携帯用コミュニケーション機器について

 本装置は、発声・発語は困難であるが、移動は可能な脳性麻痺者などに適した携帯用のコミュニケーション機器として開発しました。装置を操作している例を写真で示しています。重量280g、大きさ14cm×8cm×2cmで、音声出力はないものの同様な機能をもつトーキング・エイドより圧倒的に小型化していいます。この理由はモールス符号化入力方式を採用したためで、操作用キーは、訂正などを行う機能キーを含めても合計10個しかありません。

 またこの装置には、日常よく使われる100の文章がROMに記憶されており、簡単に呼び出すことができます。なお文章は液晶ディスプレイ(カナ32文字/1画面)に表示でき、それ以上の長い文章は、電光掲示板のように文字が流れていくようになっています。

 主な研究期間は平成3年度〜平成4年度で、2名の脳性麻痺者に利用されましたが、その後安価で性能の優れた電子手帳が広く利用されるようになったため、需要はほとんどなくなりました。


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