平成27年度 障害者週間記念式典の開催について

企画・情報部企画課

 去る、12月4日(金)当センター講堂において、障害者週間を記念した式典を利用者・職員出席のもと開催し、利用者へのボランティアでご支援いただいている方々並びに就労・実習でご支援いただいている事業所への表彰を行いました。
 式典では、中村総長から、12月3日から9日までの障害者週間が定められた背景についての説明のあと、「障害者期間中には、国や地方公共団体、関係団体などにおいて、様々な活動、取り組みが全国で展開されています。国では「心の輪を広げる体験作文」と「障害者週間のポスター」を募集し、優秀作品に対する表彰が行われます。今年の障害者週間のポスターは、車イスの少年が電車に乗ろうとする情景を描いたもので、車椅子をおす友達、手伝う駅員さん、見守る友達の明るい笑顔が印象的な、小学3年生の方の作品が選ばれています。
 また、人口の高齢化に伴い、障害のある方の高齢化も大切な課題であり、そして、我が国は今、すべての人が障害者になり得る時代であると思っております。このような視点のなかで、障害のない人もある人も、誰もが住みやすい共生社会の実現を目指していることを、考えてみる必要があると思います。
 私たちは、このため、常に想像力をはたらかせ、その実現にむけて進んでいきたいと思います。障害者週間はそのよいきっかけでもあります。皆様とともに本日の記念式典を通じて考え、前に進んで参りたいと思います。」と挨拶がありました。
 続いて、国立職業リハビリテーションセンター上市所長からは、「来年4月1日に施行される「障害者の雇用の促進等に関する法律」の改正について、この改正により、雇用の分野で障害のある方に対する差別が禁止され、合理的配慮が義務になります。これにより、「障害者だから」という理由で求人の応募を認めなかったり、労働能力などを適正に評価することなく、単に「障害者だから」という理由で、異なる取り扱いにしたりすることが禁止されます。
 また、事業主は合理的配慮として、視覚障害のある方に対する点字や音声のよる試験、聴覚や言語に障害のある方に対する筆談等による面接、知的障害のある方に対してわかりやすく示すための業務マニュアルの作成、精神障害のある方などの体調に配慮した勤務(休暇)への配慮を行う必要があります。
 このような配慮は、障害のある方一人ひとりの状態や職場の状況で、求められるものが異なりますので、障害のある方と事業主がよく話し合った上で決めることになっています。
 このような動きは、今後様々な分野での活動に広がっていくことが期待されています。
 いずれにしても、障害のある方にとって、活躍のチャンスが大きく広がる改正であり、意欲を高めチャレンジする気持ちを新たにしたいと思います。」
との挨拶がありました。
 その後、デイジー編集・自主活動支援で、15年・10年・5年以上ボランティア活動された方々への表彰と職場体験実習及び就労支援利用者の雇用にご支援いただいた企業への表彰が行われました。
 受賞された方々に対し、利用者の代表者から、ボランティアの方々には「私たちはボランティアの皆様のご理解・サポートのおかげで、充実した余暇や学習の環境をいただいていることに大変感謝しております。「人は一人では生きていない。補い合いながら生きている。」という言葉がありますが、まさに言葉どおりと実感しています。今後とも変わらぬご支援をどうぞよろしくお願い致します。」というお礼のことばがあり、事業所の方々には、「事業所の皆様、いつも職場実習という貴重な体験の機会をいただき、ありがとうございます。発達障害をはじめ、高次脳機能障害・視覚障害などについてなかなか理解されないことも多い中、今働いている先輩方の個々の強み・苦手さをご理解いただいていることは、私たちにとっても大きな励みになっております。今後とも変わらぬお力添えをどうぞよろしくお願い致します。」と感謝のことばを述べました。
 この度表彰されましたボランティアの皆様及び就労においてご支援いただいている方々のますますのご活躍を祈念して障害者週間記念式典のご報告とさせていただきます。

画像:中村総長からのご挨拶
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