〔自立支援局情報〕
第19回あん摩マッサージ指圧師、
はり師、きゅう師国家試験の結果について
自立支援局 理療教育・就労支援部 理療教育課 太田浩之


 自立支援局の提供する就労移行支援(養成施設)理療教育の専門、高等両課程の卒業(修了)生があん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師のそれぞれの資格を取得するために、今年2月末に受験した第19回国家試験の合格発表が平成23年3月28日(月)に行われました。その結果は下表の通りです。


  あん摩マッサージ指圧師 はり師 きゅう師
受験者数
(人)
合格者数
(人)
合格率
(%)
受験者数
(人)
合格者数
(人)
合格率
(%)
受験者数
(人)
合格者数
(人)
合格率
(%)
新卒者 24 15 62.5 13 10 76.9 13 10 76.9
既卒者 8 4 50.0 8 1 12.5 9 1 11.1
全国 1,849 1,609 87.0 5,483 4,553 83.0 5,499 4,595 83.6

 今回の試験では、例年に比べてあん摩マッサージ指圧師国家試験の合格率の低下が目立ちます。それでも、前年度にあん摩マッサージ指圧師国家試験に不合格になった方のうち、独自事業である再理療教育において1年間、再受験に備えて合格となった利用者1名、高等課程4年に進級し再受験の準備に取り組みながら合格を手にした利用者2名が含まれます。さらに、卒業後数年を経て合格証を手にした方も2名あります。
 理療教育は指定障害者支援施設の一部門として、年齢だけでなく、学歴や学力にも幅のある利用者を可能な限り受け入れて、視覚障害に限らない多様な困難を持つ利用者のそれぞれの自立に向けた支援に取り組んでいます。視覚障害以外の障害や疾病を持ち、様々な家族関係、生育歴や職業歴を背景とするそれぞれの利用者との個別的、精神的な相互作用に、職員は一喜一憂しながら試行錯誤を重ねています。
 他の学校養成施設の試験合格率との単純な比較からは見えませんが、そこには一般の学生生徒に対する学力向上への支援とは性質の異なるものも含まれます。それぞれの国家資格はともに3年が標準的な養成期間とされますが、より長期的な視点からの種々の支援が現在の利用者から求められているように感じます。
 この試験結果を今後の支援活動のひとつの契機として、各国家試験に不合格となった今春の卒業生、修了生への様々な形態の支援は、理療教育課を中心に再開されてゆきます。