開発会議A:第三回

開催概要

日時: 2013年12月1日(日)14:00 ~ 16:00
場所: ニュー新橋ビル バリュー貸会議室425
参加者: 【ユーザ】 4名(介助者1名),【開発者】 3名,【スタッフ】 4名

プログラム

14:10~ 進め方の確認とこれまでのおさらい
14:20~ 各開発品の製作進行状況確認&ディスカッション
16:15   閉会

内容

1.進め方の確認とこれまでのおさらい

2.各開発品製作進行状況&ディスカッション
【爪切り台の試作品レポート】
前回のワークショップで試作した爪切り台を、当事者メンバーが試用した結果を報告。
■Tさん、Fさんレポート
・傾斜もほどよく、使いやすかった。
・滑り止めシートが思いのほか効果を発揮。固定をしなくても腕に負担をかけずに爪をきることができた。
・足を曲げるための余分な力が軽減されるので、爪切り自体が楽になるかと思ったが、爪切り時の前かがみの姿勢が予想外の負担になっていることがわかった。→OTなどの専門職に、その軽減策についてヒアリングしたい(事務局)
・人によっては、傾斜がもう少し緩い方が使いやすそう。
■ディスカッション
・ペデュキュアを塗る際にも活用できそうであり、健常者でも使えるユニバーサル商品になるかもしれない。角度を変えられると、色々な人に合わせられる。
・爪を切る際は、踵に過荷重がかかり負担が大きいため、踵部分は柔らかい素材であって欲しい。
・材料は要検討。費用は1,000円前後であれば需要がでるか?

【おしゃれな靴型装具のお店をレポート】
・前回のレポートを受け事務局でお店を訪問。ヒアリングを実施。
・アパレル系の革靴メーカが、客の声を聴いておしゃれな靴型装具の製作を始めた。
・靴づくりを勉強した義肢装具士と、靴職人が共同作業。
・障害者用や足の変形に対応した特注だけでなく、ごく通常のオーダシューズ製作や、修理なども行っている。

【折りたたみ式スロープ】
・A4サイズぐらいに折りたためて、鞄に入るぐらいのサイズだと持ち運びに便利で良い。
・電動車いすでそのまま上がれるのは最大5cmぐらいの段差までなので、それ以上の段差を登れるものがほしい。
・畳んで小さくして持ち運べるのが理想だが、構造的には二つ折り、延伸、網状、巻き簀状など色々と考えられる。

【自力でネイルができる道具】
・指をまっすぐさせるのが難しく、指同士がくっついてしまう傾向があるが、自分でネイルを塗りたい。
・痙性のために、ネイルが乾く前に手が動いてしまい、失敗してしまうこともある。
・指間を開いた状態を保持しながら、バンド等で痙性に備えて保護(ガード)しておくとよいかもしれない。
・既存の事例等が無いか確認する。

【ヘルパーマニュアル】
■条件確認
・どのような項目についてマニュアル化するのか決める事がカギとなりそうである。
・第一の目的は、当事者とヘルパー間のコミュニケーションツールとなる事。
■マニュアルの方向性・効果
・マニュアルがあれば、非常時などに普段のヘルパーでない方への指示もでき、事業所内でのヘルパーの教育などにも使えるのではないか。
・ヘルパーに同じ事を何度も言うのは疲れる。特に呼吸器を使っていると長い間話を続ける事が大変
・共通の介助項目の他に、個人的なこだわりなどがあり、それをどこまで表現するのかが課題である。
・個人的なこだわりは、細かいモノも多いが、大切な事が多い。
例)車いすには水滴をかけてほしくない/洗濯物のたたみ方/部屋のモノの置き方/ペットの餌など
■マニュアルづくりに向けて
・既存のマニュアルを調べてはどうか。個人ユース、事業所ユースの物など、調べたい。
・コミュニケーションツールという点では、ホームシェア事業で使っている「お約束シート」が、家主と入居者間のルールづくりに役立っているので、参考になる。
・タイムテーブルのように、冒頭に全体の根幹的な流れがわかるものがあり、そこから細かな枝葉に進んでいけるとよいのではないか。

写真1
写真1  爪切り台の試作品を使ってみた.上手くいったが、そもそも前かがみの姿勢がつらいということも判明。

写真2
写真2  持ち運びしやすいスロープ。希望のサイズにスチロールボードをカット。

写真3
写真3  乗り越えたい段差の高さは?収納のスペースは?

写真4
写真4  女性の頚損者がネイルに挑戦.乞うご期待!

写真5
写真5  ヘルパーにはみんなそれぞれ似たような要望を持っている.ヘルパーあるあるで思わず爆笑.