〔学院情報〕
学院交流会開催される
 



 学院交流会は、学生相互の理解を深めるために毎年春と秋に行われている行事です。春はスポーツ大会、秋は学科紹介を行います。学科紹介は、学生が2つの班に分かれてすべての学科を順番にまわり、自分の在籍する学科以外の学科について授業内容などを見学して理解を深めあうものです。各学科での説明も学生が行います。今年は11月5日金曜日に開催されました。
 各学科の見学は15時頃から始まりました。ひとつの学科で15分ほどの説明を受け、次の学科へと移動します。学生達は日頃知ることができない他の学科の授業内容の説明に真剣に聞き入っていました。
 説明を行う側では、自分達が学んでいる内容をどのようにわかりやすく説明するかという点について知恵をしぼり、ゲーム形式をとりいれたり体験してもらったりと、工夫をこらしていました。準備の段階では苦労もあったようですが、たいへん貴重な体験をしたようです。
 学科の見学を終えたあとは教職員も交えての懇親会が行われ、学生同士あるいは学生と教職員の交流が深まりました。以下、学生からの声を報告いたします。

言語聴覚学科(ST)  1年 鈴木章吾
 入学して半年あまり・・・ST学科の私たちは自宅と4Fフロアの往復の日々でした。同じ敷地内で毎日を過ごしているにもかかわらず、他学科のフロアに足を踏みいれたことはほとんどありません。先日の学院交流会では他学科の毎日や勉強内容を楽しみながら知ることができました。RBの点字の説明、POの義肢装具の製作実演、SIの手話の伝言ゲーム、RSのリハ機材や車イスの説明、我がSTは高次脳機能障害や聴力検査の説明、どの学科の説明ともバラエティに富み、初めて知るものばかりで新鮮でした。
 また夜に行われた懇談会では他学科の多くの学生の方と交流を深めることができました。
 今までは他学科は近いようで遠い存在でしたが、勉強内容や目標はリハビリテーションというものでつながっていると感じました。交流会を通してそれぞれの学科の特質や専門性を知ることができ、有意義で刺激のある1日でした。


(写真)聴力検査デモンストレーション
聴力検査デモンストレーション


義肢装具学科(PO) 2年 山田陽太
 普段、私たちPO学科は学院棟から離れたところで授業を受けているため、学生交流会はPO学科がどのようなことを学んでいるのかを知ってもらい、また他学科のみなさんの様子を知るための貴重な行事です。特に一年生は初めての交流会なので楽しみにしていました。
 PO学科は3年生が装具の製作工程を実演し紹介しました。実演後には「義足はどうやって作るのですか?」などいろいろな質問があり、PO学科について関心を持ってもらえたと思います。また他学科の紹介は多種多様でした。特にSI学科の伝言ゲームは、言葉を使わずに身振り手振りで伝えるというもので、耳が聞こえない人に自分の伝えたい事を理解してもらう難しさを実感しました。
 各学科それぞれ学ぶことは異なりますが、同じリハビリテーション関連の専門職を目指す仲間として、これからも交流をしながら共に頑張っていこうと思います。


(写真)プラスチック装具製作の実演
プラスチック装具製作の実演


視覚障害学科(RB) 1年 田伏久士
 今回の学科交流会でRB学科は、点字を紹介させて頂きました。点字とは触覚で読むことができるように、縦3点・横2点の6つの凸点を組み合わせて文字体系とした、視覚障害者のための文字です。点字は歴史も古く先人が考案した優れた文字なのですが、限られた時間の中で他学科の方にそのすばらしさを伝えることはできたでしょうか。
 私たちRB学科の学生は、リハビリテーションに興味を持ち、医療・福祉のプロを目指して学んでいる者ばかりですが、そんな私たちでさえ、他学科ではどんなことを勉強し、将来どんな仕事をするのかということをあまりよく知りません。今回の交流会は、他学科の勉強内容を学び、その専門性の高さを知るいい機会になりました。
 これからの医療・福祉は、患者さんや障害を持つ方々に対して、さまざまな専門職が連携し合って治療やリハビリテーションを行なわなければなりません。他学科の学生や先生方と、理解や交流を深めることができたことが一番の財産になりました。


(写真)点字器で点字を打つ体験をする参加者
点字器で点字を打つ体験をする参加者


手話通訳学科(SI) 1年 三好祐子
 学院生活において、他学科と授業を共にする機会はほとんどありません。そのため、各学科の見学ができる学院交流会を、ずっと楽しみにしていました。普段なかなか見ることのできない装具作成の様子に歓声をあげたり、点字タイプライターで自分の名前を打ってみたり、とても貴重な体験ができました。
 また、手話通訳学科では、手話での伝言ゲームを行いました。伝えてもらったのは、形です。相手が示す形を覚えて、それを次の人に伝えるだけなので、簡単そうに思えます。しかし実際は、左右が逆になってしまったり、四角が違う形になって伝わってしまったりと、みんな四苦八苦していました。
 手話で説明することの難しさはもちろん、相手にきちんと伝わっているか確認するための頷きやアイコンタクトの大切さも実感してもらえたと思います。


(写真)手話による伝言ゲーム
手話による伝言ゲーム


リハビリテーション体育学科(RS) 1年 岡崎可奈子、下溝麻里奈
 各学科がどのような勉強をしているのか、各フロアを見学しながら説明を受けることで、その専門領域について正確に知ることができました。リハビリテーション体育学科は合同授業があるため、学年や学科の垣根を越えて交流の機会があります。他学科の教室でお世話になることもある私たちですが、知っているようで知らなかった各学科の雰囲気や専門知識を、楽しく、分かりやすく知ることができ、新鮮でとても魅力的な時間を過ごすことができました。
 RS学科の紹介では、リハビリテーション体育についてパネルで説明した後、実際に教室や機器の説明を行いました。筋・関節機能測定実習室をはじめ、心肺機能測定実習室では、運動負荷試験概論等の授業で使用する車いす用トレッドミルや自転車エルゴメータについて、運動学習実習室では、スポーツや日常生活で使用する様々な種類の車いすを紹介した後、実際に車いすに乗りながら操作法を解説しました。
 これを機に他学科との交流をいっそう深め、切磋琢磨し合いながら専門性を高めていきたいと思います。


(写真)車いす操作法の説明
車いす操作法の説明