fMRI実験
脳が活動すると、酸素が消費され、血中のヘモグロビンの酸化の度合いが変わります。fMRIは、この変化を核磁気共鳴画像法(MRI) という原理を用いて測定することで、脳活動を調べる方法です。MRIは放射線を使用しないため被曝の恐れがなく、すでに20年以上にわたり世界中の病院で利用されてきましたが、人体への重大な副作用は報告されていません。
MRIは非常に強い磁場(3テスラ)を発生しているため、体に金属があると強い力で引っ張られてしまいます。ペースメーカーや動脈クリップなどが体内にある方は実験参加を避けてください。また、妊娠中及び妊娠の可能性のある方にも参加を控えていただいています。安全確保のため、事前に質問紙によるスクリーニングを受けていただき、問題のない方のみにご参加いただきます。当日は専門知識を有する操作担当者が立ち会い、身の回りの金属類を全て外したことを確認するなど、安全には細心の注意を払って実験を行います。
脳波実験
人が何かを見たり、聞いたり、考えたりすると、脳が活動します。その活動に伴って脳は電気信号を出しています。脳波計は頭皮に電極を付けてその電気的信号を検出する装置です。脳が自然に出す信号を外から測定するだけですので、脳や人体に対する影響はありません。
測定の際、キャップをかぶり電極をつけさせて頂きます。電極と頭皮を接触させるためにジェルを使用しますが、安全な物質で、人体に影響はありません。ベタベタして不快に感じることがあるかもしれませんが、測定後にお湯で洗えば簡単に落ちます。ごくまれに、電極が接触した部分の頭皮が赤くなる場合もありますが、洗い落せばじきに治ります。
経頭蓋磁気刺激(略称TMS)実験
TMSは非常に短い時間、磁場を発生させ、それに伴う電場の変動により脳細胞に電気刺激を与える方法で、刺激を受けた部位の機能を邪魔したり、逆に促進したりすることができます。この方法は認知神経科学実験や運動麻痺の治療に世界中で使用されています。本研究で使用する磁気刺激装置は既に国内外で広く利用されているもので、十分に安全性が確認されています。
行動実験
コンピューターディスプレイの上に現れる絵や文字に対して、様々な反応をしてもらいます。