中期目標


国立障害者リハビリテーションセンター第2期中期目標

~ 障害者支援・研究・人材育成の先導的・総合的展開と
その成果の蓄積と発信 ~

制定:平成27年4月1日

国立障害者リハビリテーションセンター(以下「センター」という。)が達成すべき業務運営の目標(以下「中期目標」という。)を次のとおり定める。

国立障害者リハビリテーションセンター総長 中村 耕三


(前文)

センターは、昭和54年に、国立東京視力障害センター、国立身体障害センター、国立聴力言語障害センターの3施設を統合し、「国立身体障害者リハビリテーションセンター」として設置された。以来、障害者リハビリテーションを担う唯一の国立機関として、その役割を果たしてきた。

その活動の中で、障害を取り巻く環境に大きな変化がみられた。平成18年の障害者自立支援法の施行により、障害の種別に関わらず、福祉サービスを共通の制度の下で一元的に提供することとなり、センターの名称も平成20年10月に現在の「国立障害者リハビリテーションセンター」へと変更した。また、環境の変化を受けて平成20年から21年に、「国立更生援護機関の今後のあり方に関する検討会」でそのあり方についての議論が行われ、障害児・者の自立と社会参加及び生活の質の向上に一層取り組むよう提言されるとともに、国立更生援護機関の施設間で共通する機能を一元化し、統一的な方針の下で事業運営を実施する必要性が指摘された。

この指摘を踏まえ、平成22年4月に、更生訓練所、視力障害センター、重度障害者センター及び秩父学園を統合して自立支援局を設置した。平成24年度末には塩原視力障害センターを廃止し、伊東重度障害者センターの統合への取組を進めるなど組織の見直しを図っている。また、平成22年度からは第1期目の中期目標を定めるなど、組織運営体制の整備にも努めてきた。

第1期中期目標の5年間をふり返ってみても、障害者リハビリテーションを取り巻く環境は大きく変化している。障害者の高年齢化や障害の重度・重複化、支援技術の高度化などにより利用者の障害状況や支援ニーズ等は多様化し、社会における障害に関する情報の重要性が指摘されている。さらに、平成23年3月に東日本大震災を経験し、障害者に対する防災対策の重要性も強く認識されるに至っている。また、法・制度的にも改正障害者基本法や障害者総合支援法などの制度・仕組みの見直しがあり、障害の範囲も変化してきている。平成26年2月には「障害者の権利に関する条約」が我が国で効力を発生し、障害施策は新たな局面を迎えている。一方、平成25年9月には、平成32年(2020年)の東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催が決まり、障害者スポーツ・運動への機運や障害者の健康への関心が高まってきている。

このような状況の中で、センターは国立の障害者リハビリテーションの中核機関として、「病院・自立支援局・研究所・学院という4つの組織が連携できる強みを一層活かし、障害の重度化や新たな障害への対応、運動・健康増進などといった時代の要請にも対応するなど、多様化するニーズに応えていくため、先導的かつ総合的取組を推進し、得られた成果・知見を蓄積し、広く社会に発信していく」ことを基本とする第2期中期目標を以下のとおり定める。


第1 中期目標の期間等

第2 国立の中核機関としての役割の遂行に関する事項

第3 業務遂行能力の向上と業務運営の効率化に関する事項

第4 歳出予算等の改善に関する事項


第1 中期目標の期間等

平成27年4月1日から平成32年3月31日までの5年間とする。

期間中、本目標と各部門の毎年度の運営方針、組織目標及び各職員の業績目標をこれまで以上に連動させる仕組みを構築し、年次ごとのPDCAサイクルが有効に機能する取組を実現し、目標達成に向け職員が一丸となって取り組むこととする。

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第2 国立の中核機関としての役割の遂行に関する事項

1.リハビリテーション医療の提供

障害者や障害になるおそれのある者を対象に良質なリハビリテーション医療等を提供する。疾病に罹患した障害者の治療、医学的リハビリテーションのみならず、2次障害の予防、健康増進身体活動を促進する。臨床介入、臨床研究開発を通じて、先進的リハビリテーション医療の推進とその情報発信に努める。

(1)先進的リハビリテーション医療の推進

脊髄損傷者、切断者、高次脳機能障害者、発達障害者、視覚障害者、聴覚言語障害者等に対するチームアプローチによる先進的リハビリテーション手法の開発及びサービス提供を行う。

