全8紙面のうちの6紙面。 卒後研修会  平成22年度の「卒後研修会」が7月2日に神戸市総合福祉センターにて行われました。兵庫、大阪、京都在住の卒業生を対象に募集し、27名の参加でした。午前の講座では、当センター浮田教官による「オイルマッサージの基礎」、また午後には当センター小田教官による「足裏のツボって何」と題しての講義と実習が行われました。実践的な内容に多くの参加者が熱心に取り組んでいました。また、今年度の「卒後特別研修会」は、10月22日・23日の両日、鳥取県米子市において主に中国地方の卒業生を対象に行いました(受講者12名)。  第一日目の講座は、「鍼治療と頭部循環改善について」と題して、(社)信愛福祉協会評議員の松本則典先生による講義および実習でした。参加者にとって平方流鍼法は初めての経験でしたが、わかりやすい講義と丁寧な実技指導をしていただきました。「一本の鍼に術者の気を込め丹念に施術する」「皮下に刺入した鍼先の感覚は晴眼者も視力障害者も関係ない。皮下の鍼先は見えないのだから、同じ土俵で勝負出来る。鍼先の感覚で皮下の組織状態がわかるよう技術を磨くことが重要」講師の言葉に真剣に聞き入る受講生、今後の施術に十分に活用していけるものと確信しました。  第二日目の講座は、「音楽療法の基礎と実際」と題して、音楽療法学会中国支部支部長の武田千代美先生による講義および実習でした。欧米では、療法とは治療を含むものと考えられている。音楽療法は、ある特定の対象者に対して、その個人やグループに対応したプログラムに基づいて行われる。音楽療法のセッションを施行した前後で、患者がどのように変化したかをチェックする。音楽療法にはどのような効果があるのか、わかりやすい講義とたくさんの楽器を使っての実演で、その一端を教授していただきました。  二日間の研修会を通じて参加者それぞれが得たものを今後の仕事の糧にすることができればと願うとともに、今後とも卒業生の皆様に役立つような研修ができるよう検討していきたいと思います。 臨床研修講座  本年度の臨床研修講座は計6回行い、各回著名な臨床家を招き、より実践的な臨床技術について教授していただきました。  この講座は主に卒業学年を対象に、実際にあはき臨床の場に活かせるよう幅広く様々なテーマを設定し、実践的技術の習得を目指しています。  テーマ(内容)としては、 ・「スポーツ障害に対する手技療法」(講師:松浦英世氏)・「間接灸の実際」(講師:瀬田聡氏) ・「古典的鍼灸治療のすすめ方」(講師:石井伸也氏) ・「ライフサイクルに応じた女性のヘルスケア」(講師:矢野忠氏) ・「中医学に基礎をおいた鍼灸治療の実際」(講師:藤本通風氏)  また、今回初めての講座として、イギリスより来日中であったNarendra Mehta氏による「インディアンヘッドマッサージ(チャンピサージ)の理論と実践法」というテーマでの講座を実施しました。  Narendra Mehta氏自身全盲でインドにて整骨師として、また英国でフィジカルセラピストとして、その後インディアンヘッドマッサージと名づけられたセラピーを発表しイギリスをはじめとして各国で健康にかかわる施術者や一般の人から支持されるようななった、ということで紹介されました。受講者からは、興味深い内容であったとの感想が寄せられていました。