平成23年度障害者週間記念式典の開催について

管理部企画課

去る、12月9日(金)当センター講堂において、利用者・職員出席のもと障害者週間記念式典が開催されました。内容としましては、利用者へのボランティアでご支援頂いてる方々及び就労・実習でご支援頂いてる事業所への表彰等を含んだ式典と落語家の春風亭柳桜さんをお招きした特別講演の二部構成となっています。

式典では、国立障害者リハビリテーションセンター総長より、1982年に「障害者に関する世界行動計画」が国連総会で採択され、10年後の「国際障害者デー」が宣言された“12月3日”から、1975年の「障害者の権利宣言」が国連総会で採択された“12月9日”までの『障害者週間』について語られ、さらに、第二次「アジア太平洋障害者の十年」についてもふれ、行動指針である“びわこミレニアムフレームワーク(BMF)”に記載される、障害を持った方々が自分の意志で、いろいろな活動・サービス等を選択し社会参加を広げていき、支援者がそれをお手伝いしていく考えになってきてることを引用し、これから障害を持った方々が住みやすい社会を構築することは誰にとっても住みやすい社会・世界になることを常に目指して、国際的な流れの中で人それぞれの12月9日を思い出していただきたいとの挨拶がありました。国立職業リハビリテーションセンター所長からは、障害者週間が掲げる共生社会には障害のある方々の社会参加という大きな目的があり、社会参加の道には音楽や絵画などの芸術活動、スポーツ活動など幅広くあるが、最も代表的なものは仕事を通じた社会参加であり、平成23年度の厚生労働省の発表資料によると民間企業における障害者雇用数が過去最高の36万6千人になり、障害者の社会参加は確実な動きを示しており、法体制の整備や公共職業安定所のご尽力など、政府の施策の充実とともにさまざまな支援施設のご尽力、そして今日栄えある賞を受けられたボランティアや企業のご尽力があって初めて達成されたものだと関係者への感謝を述べられました。また、人々がお互いに認めあえる共生社会にしていくには、障害を持つ・持たないにかかわらずお互いに努力が必要で、真剣に取り組んでいく課題であると考えを示され、利用者の皆様に、この機会にそれぞれの社会参加の姿、共生社会の姿に思いをはせていただき、気持ちを新たに障害者問題の今後の取り組みに励んでいただきたいといった挨拶がございました。

続いて、朗読及びデイジー編集で、10年・5年以上ボランティア活動されてる方々への表彰と職場体験実習及び就労支援利用者の雇用に支援いただいた企業への表彰式が行われた後、利用者の代表者より、「一日も早い社会復帰を目指し、訓練・授業はしているものの、私たちだけではできないことが多く限界があり、皆様の長い期間のボランティア、実習の受け入れ、長期の雇用などの支援が必要不可欠であります。今まで支えてくださった皆様が私たちへ手助けをやってきてよかったと思っていただけるよう、一歩二歩、前進して成長していきたいと思います。」との感謝の言葉が述べられました。

引き続き特別講演が開催されました。ご講演いただいた柳桜さんは、1979年に春風亭柳昇に入門、1992年に真打ち昇進、4台目柳桜を襲名しております。一方、20才の頃から原因不明の難病、ビュルガー病を患い真打ちに昇進した1992年に右足を、1994年には左足を切断。両足に義足を装着してのリハビリに励み、1995年にハンディを克服して高座に復帰されました。その義足にまつわる話だけでなく、お笑いを含めて、私生活、寄席の実情の話を交えながら小話も話されて、落語の導入部分でもあり観客の気持ちをほぐす手法である“まくら”を30分されました。そのまくらの中で、川柳に「噺家は笑い上手に助けられ」とある通り、落語の上手な聞き方は、適当に笑うことです。適当に笑って気を抜いていると笑いやすくなります。やっぱり声を出して笑うのが、一番体にはいいですよ。とのことばが非常に印象に残っております。

後半30分には「たらちね」という落語に入り、終始参加者の皆様から笑い声が耐えませんでしたが、詳細を記載してしまうと営業妨害になってしまいますので、内容を知りたい方は柳桜さんが出演される寄席へ足を運んでいただければと思います。

年末のお忙しい中、参加された方々に笑顔の種をまいていただいた春風亭柳桜様に紙面をお借りしまして厚く御礼申し上げますとともに、この度表彰されましたボランティア及び就労移行においてご支援いただいてる方々のますますのご活躍を祈念しまして障害者週間記念式典のご報告とさせていただきます。

写真 ボランティア表彰の様子

ボランティア表彰の様子

春風亭柳桜さんによる落語

春風亭柳桜さんによる落語

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