(2)安全で質の高い障害者医療・看護の提供

① 障害特性に配慮した安全で質の高い障害者医療・看護を提供する。

② 地域の他の医療機関及び福祉サービスとの連携強化に努める。

(3)障害者への健康維持増進・保健サービスの提供

① センター利用者に対し障害特性に応じた健康維持に関する情報提供・支援を実施する。

② センター外との施設とも連携し、障害者の健康増進サービスが広く提供される基盤構築に貢献する。

(4)臨床研究開発機能の強化

病院における臨床研究体制の整備や各部門との連携を図りつつ、臨床、リハビリテーション医療実施の蓄積等に基づき、それぞれの障害特性に応じた臨床研究を実施し、その成果を診断治療・予防・支援法等の開発につなげる。

(5)臨床サービス、臨床研究開発の情報発信

障害者医療やリハビリテーション手法の開発・実践、障害者の健康増進や運動支援についての取組を国内外の学会、シンポジウム等で広く情報発信する。

(6)人材の育成

研修生、実習生等を受け入れ、人材育成に貢献する。外国人研修生の受け入れ等も推進し、国際的な人材育成にも貢献する。

(7)病床利用率等の向上

病院の利用に関する指標を検討し、利用の向上に努める。

2.障害福祉サービスの提供

国が設置する障害児・者支援施設として取組むべき重度障害者などに対するサービスの充実を図るため、伊東重度障害者センターを統合するとともに、障害福祉サービスの体系化や効率化を促進し、より一層の質の向上を目指す。利用者本位のサービス提供を促進するため、自立支援局内全施設の一体的事業運営を推進するとともに、他部門との連携の下、医療から地域移行まで一貫したサービス提供を行い、成果を広く発信する。

(1)自立支援局内全施設の一体的事業運営

① 利用者にとって分かりやすく利用しやすいサービスの提供

障害の特性に応じて、利用者にとって分かりやすく利用しやすい障害福祉サービスの提供を促進する。

② 医療から訓練、社会参加の達成まで一貫した障害福祉サービスの提供

病院との連携を強化することにより、入院患者等の障害福祉サービスへの迅速かつ円滑な移行を図る。
国立職業リハビリテーションセンターとの連携を一層強化し障害者の就労を促進する。

③ 自立支援局内全施設の一体的な運営の充実

自立支援局内各施設の運営状況を共有し、新たな課題へ協同して取り組むとともに、利用定員や組織定員等の管理を一体的に行うことにより、運営の充実を図る。

④ 実情に即した利用定員の見直し

利用者の需要動向等を踏まえ、就労移行支援や秩父学園等の利用定員について、必要な見直しを行う。

(2)質の高い障害福祉サービスの提供

これまで実施してきたサービスの実績、効果等を検証するとともに、地域における障害福祉サービスの動向を考慮し、国立施設にふさわしいサービスや先進的なサービスの実施に向け必要な見直しを行う。

② サービス提供データの集積・分析と情報発信

サービス提供データの集積を継続し、各種サービスの質の向上に向け分析・検討を行い、得られたエビデンスに基づきサービスを提供するとともに、センター内外の研修会や業績発表会等を通じて広く情報を発信する。

③ 標準的なサービスの体系化と効率化

各種のサービスにおいて、評価方法や訓練プログラムの開発・充実を図り、マニュアルとして整備することで標準的なサービスの体系化と効率化を進める。

④ リスク管理の強化

福祉サービス第三者評価等の外部評価により、サービスの透明性と質の確保を図る。虐待防止や苦情解決体制の効果的な運用に向けた取組を継続し、ヒヤリハットやインシデント報告等の徹底により、事故の未然防止に努める。

⑤ 職員の資質向上に向けた取組

ア 福祉職職員に対し社会福祉士や精神保健福祉士、サービス管理責任者等の資格取得を促す。

イ 障害特性に応じた支援技術を身につけるため、センター内外の研修や実習に積極的に参加する機会を提供するとともに、学会等における研究発表や大学院進学等を奨励する等、職員の資質向上に努める。

