平成23年度理療教育第33回卒業式

自立支援局 理療教育・就労支援部 理療教育課 松浦 武

 寒が戻り曇り空の3月8日、国立障害者リハビリテーションセンター講堂で理療教育第33回卒業式が盛大に行われました。

 今年度の卒業生は専門課程9名、高等課程5名の14名でした。皆さん、先月の国家試験を受験してから十日程経ち、これまで張りつめていた緊張感は解けて、柔らかな表情で卒業式に臨んでいました。

 飯塚理療教育・就労支援部長の開式の言葉の後、卒業学年担当主任による氏名点呼に力強く返事をして、江藤総長から一人ひとりに卒業証書が手渡されました。卒業生の中には、体調不良のため、当日の出席が危ぶまれた方もいましたが、晴れの舞台、全員が出席することができました。

 江藤総長の式辞では、近代日本で英語が日本語に翻訳された歴史を振り返り、「天は自ら助ける者を助ける。」との格言を用いて、セルフヘルプ(自助)の大切さをお祝いの言葉として贈りました。

 続いて、小宮山厚生労働大臣、上田埼玉県知事、更に当センター同窓会である「東光会」山田会長より祝辞をいただきました。各々、心のこもったメッセージに、卒業生の皆さんは一語一語をかみしめるように耳を傾けていました。

 来賓の紹介、祝電の披露と続き、在所生を代表して、学友会会長の松葉寿太郎さんが送る言葉を、思い出を共有したことを懐かしむかのように述べました。共に人生半ばにしてハンディキャップを負い、同門を叩いた仲間として一足先に巣立っていく先輩にエールを送りました。

 卒業生を代表して山口ゆり江さんが別れの言葉を原稿なしで語りかけました。リハセンターに来て多くの人に出会い、ピンチをチャンスに変える気構えができたとの熱い決意に場内の時間が一瞬、止まったようでした。

 最後に、施術者の卵として巣立つ卒業生に温かいまなざしが向けられる中、「蛍の光」を斉唱して名残りを惜しみました。卒業生の皆さんは、それぞれの思いを胸に、卒業証書を手にして会場を後にしました。これからも苦労はあると思いますが、その中でも小さな幸せを見つけられる感性を忘れずに持ち続けてほしいと願うばかりです。

写真1 江藤総長より卒業証書の授与
江藤総長より卒業証書の授与
写真2 卒業生代表山口ゆり江さんの別れの言葉
卒業生代表山口ゆり江さんの別れの言葉
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