更生訓練情報
障害者施策に関する懇談会について
管理部 企画課



 去る7月30日(月)に、東京永田町の総理官邸大ホ ールにおいて、障害者施策に関する懇談会が開催されま した。この懇談会は、障害者対策推進本部の本部長であ る小泉内閣総理大臣が主催されたものであって、障害の ある方や障害者福祉関係団体の代表者などの参加を求め て直接対話する場を設け、障害のある方々のニーズに基づ いた障害者施策の的確な推進を図ることを目的として今 回初めて、開催されたものです。
 この懇談会のはじめには小泉総理が、「ご家族の皆様 は、目に見えないところで努力をなさっていることと思 います。今日は、皆さんがより社会に参加できるように するためのお話を聞かせてください。」と挨拶され、そ の後、参加された方々が、各自、積極的に建設的なご意 見を述べられたとのことです。

 当センターの更生訓練所の修了生であって、現在、職 能部の非常勤講師をされておられる 篠 佳子さんもこ の懇談会に招待されご参加されましたので、ご本人より いただいたコメントをご紹介いたします。

 『7月30日に首相官邸において行われた「障害者施 策に関する懇談会」に参加させていただきました。懇談 会には、障害をもつ者やその家族、障害者団体の代表な どが参加し、それぞれの立場からの要望や意見が数多く 出され、小泉総理大臣はじめご出席の大臣に直接聞いて いただくことができました。私自身下肢に障害があり、 日常生活において不便を感じることが多々あります。法 律が制定され徐々に改善されつつありますが、まだまだ バリアフリーとは言い難い状況です。また、こちらで仕 事をさせていただいて、たくさんの訓練生ががんばって いる姿を見ておりますが、彼らを受け入れる雇用の場は 十分ではないと感じます。このようなことから私は、建 物や交通機関のバリアフリー化の推進と、雇用機会の拡 大をお願いしてまいりました。
 小泉総理大臣は、参加者の声を真剣な面持ちでじっと 聞いておられました。懇談会の時間が短かったこともあ り、出された要望に対する総理のご見解は伺うことがで きませんでしたが、厚生労働大臣や国土交通副大臣から は、一層の努力をしたいとの力強いお言葉をいただきま した。また、内閣官房長官からは、バリアフリーの問題 については施設の整備度を見に行くことも考えていると のご発言がありました。
 これからの日本において、障害者の社会参加がさらに 促進されるよう、今後の施策に期待をしたいと思います 。』

 また、篠さんはこの後、8月29日(水)に、福田内 閣官房長官がバリアーフリー化の状況を視察するため東 京駅を訪れた際には同行され、一緒にエレベーターの整 備状況やホームの状況等を見て廻られたとのことです。

 今回のこれらのことが活かされ、障害者施策の的確な 推進が図られるよう祈念したいと思います。