⑥ 各部門との連携によるサービスの質の向上

これまでの業績の集積や、病院との連携による支援方法の開発、研究所との共同研究の推進、学院教官との相互研修の実施等により、サービスの質の向上を目指す。

⑦ 利用者の健康保持・増進

ア 利用者の健康保持・増進のため、個別の健康状態に配慮した安心安全な食事の提供を行う。

イ 訓練を通して障害者が自己の障害状況や健康状態を適切に理解し、生涯に亘って健康的な生活を送れるよう支援の定着を図る。

(3)重度障害者に対するサービス提供の充実

① 平成28年6月末目途の伊東重度障害者センターの統合へ向けて、旧病院新館及び画像診断棟を機能訓練棟に改修するとともに、両センター間の職員の交流を促進し、利用者の生活・訓練の移行が円滑に進むよう必要な調整を図る。

② 頸髄損傷者に対するサービス提供の充実を図るため、就労ニーズの高い若年層に対する支援とともに、高齢の中心性不全損傷者も対象とした支援プログラム等を展開する。

③ ADLが自立していない場合でも就労支援を行う等、重度障害者に対するサービス提供の一層の充実を図る。

(4)事業成果向上への取組み

① 利用者の就労、地域移行の推進

地域における就労支援機関との密接な連携のもと、障害者の就労環境を確立するとともに、職場開拓、就労マッチング支援の充実により、就業率及び職場定着率の維持・向上を図る。

② あはき師国家試験の合格率の維持・向上

あはき師国家試験の合格率の維持・向上のため、模擬試験や補習等による効果的な受験対策の一層の強化に努める。

③ 独自事業の一般事業化に向けての検討

理療教育における再理療教育や臨床研修コース、病院患者や外部の障害者を対象とした自動車訓練等の独自事業について、指定障害福祉サービスとする可能性を検討する。

④ 知的障害児・者の地域生活への移行の推進

ア 知的障害児が特別支援学校高等部卒業後に地域生活へ円滑に移行するための支援を充実させる。

イ 平成30年3月末までに、年齢超過者の地域生活への移行を着実に推進する。

⑤ 発達障害児とその家族に対する年齢層に応じた療育の実践

幼児期、学童期、少年期にある発達障害児とその家族に対する年齢層に応じた支援を行い、療育技術の向上を図り、その技術を全国へ普及させる。

⑥ 年齢に応じた発達支援のための生活形態の小規模化(ユニット化)の推進

秩父学園利用者の生活形態の小規模化(ユニット化)を推進し、支援の難しい児童の受け入れを行う。また、利用者の年齢に応じた生活集団への再編を行う。

(5)地域貢献への取組み

① 施設機能の地域提供・開放

ア 地域の障害児・者をはじめその家族や地域住民に対する施設機能の提供・開放に当たり、地域の自治体や関係機関との協力関係を活用し、広報に努める。

イ 地域の障害児・者の支援の充実のため、積極的に役割を担うとともに、地域の住民や関係機関を対象とした講習会等の開催や事業の公開を通じて、地域の社会資源として期待される環境を作る。

② 地域の関係機関との連携

障害者総合支援法に基づく協議会への参画や、サービス担当者会議等への積極的な参加を通じて、地域の関係機関との連携を図る。

③ 専門職員の実習・研修の実施

地域のニーズに対応して、障害福祉業務に従事する各種専門職員の実習・研修を積極的に受け入れる。

(6)利用率の向上

施設利用等に関する指標を検討し、利用の向上に努める。

3.障害者の健康増進推進、運動医科学支援

障害者が、その障害の初期から地域生活期に至るまで、健康で活動的な生活を維持・推進できるよう、具体的方法の研究開発・提案を行い、その実践・普及を図る。運動は社会参加そのものにもつながることから、障害者が運動・スポーツ・レクリエーションに安全かつ円滑に取り組めるよう、調査研究と支援を行う。

(1)健康増進プログラムの開発及び提供

様々な障害のある当事者がその特性に応じて心身の健康を維持・増進できるよう、医学・保健・運動・栄養の面から捉え、多くの施設で利用可能となることを念頭に健康増進プログラムの研究・開発を行う。

