『高次脳機能障害支援普及事業「平成24年度第1回支援コーディネーター全国会議」
及び「平成24年度第1回高次脳機能障害支援普及全国連絡協議会」の開催について』

研究所 高次脳機能障害情報・支援センター
 平成24年6月26日(火)高次脳機能障害支援普及事業「平成24年度第1回支援コーディネーター全国会議」が、翌27日(水)に「平成24年度第1回高次脳機能障害支援普及全国連絡協議会」が当センター学院にて開催された。
 26日開催の「支援コーディネーター全国会議」は、高次脳機能障害の支援拠点機関等の支援コーディネーターの職務の向上と情報交換を通じてサービスの均てん化を図ることを目的として年に2回開催されている。
 今回は当センター・学識経験者から5名、各都道府県の支援拠点機関の支援コーディネーターから94名、他オブザーバー11名の計110名の参加者があった。
 「高次脳機能障害者の日中活動支援」をテーマにまず高次脳機能障害者友の会・鳥取の森田多賀枝会長からご自身のご経験を踏まえた、地域の特性を生かした家族会としての日中活動支援に関する講演があった。引き続き当リハセンター病院医療相談室の飯塚真理より医療相談室で行った作業所等の実態調査の結果を中心に報告され、新潟県から新潟高次脳機能障害情報相談支援センターの山ア節子氏より本人・家族支援の取り組みが、京都府からは京都リハビリテーション支援センター杉森悟子氏より訪問支援者養成等を含めた日中活動支援の取り組みが報告された。
 午後は、「教育機関との連携」をテーマに大阪府立障がい者自立センターの辻野琢也氏より教育関係者を交えた研修会の実施内容・方法等について講演があり、引き続き大分県の医療法人 諏訪の杜病院 朝倉恵子氏より教育委員会等への啓発活動について報告があった。次いで徳島県の徳島大学病院中村和己氏より教育機関との連携のためコーディネーター側としての活動をどうするべきか等各地域の教育機関との連携について状況の報告がなされた。
 また架空事例 「教育関係者を含んだ研修会を企画する」に沿ってグループ討論が行われ、各コーディネーター間で活発な議論が交わされた。今回のテーマ「高次脳機能障害者の日中活動支援」「教育機関との連携」といずれのテーマも各参加者にとって今後の高次脳機能障害の支援の課題と考えられ、活発な意見交換ができたことはその一助となることと思われる。

 翌27日は「高次脳機能障害支援普及全国連絡協議会」が開催され、厚生労働省及び当センターから10名、学識経験者から12名、各都道府県から連絡協議会委員73名、オブザーバー42名の計137名の参加者があった。併せて厚生科学研究「高次脳機能障害者の社会参加支援の推進に関する研究」全体会議も開催された。
 最初に厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部の田中剛企画課長補佐より挨拶があり障害者総合支援法が今国会で成立し本日公布されたこと及び最近の高次脳機能障害を含めた福祉政策全般について話された、次いで当センター江藤文夫総長より各地域のネットワーク構築が必要であるという主旨の挨拶があり、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部の福生泰久障害保健福祉課長補佐より高次脳機能障害支援普及事業平成24年度予算について説明があった。引き続き国リハより平成23年度の活動報告として「認知リハを受けた高次脳機能障害者の社会生活実態調査」及び「画像診断陰性例の全国調査」の報告及び平成24年度の活動計画の報告がなされ引き続き、各都道府県ブロックから平成23年度の活動報告と平成24年度の活動計画の発表がなされた。また分担研究者3名の先生方より「高次脳機能障害者に対する相談支援体制の概況報告」「青少年の就学支援」「失語症者の地域支援」についてそれぞれ報告がなされた。
 
 2日間にわたり開催された高次脳支援普及事業会議であったが「日中活動支援」及び「教育機関との連携」について様々な視点から活発な発表・議論・問題提起がなされた2日間となった。
 
(写真1)(支援コーディネーター全国会議/グループ討論) (写真2)(高次脳機能障害全国連絡協議会/本省企画課長補佐挨拶)
支援コーディネーター全国会議/グループ討論 高次脳機能障害全国連絡協議会/本省企画課長補佐挨拶
 
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