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中国における発達障害者の権利保障と支援について

中国における発達障害者の定義

 自閉症・注意欠如多動性障害・学習障害は欧米文献(ICD、DSM等)の翻訳が使われており、現在、法的な定義はありません。
 自閉症の公式用語は「孤独症」で、他に「自閉症」、自閉症スペクトラム障害は「孤独症譜系」「自閉症譜系」、注意欠如多動性障害は「多動症」、学習障害は「学習障碍」とも表記されています。発達障害という言葉もありますが、どういう障害を指しているか明示されていません。
 2006年に中華人民共和国義務教育法が改正され、初めて自閉症児が法的な裏付けのもと義務教育の対象になりました。
 

権利保障

 近年、教育を受ける権利、保健・労働・雇用の権利、社会保障、余暇活動へのアクセスなど障害者権利保障に関する取組が進んできています。
 2008年に改正された障害者保障法では、国はすべての障害者に対して、リハビリテーション、教育、労働・就業、文化的生活、バリアフリー環境、社会保障などを権利として保障することが明記されました。また、2006年に改正された義務教育法によって、障害児の義務教育の保障が国および地方政府の責務として明記され、自閉症スペクトラム児も法的な裏付けをもって義務教育の対象となりました。2017年に改正された障害者教育条例においては、義務教育の保障や、職業技術教育と就学前教育の充実、高等中等以上の教育を徐々に発展させるという今後の障害者教育の方針が示されました。
 また、教育部基礎教育司から、第二期特殊教育を推進する計画(2017~2020)に関する通知が発出され、2020年までに、人口30万以上の市・自治区(地区)と障害児童が比較的多い県(市)において必ず特別支援学校1校の設置を実現し、条件に満たない市町村においては、行政区域内の特別支援学校で障害児童を受け入れる方針が示されました。更に、各地域で自閉症児を受け入れる特別支援学校(部)の設置を推進する方針も示されました。
 2016年に、国務院(日本でいう「内閣府」にあたる)から「十三・五」障害者の基本的生活を保障する計画に関する通知が発出され、低所得障害者の生活補助制度と重度障害者の介護補助制度の構築が示されました。重度障害者を対象とする介護補助制度では、障害程度が1級、2級で長期的介護を必要とする各種の重度障害者を対象に、条件を満たす地域では重度以外の障害者と精神障害者(発達障害者を含む)及び他の障害者へと対象を拡大して、補助金を交付する方針が示されました。
 2016年には「十三・五」障害者入所サービス計画に関する通知が発出され、「十二・五」計画に引き続き、政府がサービスを購入する方法で、基準を満たす知的障害者、精神障害者、各種の重度障害者が入所サービスを受けられるよう支援を行うこととなりました(※注)。

※注:「十二・五」計画において、就業年齢に達していても就業に至らず在宅で長期的な介護を必要とする知的障害者、精神障害者、各種の重度障害者を対象とする入所支援(デイサービスと居宅サービスも同時に)に関する基本的な枠組を示し、今後の入所支援の在り方に関する政策が示されました。
 「十二・五」、「十三・五」とは第12次5ヶ年計画(2011年~2015年)と第13次5ヶ年計画(2016年~2020年)のことです。5ヶ年計画とは、「中国障害者事業第8次5ヶ年計画綱要」(1991年~1995年)(「八・五」計画)から始まった計画です。「中国障害者事業5ヶ年工作綱要」は,1988年から1991年までの3年間実施され、1991年からは,「中国障害者事業第8次5ヶ年計画綱要」という名称で実施されました。1988年の「5ヶ年工作綱要」から「第8次計画綱要」に変更された理由は,「国家の経済と社会発展計画と第8次5ヶ年計画綱要」に障害者事業が統合され、新しく「中国障害者事業第8次5ヶ年計画要綱」を制定したものです。中国政府は,1953年より「全国第1次5ヶ年計画」をスタートしていました。途中で一度中断されましたが,1991年に「国家の経済と社会発展計画と第8次5ヶ年計画綱要」として再スタートし、現在は、第13次5ヶ年計画(2016年~2020年)が実施されています。
 

福祉支援とサポート

 2017年に障害の予防と障害者リハビリテーションに関して、障害の予防と軽減、社会参加を促すための国の責務が示されました。国は障害児童のリハビリテーションに関する支援制度を定め、0~6歳の視力・聴力・言語・身体・知的等障害児童と自閉症児について、徐々にサービス(必要な手術や支援機器の配布、訓練等)を無料で提供する方針を示しました。

 中国では現在、省(日本の県と同じ行政単位)レベルの総合リハビリテーション施設が25か所あり、その施設の中には自閉症児の療育施設が併設されています。また、民間施設も数多く存在しますが、先駆的な取組を行ってきた施設もあれば、質が十分保証されない施設もあります。こうした現状のなか、2015年頃から国が一定基準を示し、国が示す基準の評価を受ける施設を募り、そこから自閉症児の療育拠点事業として50事業所を指定するなど、サービスの質の向上に向けた取組が行われるようになっています。
 

参考文献

 
 
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