質問1 回答者の性別

293名の回答者のうち男性が225名(77%)、女性が68名(23%)であった。





質問2 回答者の年齢

現在の年齢は10代が5名(本件回答者292名のうち2%)、20代が50名(本件回答者のうち17%)、30代が101名(本件回答者のうち35%)、40代が57名(本件回答者のうち20%)、50代が43名(本件回答者のうち15%)、60代が29名(本件回答者のうち10%)、70代以上の方が7名(本件回答者のうち2%)であった。





質問3 受傷(発症)の時期

障害を受傷(発症)した年齢は10代が79名(本件回答者285名のうち28%)、20代が85名(本件回答者のうち30%)、30代が38名(本件回答者のうち13%)、40代が31名(本件回答者のうち11%)、50代が38名(本件回答者のうち13%)、60代が11名(本件回答者のうち4%)、70代以上の方が3名(本件回答者のうち1%)であった。

回答の選択肢に乳幼児期や10歳未満という選択肢を設けていなかったため、その旨の記載をした方が何名かいた。





質問4 原因疾患

障害の原因疾患として、頭部外傷が190名(本件回答数301件のうち63%)、脳血管障害が49名(本件回答数のうち16%)、低酸素脳症が27名(本件回答数のうち9%)、脳炎が7名(本件回答数のうち2%)、その他の疾患が28名(本件回答数のうち9%)であった。

その他の疾患としては「脳腫瘍」「大脳皮質基底核変性症」「原因不明」などが挙げられた。





質問5 高次脳機能障害の種類

高次脳機能障害の種類としては、失語症が87名(全回答者293名の30%)、注意障害が179名(全回答者の61%)、記憶障害が227名(全回答者の77%)、行動と感情の障害が148名(全回答者の51%)、半側空間無視が41名(全回答者の14%)、遂行機能障害が152名(全回答者の52%)、失行症が28名(全回答者の10%)、半側身体失認が22名(全回答者の8%)、地誌的障害が68名(全回答者の23%)、失認症が38名(全回答者の13%)、その他の高次脳機能障害が45名(全回答者の15%)であった。

その他の高次脳機能障害としては「対人技能拙劣」「失算」「失書」「作話、妄想」などが挙げられた。また、「視覚障害」「排尿障害」「知的障害」「嚥下障害」「不随意運動」「片麻痺」といった障害や症状も含まれていた。





質問6 携帯電話・PHS使用者

現在、携帯電話やPHSを使用しているかについて、携帯電話を利用しているのが199名(全回答者293名のうち68%、本件回答者289名のうち69%)、PHSを利用しているのが5名(全回答者のうち2%、本件回答者のうち2%)、使用していないのが85名(本件回答者のうち29%)であった。





質問7 使用している携帯電話・PHS会社

携帯電話やPHSの会社としては、NTTドコモが89名(本件回答者207名のうち43%)、auが71名(本件回答者のうち34%)、ソフトバンクが44名(本件回答者のうち21%)、イー・モバイルが0名、ウィルコムが3名(本件回答者うち1%)であった。





質問8 携帯電話で使用している機能

携帯電話やPHSで利用している機能としては、通話が192名(本件回答者204名のうち94%)、テレビ電話が11名(本件回答者のうち5%)、メールが153名(本件回答者のうち75%)、インターネットが49名(本件回答者のうち24%)、テレビが25名(本件回答者のうち12%)、カメラが102名(本件回答者のうち50%)、電子マネーが1名、音楽が33名(本件回答者のうち16%)、地図アプリが11名(本件回答者のうち5%)、GPSナビが10名(本件回答者のうち5%)、ゲームが37名(本件回答者のうち18%)、海外通話が0名、その他が8名(本件回答者のうち4%)であった(複数回答あり)。

その他の回答としては「アラーム」「スケジュール」の他、「他の電話からの当事者の位置確認(NTTドコモ社のイマドコサーチ(R)やセコム社のココセコム(R)など)」も3件見受けられた。





質問9 アラーム機能の使用場面

携帯電話やPHSのアラーム機能を使っている場面に関しては、目覚ましが72名(本件回答者189名のうち38%)、通院、通学など外出の時刻を知るが36名(本件回答者のうち19%)、薬を飲む時刻を知るが7名(本件回答者のうち4%)、使用していないが101名(本件回答者のうち53%)、その他が9名(本件回答者のうち5%)であった。

その他の回答としては「外出の時だけ」「学校でいうチャイムの代わりに利用」「仕事中」「予定日、予定時刻を知る」などが挙げられた。





質問10 スケジュール機能の使用場面

携帯電話やPHSのスケジュール機能を使っている場面に関しては、カレンダーの確認が63名(本件回答者188名のうち34%)、1日のスケジュールの確認が30名(本件回答者のうち16%)、1つのスケジュールの詳細の確認が16名(本件回答者のうち9%)、使用していないが113名(本件回答者のうち60%)、その他が8名(本件回答者のうち4%)であった。

その他の回答としては「一週間単位でのスケジュール確認」「メールを送るとき」「重要な要件の確認」などが挙げられた。





質問11 携帯電話・PHSの使用年数

携帯電話やPHSを初めて使ってからの利用期間は1年未満が9名(本件回答者188名のうち5%)、1年以上2年未満が8名(本件回答者のうち4%)、2年以上3年未満が11名(本件回答者のうち6%)、3年以上5年未満が20名(本件回答者のうち11%)、5年以上10年未満が81名(本件回答者のうち43%)、10年以上が59名(本件回答者のうち31%)であった。





