精神・発達障害者しごとサポーター養成講座
                発達障害情報・支援センター

平成30年2月23日、ハローワークから講師をお招きして「精神・発達障害者しごとサポーター養成講座」を開催いたしました。定員45名を上回る57名の参加者があり、関心の高さがうかがわれました。
 「精神・発達障害者しごとサポーター養成講座」について、その概要と背景を説明いたします。近年、企業における障害者雇用の取り組みが進み、精神障害および発達障害のある労働者が増加していますが、今後の課題として精神・発達障害者の職場定着向上が挙げられています。これはインクルーシブな社会、すなわち障害があっても、その特性を踏まえ、希望や能力、適性に応じて活躍できる社会、障害者と共に働くことが当たり前の社会を目指すことの一環でもあります。職場にいる精神・発達障害者の同僚を、障害についての正しい知識と理解を持って温かく見守り、支援する応援者を「精神・発達障害者しごとサポーター」と位置付け、多くの方にその役割を担っていただけるよう、厚生労働省が平成29年秋から提供しているものが本養成講座です。精神・発達障害者しごとサポーターは経営者や管理職、人事関連部署に限らず、広く一般職員の皆様に応援者となっていただくことが目的で開催されています。この養成講座を通じて応援者が増えることで、職場の雰囲気や人間関係がよくなることが期待されています。
 23日の養成講座では、ハローワークの担当講師から、前述のような養成講座が開催されるに至った背景とサポーターに期待される役割についてわかりやすい解説がなされたのち、出勤時、仕事中、休憩時間、社内イベントなどの場面を想定したロールプレイを通じて精神・発達障害者との接し方を具体的に学ぶことができました。サポーターの立ち位置はあくまでも「応援者」であり、疾患についての専門的な知識があることや、福祉について詳しいことを求めているのではなく、職場の良い雰囲気づくりを担う潤滑油のような存在であること、自分にできる限界ははっきりと提示しつつ、必要があれば専門家に任せれば良いことがよく理解できる講座でした。講座修了後、応援者としての意思表示を手助けするグッズとして、ネックストラップや名刺などに貼ることができるシール、デスクに掲示できるロゴシールなどが配布されました。このようなグッズを活用することで、あえて言葉にしなくても視覚的に応援者がいるということを伝えることができるのも、精神・発達障害者にとっては支えになると感じます。
 現在、「精神・発達障害者しごとサポーター養成講座」は全国で開催されており、公共団体だけでなく事業所での開催も受け付けています。講座は概ね90〜120分で行われ、内容もわかりやすく多くの方に受講していただきやすい仕組みになっています。詳しい情報は下記URLにあります。興味がある事業者様は、ぜひ開催をご検討いただき、地域担当の労働局にお問い合わせください。

http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/shougaishakoyou/shigotosupporter/index.html



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