(2)健康増進に関する事業の推進及び普及

センター及び連携施設において障害者の健康増進を実践し、その効果に基づき手法の改善を行っていく。
また、現場において実施にあたる人材育成を行い、普及を図る。

(3)障害者アスリートへの支援と医科学研究の推進

① 障害者スポーツ選手に対してのドーピング防止に関する服薬相談業務を充実させ、選手が安心して競技に取り組めるよう支援する。

② 運動医科学支援についての研究を推進するとともに、アスリートのトレーニング、競技実践に際して生じる医学的諸問題に対して、医学・科学面からのサポートを実践する。

③ 専門的なサポートが必要な競技の練習環境についての支援を実施する。

(4)障害者スポーツ・レクリエーション参加者の拡大

障害者が自分の障害に応じて適切な運動機会を得られるよう、その実践と情報発信を行う。

① 障害者のスポーツ導入プログラム及びガイドラインの作成

② 障害者スポーツ科学を推進する人材の育成

4.支援技術・支援機器・支援システムの研究開発

障害者リハビリテーション分野に特化した唯一の国立機関として、また、自立支援局・病院という臨床現場を有する利点を活かして、障害者の自立やQOL向上を図るための支援技術・支援機器・支援システムの研究開発を推進し、その成果を発信する。また、厚生労働省直轄機関として国の政策立案に資する研究を実施する。

(1)臨床現場を有する特性を活かした研究の推進

① 新しいリハビリテーション技術の開発

  • 中枢神経疾患の運動器リハビリテーションに関する研究
  • メカニカルストレスと運動器機能維持に関する研究
  • 吃音の評価法・支援法に関する研究
  • 新しい義肢装具・リハビリテーション手法の開発と応用

② 新しい診断・治療技術の開発

  • 発達障害の認知特性の解明と支援法開発に向けた研究
  • 脳内ネットワークの評価と再構成に関する研究
  • 失語症の病態解明とリハビリテーションに関する研究
  • 障害者の二次障害予防に関する研究
  • 視覚障害の遺伝子診断技術とその臨床応用に関する研究
  • 聴覚障害の病態解明と聴覚補償に関する研究

③ 部門横断的研究プロジェクトの推進

  • 部門横断によるS・I・G(スペシャル・インタレスト・グループ)の設置

(2)障害者の自立と社会参加を支援する研究の推進

① 先端技術を導入した支援機器の開発

  • ブレイン・マシン・インターフェイス(BMI)技術の実用化研究
  • 盲ろう者の生活支援に関する研究
  • 利用者の特性に適合する超ユニバーサール化福祉機器の開発
  • 支援機器の効果的な臨床評価手法に関する研究
  • 支援機器用要素技術の開発

② 当事者参加型研究の推進

  • 当事者参加型の情報創発基盤の構築
  • 精神障害者の意向・実践知に即した機器による支援モデルの構築

③ 支援技術・支援機器の普及に関する研究

  • 軽度認知症者を支援する福祉機器の利活用モデルの構築
  • 高次脳機能障害者の生活・移動を支援する機器の実用化と普及
  • 発達障害成人に対する就労支援を目的とした福祉サービス手法の普及
  • プリントディスアビリティを支援する機器の普及
  • 福祉機器の標準化の推進
  • 障害者のスポーツ・運動用装具等の開発と普及

(3)国の政策立案に資する研究の推進

① 行政データの解析

  • 障害関係データの利活用に関する研究
  • 障害者福祉サービスの整備状況と利便性向上に関する研究

② 施策立案への提言

  • 障害認定の在り方に関する研究
  • 福祉機器等の価格制度の整備・改良に関する研究
  • 災害における障害者支援の在り方に関する研究
  • 完成用部品指定申請/事前審査システムの開発

5.リハビリテーションに関する専門職の人材育成

我が国の障害者リハビリテーション分野における先駆的・指導的役割を担い得る専門職の養成を目指し、臨床のみならず研究・教育分野を先導できる人材を養成するために先進的な知識と技術を付与する。

