褥瘡対策チーム会主催 職員研修会
「褥瘡管理の基礎 〜予防的スキンケアと状態に応じた創傷管理〜」

褥瘡対策チーム会

 1月19日(木)褥瘡対策チーム会主催の職員研修会を行いました。講師に防衛医科大学校病院の皮膚・排泄ケア認定看護師をお迎え致しました。
 当院では脊髄損傷の方々の褥瘡治療に長年取り組み、患者さんには、医師、看護師だけでなく、多くの専門職が関わりチームで支えています。職員研修会には医師、看護師、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、心理療法士、事務など多職種が参加し、褥瘡の基礎から新しい知見まで学びを深めました。
画像:褥瘡対策チーム会主催の職員研修会の様子

<それぞれの立場で学んだこと>
医師
組織・解剖などの基礎的なことから、薬剤・創被覆材など創傷に対する実践的な情報、さらには褥瘡関係での新しい情報まで広い範囲をわかりやすくまとめて提示してもらい勉強になりました。
他院で実際に行っている内容を知ることができて有益でした。

看護師 「スキンケアで重要な3H」
褥瘡予防の3本柱の一つがスキンケアで、3Hが重要であると講義を受けました。スキンケアの3Hとは、洗浄(保清)・保湿・保護のことです。
洗浄:洗浄剤は弱酸性のものを使用し泡立てをしっかり行う。洗い過ぎも良くないため 汚れたとしても洗浄は1日1〜2回までにとどめること。
保湿:医薬品ではワセリンなど使用しますが、市販品でも良いので入浴後15分以内に保湿すること。また、塗布する際には皮膚の溝に沿って軟膏を塗布した方が良いということでした。軟膏を塗布する方法は患者さんに対して早速実践したいと思います。

理学療法士
褥瘡の治療・治癒の経過を学んで、治療に大変時間がかかること、また、治療後の皮膚も脆弱になっておりリスクが高いことがわかり、あらためて予防の大切さを理解することができました。医療機器関連圧迫創については訓練部でも配慮していきたいと思います。
画像:褥瘡対策チーム会主催の職員研修会の様子画像:褥瘡対策チーム会主催の職員研修会の様子

作業療法士
褥瘡かそれ以外の創傷かを判断することは、その後の対応にもつながることなので、非常に勉強になりました。

心理療法士
褥瘡に関しては、基本的なことをある程度は知っていたつもりでしたが、今回の研修会で体系的に学ぶことができ、とても勉強になりました。特に予防的スキンケアや褥瘡と褥瘡以外の皮膚障害の判別が大切なこと、褥瘡の状態を見きわめて、きめこまかな処置が必要なこと等を学びました。褥瘡の患者様と心理面接を行う時に役立つ知識が得られ、大変充実した研修会でした。

事務
被覆材などの処置材料は診療報酬請求の際に、査定の対象になりやすいため患者さんに不利益にならないように研修で新しいことを学んでいきたいと思います。
今回の研修でその必要性や治癒までの様子がよくわかりました。


【褥瘡対策チーム会主催の褥瘡教室のご紹介】
毎年、秋には患者さんを対象とした「褥瘡教室」を行っています。
14時から1時間程度で、医療職から褥瘡に関する基礎的な講義を行い、患者さんから褥瘡体験談をお話し頂くというものです。体験談ですので、参加している方々にとって大変参考になるようです。今年も秋頃に開催する予定です。皆様のご参加をお待ちしています。
画像:褥瘡教室の様子
褥瘡教室の様子
画像:褥瘡教室参加者の様子
褥瘡教室参加者の様子

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