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発達障害に気づく


 保健・医療分野の専門家は、どのような機会に、どのような点から発達障害に気づくのでしょうか。また、気づいたときにはどんな対応があるのでしょうか。ここでは、そのポイントをご紹介します。 
 

乳幼児健診は社会性の発達を確認するチャンス

 発達障害には、原因や行動特性の異なる障害が複数ふくまれていますが、発達障害者支援法で定義されている「発達障害」は、これまで必要な支援が届きにくかった広汎性発達障害(PDD:pervasive developmental disorders)、学習障害(LD:Learning Disorders,Learning Disabilities)、注意欠陥多動性障害(AD/HD:Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder)などを意味しています(詳しくは「発達障害とは」をご覧ください)。
 その中で、1歳6ヶ月や3歳での乳幼児健診の場を早期発見に活用しやすいのは、広汎性発達障害です。ことばを話し始めるまでの社会性の土台は0歳代から築かれるので、それを丁寧にみていくことで、1歳6ヶ月から2歳までにはいくつかの社会性の発達指標を手がかりに、対人面やコミュニケーションが順調に発達しているか、確認することが可能です。
 年少児の多くは落ち着きがないので、AD/HDかどうかを鑑別するにはまだ早いでしょう。また読み書きなどの高次な機能について、幼児で評価することは困難です。AD/HDや学習障害の早期兆候(徴候)についてはまだよくわかっていませんが、自閉症スペクトラムに合併することも多く、合併する問題が多ければそれだけ支援ニーズは高くなるので、ケースバイケースで総合的に判断することが必要です。
 

乳幼児健診の場を活用しましょう

 子どもが幼いうちは、初めての子育てにとまどう親も多く、どこに相談したらよいのかわからないこともあります。ですから、子どもの発達をいろいろな角度から確認できる乳幼児健診の場はとても貴重な機会です。
 乳幼児健診の場には、発達障害の早期発見とそれに続く早期支援のためのいくつかの条件がそろっています。たとえば、親と専門職が顔を合わせて相談できること、保健師、小児科医、言語聴覚士、臨床心理技術者(臨床心理士、臨床発達心理士など)、地域によっては小児神経専門医、児童精神科医などの多職種のチームワークが成り立つ場であること、親がわが子を少し客観的に見つめ、乳幼児の心の発達に関する一般的な知識を学べる場であること、などが挙げられます。長い目でみて、幼稚園や保育所、そして学校への橋渡しもふくめて、地域でのサポートのネットワークを提供する場になるのです。
 

1歳6ヶ月健診での気づき

 通常は、1歳6ヶ月までに対人関係の基礎である社会性やコミュニケーションの土台が芽生えてきます。対人関係の性質は、1対1の2項関係から、ものを介した3項関係へと広がってきます。大人と一緒におもちゃで遊ぶことができるようになると、遊びを通じて、ことばや物の意味についてたくさんのことを学びます。それから、コミュニケーションの強力な道具としてことばを使えるようになっていきます。
 このように、1歳6ヶ月は、コミュニケーションの性質や遊びの性質、対人関係など、子どもの発達を確認するのにふさわしいタイミングなのです。 
幼児の社会性の発達に関係する具体的なチェックポイントは、次に挙げる社会性にかかわる行動です。

 (1) アイコンタクト、呼名反応
写真で見る「呼名反応」
母親の声かけに反応する女の子の写真

 (2) 模倣:大人の動作を真似る
写真で見る「模倣」
飲み物を飲ませるふりをする女の子の写真

 (3) 注意喚起:親の注意を自分にひきつける
 (4) 共同注意:親の指差しを目で追う
           自分の興味あるものを指さしで親に伝える
           自分の興味あるものを親のところにもってきて見せる
           親の視線を目で追う

写真で見る「指さし」:要求の指さし
指さしして要求を伝える女の子の写真

写真で見る「指さし」:興味の指さし
指さしして自分の興味を伝える女の子の写真

 (5) みたて遊びが増える一方で、感覚遊びが少しずつ減っていく 
 (6) 社会的参照:新しい場面で不安なときには、親の顔を見て確認する 
 
 個人差がありますが、この順序で社会的行動が獲得されてゆきます。1歳6ヶ月を迎えるころには、ほとんどの子どもでこれらの行動が日常的にみられるようになります。これらの重要な社会的な行動が日常的にみられない子どもは、広汎性発達障害に限らず、社会性やコミュニケーションの発達に弱さをもつ傾向があります。

下記の資料も参考にして下さい:
 

3歳児健診での気づき

 3歳児健診では、親から会話の様子、特定のものへの強いこだわりの有無、注意・集中、多動性の有無などについて聞き取ります。同時に、子どもに対しては、名前や年齢などの簡単な質問に対する応答、大小や長短、色などの認知発達の確認、簡便な発達検査などが行われていることが多く、また、健診会場での他児とのかかわり、あるいは親子の様子を観察することもあります。3歳児健診では、精神遅滞、広汎性発達障害などの発見を視野に入れます。

下記の資料も参考にしてください:
 

そのほかの母子保健サービスでの気づき

 歯科健診や予防接種など、一連の母子保健サービスの機会を通して、発達の遅れや偏りが見つかることもあります。また、育児困難や育児不安を訴える母親からの相談・支援経過の中で、子どもが発達上の問題をもつこと(つまり、母親にとって育てにくい子どもであること)に気づかれる場合もあります。このほか、それまで把握・確認されていなかった軽度の精神遅滞やアスペルガー症候群、あるいはAD/HDの把握を目的として、5歳児健診を実施している自治体もあります。

 

参考資料

以下の資料もあわせてご覧ください。
0歳後半から3歳代にお子さんの人と関わる力やコミュニケーションの力がどのように芽生えていくかを見守っていただくためのリーフレット(「発達障害の子どもと家族への早期支援システムの社会実装」より)
1歳から始めましょう発達障害早期総合支援 (PDF:195KB) 

1歳を迎えるお子さんをもつ保護者の方へ (PDF:751KB) 
1歳半児対象:見て見て1歳6か月児~子どもの心と体を育てよう~ (PDF:197KB)
2歳児対象:イヤイヤ2歳児~子どもの心と体を育てよう~ (PDF:197KB)
3歳児対象:わんぱく3歳児~子どもの心と体を育てよう~ (PDF:258KB)

1歳半~2歳半の子どもを持つ保護者の方へ(「発達障害の子どもと家族への早期支援システムの社会実装」より)
ペアレンティング:環境づくりのコツ (PDF:127KB)
ペアレンティング:声かけのコツ (PDF:176KB)
ペアレンティング:子どもとの遊びを楽しむコツ (PDF:354KB)
ペアレンティング:子どもの意欲を育むコツ (PDF:106KB)
 
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