高位頸髄損傷者は重度の四肢麻痺を伴うため、多くの日常生活動作において支障が生じ、介助が必要となることが多々あります。一方で、一般的に頸髄損傷者自身の生活の質(QOL)を向上するためには可能な限り自力でできる方が望ましいのも事実です。以上を背景にして、頸髄損傷者の日常動作(主に排泄関連動作)の自立を支援する機器に関する研究及び開発を行っています。具体的には、排泄後に臀部を拭く動作や座薬を挿入する動作の支援に関する研究や支援機器の開発を行っています。

 障害工学研究部のスタッフの一部は当センター病院におけるシーティング適合サービスを手伝っています。便座用クッションをはじめとする各種車いす用クッション、車いす、電動車いす、コミュニケーションエイド等の福祉機器の適合業務を当センター病院、学院、研究所のスタッフと協力してチームアプローチを行っています。