本人に診断を伝える目的は、本人が長所や短所をふくめていろいろな特徴をもつ自分自身について、誰よりもよく理解し、自信をもって前向きに生活していってほしいからです。
発達障害の人は、小さいころから集団場面で周囲と同じようにふるまわない、あるいはしたくてもできないために、注意されたり、しかられたりした経験が多いと思われます。そのために、「自分は悪い子だ」、「自分にはよいところなんかないのだ」と自己評価を下げてしまうことがしばしばあります。診断を本人に伝えるのは、悪い知らせを伝えるためではありません。これまでうまくいかなかったことはどうしてだったのか、またこれからどうすればもっと自分らしく、そしてよい結果につながるのかをきちんと理解し、これまでとはちがった視点で自分を見つめなおすきっかけにしてほしいからです。