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脊髄再生医療の関する解説(更新:2017年6月1日)

国立障害者リハビリテーションセンター病院
再生医療リハビリテーション室長 緒方徹

ここでは脊髄損傷に対する再生医療について現状と内容を解説します。

脊髄再生医療とは何ですか?

 脊髄は脳と手足をつなぐ神経の通り道(神経回路)で、怪我などで神経に傷がつくと手足の感覚や動きが障害され、重度な時は全く動かせず、感覚もない状態(運動感覚完全麻痺)になります。また、一部の動きが残っている状態(不全麻痺)には歩ける状態から、わずかに手足が動かせる状態まで大きな幅があります。従来、こうした脊髄神経はいったん傷がついてしまうと回復させることは困難で、麻痺もけがをして数か月はある程度の自然回復がみられるものの、そのあと回復させる治療法はないと考えられてきました。
 再生医療は脊髄神経そのものに治療を行い、新しい神経回路を作ることで麻痺を治そうとするものです。その方法はさまざまですが、一般的には脊髄に細胞を移植する、あるいは薬を投与することで、脊髄神経の働きを変化させることがその治療原理です。

再生医療にはいろいろな種類があるのでしょうか? 今後はどのようになりますか?

 現在、海外も含め様々な研究がおこなわれており、再生医療の方法としていろいろなやり方が提唱されています。大きく分けると以下のようになります。
・細胞をつかうか、あるいは薬をつかうか
・細胞を使う場合、それは自分の細胞(自家移植)か、あるいは他人の細胞(他家移植)か
・細胞を移植する場合、脊髄に直接移植するか、点滴などで投与するか
現在、日本国内で保険医療制度の中で実施されているのは大阪大学が実施している自家嗅粘膜組織移植だけです(自費診療のものは含みません)。この治療は自分の細胞を脊髄に直接移植する治療となります。この他、臨床試験が実施されているものとして、札幌医科大学の自家骨髄移植が知られています。また、研究が進んでいるiPS細胞による治療では他家移植(細胞バンクからの提供)が検討されています。それぞれの治療ごとに開発が進められている段階ですので、開発施設からの最新の情報を確認することが大事です。

再生医療は誰でも受けられるものですか? また、受ける場所は決まっていますか?

 他の医療的治療と同じように、再生医療にも適応基準といって、どのような状態の患者さんに対して実施するかが定められています。現在すでに実施されている大阪大学での自家嗅粘膜組織移植の適応基準は以下の通りです。
・年齢が40歳以下であること、下肢の運動と感覚が完全麻痺になっている胸髄損傷であること、受傷から1年以上が経過していること。
この他に除外基準といって治療を受けられない基準もありますが、治療を受けるためには少なくとも適応基準を満たしている必要があります。
 再生医療は特殊性の高い治療なので、当面の間は実施できる病院が限定される状態が続くと考えられます。現時点で、上記の自家嗅粘膜組織移植が受けられるのは大阪大学だけです。

再生医療でどの程度よくなりますか?

 海外の報告も含め、細胞移植による再生治療がどの程度の効果を出すかについては、まだ確定したものはありません。科学記事で「運動が一部改善した」と記載されていても、それは「立てるようになった」という意味とは限りません。今後、実施件数が増えていく中でどのような状態の患者さんに、どういった再生医療が一番適しているのかが明らかになっていくことになります。

再生医療の医療費は自己負担でしょうか?

 再生医療がどのような医療制度の中で実施されるかによって、また治療を受ける人が利用できる制度によっても自己負担額は変わってきます。また、治療が臨床治験の段階であるかによっても変わります。
 大阪大学の自家嗅粘膜組織移植は先進医療という制度の中で提供されています。現時点で、この手術には保険点数で75,000点が定められています。この中には手術のための検査、入院費、さらには手術した後のリハビリに関連する費用は含まれていません。
 また、札幌医科大学の自家骨髄移植は臨床治験の段階にありますが、予定の症例登録が完了し、現在募集は行っていません。




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