平成28年度学院入学式

学院事務室

 春の嵐に桜の花が舞う4月7日(木)、学院講堂において、新入生68名を迎え、新入生の家族、在校生、幹部職員、学院職員が参列し、厳かな雰囲気のなか平成28年度入学式が挙行されました。

 式典では、中島学院長から「本学院は専門職の輩出を使命としている。社会を安定するために必要なことは、倫理を高めること、経済産業を高めること、生活を厚かにすることが3大要素である。特に「生活を厚かにする」ことは、厚生労働省の「厚」という字を充てているとおり、医療福祉を含めた社会福祉に関することを意味しています。本学院で養成する人材は特に「生活を厚かにする」使命をもった人材であり、今後諸君には社会的に有為な人材となることを肝に銘じてもらいたい。」と式辞がありました。

 続いて、飛松総長から、「障害のある方への医療・福祉サービスの社会における重要性が高まっている中、専門職に対する社会の期待がますます高まっており、社会情勢に応じて専門性を身につけるべく社会の要請に応えられる専門職を目指してもらいたいと思います。」とお祝いの言葉が述べられました。
 引き続き、新入生紹介のあと、視覚障害学科2年の末田友平さんが、歓迎のことばを述べました(文末に全文掲載)。
 その後、祝電を披露し、学院歌を斉唱してつつがなく終了しました。

歓迎の言葉

 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。本日、この学院にご入学された皆さんを、在学生一同心より歓迎いたします。
 皆さんはこれからはじまる新しい生活に期待と不安を抱いていることでしょう。皆さんは学院生活をどのように過ごしていきたいでしょうか。
 この学院は、「言語聴覚学科」「義肢装具学科」「視覚障害学科」「手話通訳学科」「リハビリテーション体育学科」「児童指導員科」の6つの学科があり、皆さんが目指す専門職に就くための多彩なカリキュラムが組まれています。専門とする障害とその周辺の知識と技術を総合的に学ぶことができます。私は視覚障害者の歩行技術を習得するために自らアイマスクをして歩きましたが、その講義・演習を通じて、見えないで歩くことの困難さを理解し、利用者の立場に立った支援を行う為にはどうしたらよいかを考えることができました。また、勉学以外に学院ではスポーツ大会や交流会があります。それぞれ普段知る機会のない他学科の学生が学んでいることについて知り、交流を深める良い機会になると思います。
 学院だけではなくこの国立障害者リハビリテーションセンター内には障害のある方々を支援するいくつかの機関があります。診断や治療、医学的リハビリテーションを行う病院、障害者福祉サービスを提供している自立支援局、そして社会参加やQOLの向上を目指す機器やシステムの開発をしている研究所です。センター主催の行事には体育祭、並木祭があります。こちらでは私たち学院生はもちろん、センターを利用される障害のある方々や以前利用された方、ご家族、地域の方々も参加されます。
 これからの学院生活は楽しいことばかりではなく、躓くこともたくさんあると思います。私は文章を書くことが大変苦手で、演習の指導案やレポートの作成に特に苦労しています。また私は学科でただ1人の学生なので、学習面に関して周りに相談できる仲間がいませんでした。自分ひとりで出来ると思い、失敗したこともありました。皆さんには同級生や先輩方、そして教官の先生方に質問や相談を持ちかけることをお勧めします。私たちにとって相談してもらえることはとても嬉しいことです。皆さんはアドバイスや励ましでその壁をきっと乗り越えることができると思います。
 最後になりますが、新入生の皆さんには学院生活を輝かしく実り多いものにしてもらいたいと思います。新しい年度を迎え、私たち上級生も新入生の皆さんを見て、初心にかえり、これからの学院生活を充実させていきたいと思います。
 以上、皆さんのご入学を心からお祝いし、歓迎のことばとさせていただきます。

平成28年4月7日
視覚障害学科2年 末田 友平

画像:平成28年度学院入学式
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