〔野鳥シリーズ67〕
リハセンターに飛来する野鳥を友に
元理療教育部長  見原 捷三



ウソ(鷽)
 ウソは、全長が約15cm。スズメより少し大きくて、雄は写真のとおり頭上及び眼先が黒く、喉と頬は紅色で、脊、胸は灰色をしています。それに翼の全んどは黒く、腰は白く、その反対に尾は黒い美しい鳥です。
 日本では、北海道、本州中部以北の亜高山帯で繁殖していますが、冬が来ると大部分は標高の低い山地や丘陸地に移動します。
 繁殖期には、亜高山帯の針葉樹林で皿形の巣を造り、その中に4〜6個の卵を産み抱卵から巣立ちまで約3週間かかります。
 餌は蛾の幼虫・昆虫などの他に、木の実、草の実なども食べます。さえずりは「ヒーヒーヒョーヒォー」と口笛を吹くような声で鳴きます。
 ウソは、別名「うそひめ」「ことひき鳥」「紅腹灰雀」と言う地方もあります。又、「ウソこゑききそめしより山路かな」と詠んだ和歌があります。
 その他鷽替(うそかえ)の神事に用いるウソを形取った木製の玩具がありますが、皆さんも現物の外、本やテレビ等でご覧になった方もおられると思います。
 この写真は、富士山の五合目で撮ったもので、リハセンター構内では見ることは出来ない鳥であることをお断りしておきます。


(写真)ウソ