(1)社会のニーズを見据えた障害関係専門職の育成

① 既存学科について、臨床のみならず、研究・教育で当該分野を先導できる人材を養成する。

ア 障害関係専門職の養成機関として先進的な知識と技術を付与する。

イ 教育及び研究面での指導者を養成する教育機関としての役割の充実を図る。

② 各学科の充足率の維持向上を図る。

③ 社会のニーズに応じた障害関係専門職の養成を目指し、教育の内容、手法等を検討・開発する。

(2)教官の資質向上

① 大学教官に相当する経歴所持のために、教官のキャリアアップを図る。

② 学会、学術活動等への積極的参加を促し、社会的役割の向上を目指す。

(3)専門職に対する研修機能の充実

社会的ニーズに対応した障害関係専門職の育成を目指し、研修の内容・手法及び開催方法等を検証しつつ、見直しを行う。

6.リハビリテーションに関する企画・立案

障害者支援・研究・人材育成の総合的展開に資するため、各部門が連携する部門横断的な企画・立案の推進を図る。

(1)部門横断的な企画立案及び調整

企画経営本部を中心とした企画立案・部門横断的な調整を行い、障害者支援・研究・人材育成の総合的展開に資するための環境整備を図る。

(2)運営委員会の開催

当センターに関する重要事項、とりわけ中期目標に基づく毎年度の運営方針等を適確にとりまとめ、運営委員会に適正に諮る。

7.リハビリテーションに関する情報収集及び提供

障害者リハビリテーション分野に特化した唯一の国立機関として、ウェブサイト等を通じた情報発信機能を高め、センター各部門が収集した障害者リハビリテーションに関する知見や技術等の各種情報を集約し発信する。また、高次脳機能障害及び発達障害情報・支援センターにおいては、全国の支援機関の中核センターとしての機能を一層進展させる。

(1)事業成果の全体集約及び提供

センターの事業成果を事業報告として取りまとめるとともに、事業成果をホームページや研修事業、関係機関とのネットワークなどを通じ積極的に情報発信する。

(2)利用者のニーズに応じた情報の発信

① 現在の情報発信の方法について、対象者、情報の迅速性の観点から情報バリアフリーに配慮した見直しを行い、積極的に推進するとともに、他の広報媒体のあり方を含めて更なる効果的な発信方法を構築する。

② 支援機器の研究開発及び利用促進に資する情報データベースを構築し、情報発信を行う。

(3)効果的な広報活動の展開

リハビリテーションに関する情報等を適時効果的に提供できるように各部門が連携して情報発信機能の強化等の取り組み体制を整備する。

(4)業績発表会の開催

センターで実施する業績発表会における職員の研究成果について積極的に情報発信する。

(5)全国の支援拠点機関の中核センター機能の発揮

① 全国の発達障害者支援センターと発達障害情報・支援センターとのウェブ上で双方向性機能の活用を図り、情報共有及び発信の方法について検討し、両者の共通データベース化を図る。

② 高次脳機能障害及びその関連障害に対する支援普及事業を推進するため全都道府県に設置された支援拠点機関と連携し、情報提供を行うなど中央拠点として総合的な支援を行う。
この中で、従来の支援に加え高次脳機能障害者の日中活動及び福祉的就労並びにそれらの基盤となる移動等についての支援を行うとともに、高次脳機能障害児の就学・復学について支援の強化を図る。

③ 全国リハビリテーションセンター間ネットワークを整備し、支援機器の研究開発及び利用促進に資する情報基盤を構築する。

(6)情報基盤の構築及び運用管理

情報システムの基盤整備において、地方施設と共通ネットワークを構築することによる情報共有・利活用を推進する。また運用管理においても、一体的に取り組むことによりセキュリティ確保や効率化を図る。

8.リハビリテーションに関する国際協力

障害者リハビリテーション分野の国内唯一のWHO指定研究協力センターとして、WHO事業「障害とリハビリテーション」に参加・協力するとともに、JICA事業への協力や他国のリハビリテーションセンターとの連携を通じて、障害者リハビリテーションに関する国際協力を推進し、その成果を発信する。さらに、福祉機器の国際標準化への取組にも貢献する。

(1)WHO指定研究協力センターとしての貢献

障害の予防とリハビリテーションに関するWHO指定研究協力センターとしての協力事項、行動計画を実施する。

① 西太平洋地域の同分野の協力センター間の連携を強化し、情報交換を促進するため、ニュースレターを通じたセンターの活動紹介、国際セミナーの開催、リハビリテーションマニュアルの提供等を行う。

② WHOが主催する会議への参加を通じてセンターの研究・リハビリテーションサービスの情報提供を行うとともにWHOの方針ならびに他の参加国の情報を収集してセンターの国際協力に反映させる。

