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発達障害に気づく


 ここでは、保育所や学童保育などにおける発達障害への気づきと、対応するときに気をつけておきたいことを解説します。
 

保育所・学童保育における気づきのポイントと対応

 
 

気になる子には、理由がある

 集団場面の中で、年齢相応の発達からみると、すごく得意な分野がある一方で、極端に苦手な分野があるなど、気になる子をみかけることがあります。毎日の生活場面で「どうして何度いってもわかってくれないのだろう」と思うこともあるでしょう。しかし、もしかしたら、気になる子の行動には何か理由があるのかもしれません。
 もし、子どもに生活しにくさがあるようならば、その子をとりまく環境をよく観察しましょう。対応を工夫して環境を整えることで、問題と思われていた行動が軽減することがあります。また、虐待などの家庭環境の問題や身体疾患などの病気も、気になる行動の原因になることがあります。
 

気になる行動と気付きのポイント

人との関わり方

 友だちと一緒に遊ぶことが苦手な子の場合、年齢相応に相手の気持ちを想像したり、場の雰囲気を共有したりすることが苦手なのかもしれません。また、状況に合わせたやりとりが苦手なのかもしれません。その子にあった集団への参加のしかたを工夫する必要があります。
気づきのポイント
  • ひとり遊びが多い、一方的でやりとりがしにくい
  • おとなしすぎる、常に受動的
  • おとなや年上の子、あるいは年下の子とは遊べるが、同級生とは遊べない
 

コミュニケーション

 おしゃべりだけど、「相手にわかるように伝える」ことが苦手な子もいます。また、話すことに比べて、「聞いて理解する」ことや表情や声の調子など「ことば以外の状況から理解する力」が弱い子もいます。具体的でわかりやすい環境設定や声かけ、本人がいおうとしていることを整理して聞くなどの工夫が必要です。
気づきのポイント
  • お話は上手で難しいことを知っているが、一方的に話すことが多い
  • おしゃべりだが、保育士や指導員の指示が伝わりにくい
  • 話を聞かなければならない場面で離席が多い、聞いていない
 

イマジネーション・想像性

 相手の気持ちを想像することが苦手であったり、暗黙のルールなどがわからないと、場にそぐわない発言や行動に結び付くことがあります。また、経験をもとに状況を予測することが苦手である場合、急な状況変化に対応しなければならない時に暴れたり、パニックを起こすことがあります。場面や状況、相手の気持ち、先の見通しや予定、具体的なやり方を教えてあげることが必要です。
気づきのポイント
  • 相手にとって失礼なことや相手が傷つくことをいってしまう
  • 友だちがふざけてやっていることをとらえ違えて、いじめられたと思ってしまう
  • 集団で何かしている時にボーッとしていたり、ふらふらと歩いていたりする
  • 急な予定変更時に不安や混乱したようすがみられる
 

注意・集中

 注意の配分が上手くできない人は、たくさんの感覚を同時に処理することが苦手な場合があります。同時にふたつのことができなかったり、考え事をしていると指示を聞きそびれてしまうことがあります。また、注意がそれやすい人は、新しい刺激があるとそれに気が向いてしまい、今していることを忘れてしまうことがあります。声かけをして注意を喚起する、気が散らないようなシンプルな環境にするなど工夫しましょう。
気づきのポイント
  • ひとつのことに没頭すると話しかけても聞いていない
  • 落ち着きがない、集中力がない、いつもぼんやりとしている
  • 忘れ物が多い、毎日のことなのに支度や片づけができない
 

感覚

 感覚の敏感さ、鈍感さのために生活場面で困ることがあります。無理をさせない方法を考えましょう。落ち着くことができる場所を用意し、刺激を減らすことで安心できたり、我慢できたりするかもしれません。好きな感覚をみつけてあげましょう。好みの感覚は安心感、リラックスや気分転換などに使えるかもしれません。
気づきのポイント
  • ざわざわした音に敏感で耳をふさぐ、雷や大きな音が苦手(聴覚)
  • 靴下をいつも脱いでしまう、同じ洋服でないとダメ、手をつなぎたがらない(触覚)
  • 極端な偏食(味覚・嗅覚など)
  • 揺れているところを極端に怖がる、すき間など狭い空間を好む
 

運動

 身体全体を使った運動、細かい手先の操作や、協調動作の苦手さがみられる場合があります。まずは、身体を使って楽しめること、できることが何かを探してみましょう。叱責は厳禁です。
気づきのポイント
  • 身体がクニャクニャとしていることが多い、床に寝転がることが多い
  • 極端に不器用、絵やひらがなを書く時に筆圧が弱い、食べこぼしが多い
  • 運動の調整が苦手で乱暴に思われてしまう、大きすぎる声
 

学習

 得意分野と苦手分野の差が極端にみられることがあります。周囲から「博士」と呼ばれるぐらい物事を覚えることが得意な人もいます。学習の工夫とともに、得意なことを伸ばして生活に生かしましょう。
気づきのポイント
  • 話が流暢で頭の回転が速いことに比べて、作業が極端に遅い
  • 難しい漢字を読むことができる一方で、簡単なひらがなが書けない
  • 図鑑や本を好んで読むが、作文を書くことは苦手
 

情緒・感情

 感情のコントロールが苦手な場合があります。周囲からみると、こんなことでどうして怖がったり怒ったりするのだろうと不思議な印象があるかもしれません。この背景には、想像することが苦手であったり、感覚の過敏さがあるなど、前述してきた複数の要因が考えられます。ちょっとしたことにつまずいて、自信を失いがちなので、安心感や成功体験が増えるように支援しましょう。
気づきのポイント
  • 極端な怖がり
  • ささいなことでも注意されるとかっとなりやすい、思い通りにならないとパニックになる
  • 一度感情が高まると、なかなか興奮がおさまらない
  
 
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