〔野鳥シリーズ73〕
リハセンターに飛来する野鳥を友に
元理療教育部長 見原 捷三



カイツブリ
 カイツブリは、雌雄同色で全長が約78cm、カイツブリ科の中では最も小さい種類です。
 夏羽根は、写真のとおり顔から頸の上部は赤褐色をしており、頸から下はシルバーグレイをしています。幼鳥は、顔や頸に黒い縞模様があり眼は、親同様に可愛らしい黄色い色をしています。
 習性は、全国の池や湖沼に生息して、水上、水中生活に適応し体の最後部に付いている弁足を使って、巧みに泳ぎかつ、潜水し魚等を捕食します。
 繁殖期になると、湖沼の水辺に草を積み上げて、水草の茎に絡めて固定して浮巣を作り卵の数は3個から9個産み雌雄交代で抱卵します。
 飛び立つ時は、水面を助走して飛び上がりまた、歩く時は体を垂直に立ててヨチヨチ歩きをします。
 鳴き声は、「ケレケレケレ、ピィピリオン」となきます。
 日本で繁殖しているカイツブリの仲間は、この他にカンムリカイツブリ、アカエリカイツブリの3種類が生息しています。そこで、次回はカンムリカイツブリを紹介する予定です。
 ところで、私は子どもの頃、郷里の熊本市内を流れる加瀬川で、エビやフナ等の子魚を釣って良く遊びました。その時、このカイツブリがいつの間にか飛んできて、潜水を繰り返すのです。
 その度に、「キャツブリの頭に火が付いた。(キャツブリは熊本の方言)」と大声で叫ぶとタイミング良く潜り、浮上したらまた、繰り返し叫んで遊んだことを、カイツブリを見る度に子どもの頃を、懐かしく思い出します。



(写真)カイツブリ