平成28年度国リハ体育祭が開催されました
                企画・情報部企画課 体育祭実行委員会委員 金井彩音

平成28年6月3日(金)、センター内の陸上競技場にて、国立リハビリテーションセンター体育祭が開催されました。やや風があったものの、6月にしては日差しが眩しいくらいの、気持ちのいいスポーツ日和でした。以下、僭越ながら、この4月から国リハに勤務しております新米職員より、ご報告申し上げます。
 この国リハ体育祭は、並木祭(文化祭)に並ぶ一大イベントとして、センター総出で行われるものです。第1回は昭和54年に遡り、当時は隣の国立職業リハビリテーションセンターとの合同開催でしたが、現在は国リハの定例行事として、午前から午後にかけ14種目の競技を通じ、参加者の健康増進や相互交流を図っています。国リハを二分して紅白で競う体育祭、熱戦が繰り広げられ、389対406の僅差で白組の優勝でした。
 さて、国リハ体育祭の醍醐味は、利用者、学院生、職員、全員が一丸となって応援できるところにあります。特に「大玉おくり」は、利用者や職員の列を転がる大玉を学院生がつなぐもので、全員のチームプレイのもとに玉を運ぶので、自然と熱が入ります。結果は、紅組が2戦先勝と圧倒的な強さを見せ付けましたが、熱気は両組引けをとっていませんでした。また、今年度はさらに全員参加の機運を高めるべく、新種目として「ジャンケンチャンピオン」を導入しました。これは、全員がフィールドの中央に集まり、近くにいる人とペアになってじゃんけんをし、勝った方がまた別の人とペアになってじゃんけんをし…と繰り返していき、最終的にジャンケンチャンピオンを決めるものです。今回のチャンピオンは、白組の職員でした。この競技は、勝負はもちろんのこと、スポーツマンシップにのっとり、じゃんけんの前には必ず自己紹介そして握手をします。それぞれの障害のある方が、「じゃんけんに勝つ」という目標を共有し、ともに楽しめたのではないでしょうか。
 特に印象に残った種目を2つご紹介します。

・スラローム
 赤と白の2種類の旗門を配置したコースをつくり、白は前進、赤は後進として車いすを操作します。旗門を倒すと、減点です。初めて拝見しましたが、肢体不自由の利用者の操る車いすの動作の複雑さに驚きました。一方、車いす初心者の職員や学院生は、なかなか四苦八苦していたようです。見た目にも美しく、奥深さを感じました。
・ディスタンス
 こちらも今年度から導入された種目で、1人ずつフリスビーを飛ばし、その飛距離を競うものです。肢体不自由、視覚障害、高次脳機能障害の利用者が選手として参加しました。飛距離の最も出たものについては『国リハ記録』として後年に記録を受け継いでいくとあり、いっそう熱が入っていたように思います。強風吹き荒れる中でしたが、うまく風をつかみ、きれいな弧を描き飛んだ一投が、見事41メートルの国リハ記録となりました。はたして何年後、その王座を明け渡すことになるのか。今後が楽しみな競技です。

 大人になってからの体育祭、いかようなものかと少し不安にも思っておりましたが、やはり身体を動かすと気持ちがいいです。センター全員となると熱気も数百倍。終了後のアンケートでも、「楽しかった」との声が多かったようです。翌日からのひどい筋肉痛を差し引いても、大変いい経験になりました。
画像:体育祭大玉おくりの様子
【大玉おくり】
画像:体育祭スラロームの様子
【スラローム】



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