね。ご主人に息子さんの受診に同伴してもらい、主治医と話すことができると理想的です。ご主人に似た傾向があるならば、どのように息子さんに接してほしいかを具体的に提示したり、ルールを作った方が受け入れやすいかもしれません。たとえば、「なんで~できないのか?」ではなく「こうしてほしいんだけど」と言う、何か息子さんがやってくれたら「よくやった」とか「ありがとう」と言う、などのルールです。 発達障害の家族会などで同じ悩みを持つご家族のお話を聞くことも参考となるでしょう。