H.C.R.2008 研究所ブースのご案内


 研究所では、第35回国際福祉機器展(H.C.R.2008)に出展いたします。 本年は、特に「障害者の動かしたいという思いを機器に直接伝える」という 夢のある技術を紹介します。テーマは、「思いどおりに動かしたい -障害者 の意思を検出・増幅する技術-」です。以下に展示内容について簡単に説明します。


脳波からの情報による生活環境制御システム


BCIシステムの写真1BCIシステムの写真2

 脳から情報を読み取って機械を操作する技術であるブレイン-マシン・ インターフェイスを用いた生活環境制御システム(BMI-ECS)の展示を行ないます。 このシステムはインテリジェントハウス構築のための要素技術として開発中であり、 本年はじめにはメディア発表も行われました。展示内容はBMI-ECSシステムに関する説明、 実機を用いたデモや四肢麻痺の方による使用時の映像展示を予定しています。


装着者の歩幅に合わせて動く股義足


股義足の写真

 電池を電源としてモータを駆動し、股継手とひざ継手を動かす股義足を紹介します。 この股義足では、健側下肢の動きをセンサーで読み取り、義足の振り出しを調節するように コンピュータで制御しています。股義足の利用者による歩行実験を重ね、 振り出し動作の改善や疲労の軽減といった効果が示されつつあります。


筋電義手

筋電義手の図

 筋電義手は筋肉を動かすことで発生する電気信号を利用して手先のモーターを操作 する義手です。日本においても、今年度から労災による片側上肢切断の方に研究用支給が 始まるなど、少しずつ普及の動きが出始めています。展示では、模擬筋電義手による 操作体験や実際に使用しているユーザーの映像をまじえて筋電義手の有用性を紹介します。



 なお、上記の展示内容とは独立して、福祉機器の安全・安心をテーマとしたコーナーを 一角に設けております。義肢装具、座位保持装置などの補装具を安全に安心して使用する ためには、工学的な試験評価による確認が必要になります。このために、規格・ 基準の策定、試験機の開発、試験の実施などを行っています。  25日午後1:30より出展者ワークショップB会場(東5)にて「福祉用具の安全を考える」 と題してプレゼンテーションを行います。