(2)JICAを通じた技術協力

JICAが実施するリハビリテーション技術支援に、センターの技術をもって協力する。

(3)国際協力活動の推進と成果の発信

WHO指定研究協力センターとしての貢献、JICAを通じた技術協力、日中韓のリハビリテーションセンター間の連携などセンターの国際協力に関する活動を推進するとともに、ホームページを通じて積極的に発信する。

(4)福祉機器の国際標準化への協力

WHOによる福祉機器に関する取組や、国際標準化機構(ISO)のメンバーとして福祉機器に関する国際規格策定に協力する。

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第3 業務遂行能力の向上と業務運営の効率化に関する事項

1.倫理的組織的風土の構築

法令等の規範や公務員倫理を遵守し、適切かつ確実な遂行の徹底を図るため、内部統制体制の確立と業務マニュアル、チェックリスト等業務の標準化に取組み、業務の品質向上に努める。

(1)業務品質の向上推進

① 業務マニュアル及び備忘録を作成し、業務の標準化を図る。

② 業務プロセス管理を徹底するとともに、定期的な内部点検(検証)を実施し、その点検結果の分析及び過去の監査等の指摘等を踏まえた改善を行う。

③ 事務処理等における過去の誤り等の事例をセンター内で共有するとともに、職員間の適切な伝承・蓄積体制の仕組みを構築する。

2.事業、運営に携わる人材の計画的育成

日常のOJTに加え、業務の専門性等に応じた勉強会や研修会等を実施し、職員の資質向上を図る。

(1)職員の研修会の実施

① 研修効果の向上を目指し、内容及び実施内容等のメニューを充実させる。

② 各職場内で受講しやすい環境づくりを行う。

③ 職務内容の教育訓練等を推進し、専門性の向上を図る。

(2)知識の伝承

ファイルの共有等効率的・効果的な知見・教育・技術の伝承・蓄積を行う。

3.効率的な業務運営体制の確立

コスト削減意識をもって効率的・効果的な業務運営に取組み、無駄の排除に努める。 さらに、厚生労働省統合ネットワークへの円滑な接続・統合を図り、事務の電子化を促進する。

(1)コスト削減意識の向上

各事業及び事務について、コスト削減意識をもって効率的・効果的な実施に努め、無駄の排除に努める。

(2)電子化事務の促進

電子化事務の促進を図る観点から、厚生労働省統合ネットワークへの接続・統合を図るとともに電子決済システムの活用を図り、業務効率化を推進する。

4.災害等緊急時の危機管理の充実

消防防災計画に基づく、避難訓練等の実施により、防災意識の向上に努めるとともに、大規模災害等による被災障害者の受け入れや専門職の派遣等積極的に対応する。

(1)防災意識の向上

全職員に対して研修等を通じた危機管理意識の高揚や防災意識の向上を図る。

(2)災害時の対応等

① 災害時の被災障害者の受け入れや被災地への専門職員の派遣等、地方自治体等関係機関からの要請に迅速かつ的確に対応するためにマニュアルを作成する。

② 福祉避難所協定等について所沢市との情報交換等を定期的に行い、より有効に機能するよう努める。

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第4 歳出予算等の改善に関する事項

1.歳出予算の効率的執行

総計予算主義を踏まえ、中・長期的な視点で歳入歳出予算の適正化を図るため、歳出予算の効率的執行、歳入予算の適正計上、財務内容の改善に努める。

(1)効率的な予算執行

① 歳出予算実績の分析を行い、効率的な予算執行を阻害している要因を明らかにし、各年度の予算執行計画の策定に反映させる。

② 調達手続きにおいて、国の機関の調達方法の基本である一般競争入札の導入を推進することにより競争性を確保し、予算執行の効率化を図る。

(2)効率的施設運営について

① 施設整備については、長期的な視点で策定し、効率的な運営ができるように整備・管理を行う。

② 外部資金(競争的研究資金等)の積極的活用を推進する。

2.国有財産等管理体制の充実

所有する国有財産、物品にかかる管理及び処分について、法令等に基づく手続きを行う体制を整備し、その充実を図る。

(1)管理体制の強化

国有財産、物品を適正に管理するために、事務手続き、チェックリスト等の管理体制を整備し、台帳の登載管理、価格改定の内容確認を随時実施する。

(2)施設環境整備計画について

樹木の剪定、除草等施設の環境整備計画を適宜策定する。

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