障害者の安全で快適な生活を支える技術開発 活動し、参加する力

●研究の概要

本プロジェクトは、障害者の生活に資する科学技術の振興を目的とし、科学技術振興調整費・重要課題解決型研究プログラムの一環として推進しているもので、国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所と独立行政法人産業技術総合研究所が中核となり、静岡県立大学、東京大学、横浜国立大学などの研究機関および、浦河町、浦河べてるの家、社会福祉法人・けやきの郷、国立秩父学園の皆様など多くの施設と協力しながら

  • (1)認知・知的障害者を対象とした情報・コミュニケーションツールの開発と
  • (2)重度障害者を対象とした自立移動機器の開発
に取り組んでいます。


(1)認知・知的障害者を対象とした情報・コミュニケーションツールの開発では、

  • 防災に関する情報支援(マルチメディア、行動科学、絵文字、地理情報)の開発、
  • 理解しやすい災害への備え(防災マニュアル、災害情報非難訓練)
などをこなうことで、災害に対する安全性を高めています。



(2)重度障害者を対象とした自立移動機器の開発では、

重度の障害があっても、以下のように
  • 非拘束非接触動作確認技術により → 体の動きを
  • 不明瞭音声認識技術により → 不明瞭な声や多様な雑音の中の音声を
  • 力覚検出技術により → 微弱な力を
  • 微弱筋電検出技術により → 筋活動を
検出する技術を開発することで、電動車いすによる自立移動を支援するとともに、
  • 全方位ステレオビジョンによる走行環境危険検出システムや
  • 遠隔支援技術により車いす周囲の画像を離れた場所にいる人に送り、危険検知と迅速な対応支援を行うシステム
の開発を行っています。

会場の様子
写真 会場の様子 1枚目 写真 会場の様子 2枚目




●研究所における研究成果も展示しました

研究成果の紹介
パネルの写真 義足の即時適合採型システム 義足の即時適合採型システム
Automatic lmmediateFittingSocket(AlFS)


下肢切断者に装用される義足は切断者が歩行した際に痛みや不快感を生じないように製作されなければなりません。

義足は医療技術者である義肢装具士の経験と勘をもとに製作されますが、切断部位は様々であり、また、歩いたり走ったりと過酷な状況を強いられるため、義足の適合調整に多大な時間を要すことがあります。

そこで私たちは、コンピュータ制御式の採型装置Automatic lmmediateFittingSocket(AlFS)を開発しました。

AlFSは歩行時の切断者のフィット感を聞きながら、コンピュータ制御で採型を行うことができる採型装置で、切断者が納得できる適合が得られるまで採型形状を微調整します。
パネルの写真 認知障害者支援するPDA用ソフトウェア 認知障害者支援するPDA用ソフトウェア

高次脳機能障害者など認知障害のある方々の日常生活および就労を支援する携帯情報端末(PDA)用ソフトウェアです。

スケジュールや作業手順、屋内の通行順路などを提示します。

※国立職業リハビリテーションセンター、明電ソフトウエア株式会社と共同で開発しています。
パネルの写真 手話言語電子辞書 手話言語電子辞書

ろう社会で使われている手話言語の基本単語を収録した電子辞書です。それぞれの単語の様々な語義および例文を、手話動作の動画と併せて提示します。基本的な手話言語の文法の解説も加えました。

毎日手話でコミュニケーションして、毎日手話で考えているろう者が作った辞書です。

[動作環境]
OS : WindowsXP,2000推奨(Me, 98)
メモリ : 128MB以上
CPU : PentiumV以上
PentiumW推奨
Display : 1024×768
パネルの写真 屋内作業用電動車いす 屋内作業用電動車いす

車いす使用者の屋内作業の促進を目指して、新しい電動車いすを開発しています⊃屋内での作業に必要な、横移動、全方向平行移動といった特殊な走行機能に加え、前方へせり出しながら半立位をとることができる特別な座面機構を備えています⊃3輪機構を採用し、省スペース化を図るとともに、全車輪にパワーステアリングを採用し、狭い場所でも安定した走行性を発揮します。現在美容師のユーザーと一緒に、開発を進めています。

※職域拡大研究費を基に、慶鷹義塾犬学、特殊計測(株)、(株)大進精機、(株)コーヤシステムデザインと共同で開発しています。

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パンフレット
パンフレット

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