質問12 受傷(発症)前の使用

障害を受傷(発症)する以前に携帯電話やPHSを使用していたかについては、携帯電話を利用していたのが133名(本件回答者272名のうち49%)、PHSを利用していたのは(本件回答者のうち7%)、利用していなかったのは121名(本件回答者のうち44%)であった。





質問13 受傷(発症)前に使用していた機能

受傷(発症)する以前に携帯電話やPHSで使用していた機能としては、通話が144名(本件回答者148名のうち97%)、テレビ電話が3名(本件回答者のうち2%)、メールが98名(本件回答者のうち66%)、インターネットが31名(本件回答者のうち21%)、テレビが4名(本件回答者のうち3%)、カメラが54名(本件回答者のうち36%)、電子マネーが2名(本件回答者のうち1%)、音楽が25名(本件回答者のうち17%)、地図アプリが7名(本件回答者のうち5%)、GPSナビが3名(本件回答者のうち2%)、ゲームが31名(本件回答者のうち21%)、海外通話が3名(本件回答者のうち2%)、その他が2名(本件回答者のうち1%)であった(複数回答あり)。

その他の回答としては「パソコンにつなぎ使用していた」などが挙げられた。





質問14 携帯電話の文字の大きさを変えられることを知っているか

携帯電話の文字の大きさを変えられることを知っているのは99名(本件回答者168名のうち59%)、知らないのは69名(本件回答者のうち41%)であった。





質問15 携帯電話の文字の大きさ

携帯電話の文字の大きさを小さいと感じているのは29名(本件回答者154名のうち19%)、普通と感じているのは123名(本件回答者のうち80%)、大きいと感じているのは2名(本件回答者のうち1%)であった。





質問16 ボタンの押しやすさ

携帯電話のボタンを押しやすいと感じているのは22名(本件回答者159名のうち14%)、普通と感じているのは106名(本件回答者のうち67%)、押しにくいと感じているのは31名(本件回答者のうち19%)であった。





質問17 文字の入力方式の難しさ

携帯電話での文字や文章の入力方式を難しくないと感じているのは39名(本件回答者164名のうち24%)、普通と感じているのは70名(本件回答者のうち43%)、難しいと感じているのは28名(本件回答者のうち17%)、文字を入力しないのが27名(本件回答者のうち16%)であった。

文字が難しいあるいは入力しない理由としては、「通話のみの利用だから」「メールを利用しないから」などの他に「できない」「文章の組み立てができない」「失語症のため」「以前と比べると文字を忘れてしまった」「仕方を忘れてしまった」「理解力がないためマニュアルを見ても分からず、カンタン携帯に変更し、ハートフル社員の方に最低限のことを教えてもらった」など高次脳機能障害に起因すると推定される理由も挙げられた。





質問18 外出の頻度

外出の頻度については、ほとんど毎日が187名(本件回答者286名のうち65%)、週2〜3回が57名(本件回答者のうち20%)、週1回が16名(本件回答者のうち6%)、月2回が4名(本件回答者のうち1%)、月1回が7名(本件回答者のうち2%)、ほとんど外出しないが15名(本件回答者のうち5%)であった。





質問19 主な外出手段

主な外出方法については、徒歩(車いすを含む)が135名(本件回答者281名のうち48%)、自家用車を運転するが42名(本件回答者のうち15%)、家族などが運転する自家用車へ乗るが153名(本件回答者のうち54%)、バスを利用するが99名(本件回答者のうち35%)、電車を利用するが85名(本件回答者のうち30%)、地下鉄を利用するが52名(本件回答者のうち19%)、タクシーを利用するが21名(本件回答者のうち7%)、リフトタクシーを利用するが5名(本件回答者のうち2%)、その他の外出方法が49名(本件回答者のうち17%)であった。

その他の外出方法としては「自転車」の回答が数多く挙げられ、「送迎サービスバス」なども挙げられた。





質問20 誰と外出することが多いか

外出をするときに一緒に外出するかどうかについては、ひとりで外出するが162名(本件回答者281名のうち58%)、家族と外出するが158名(本件回答者のうち56%)、友人と外出するが17名(本件回答者のうち6%)、施設職員(介助者ではない人)と外出するが21名(本件回答者のうち7%)、介助者と外出するが29名(本件回答者のうち10%)、その他が3名(本件回答者のうち1%)であった。





質問21 主な外出先

主な外出先として、病院が172名(本件回答者279名のうち62%)、勤務先が63名(本件回答者のうち23%)、学校が9名(本件回答者のうち3%)、授産所が17名(本件回答者のうち6%)、作業所が71名(本件回答者のうち25%)、デイケアが47名(本件回答者のうち17%)、デパート・ショッピングセンターが122名(本件回答者のうち44%)、コンビニが86名(本件回答者のうち31%)、趣味の集まりが35名(本件回答者のうち13%)、美術館・博物館・映画館が35名(本件回答者のうち13%)、障害者の集まりが55名(本件回答者のうち20%)、その他の場所が59名(本件回答者のうち21%)であった。

その他の場所としては、「近所を歩く、散歩」「公園」「図書館」「本屋」「リハビリ施設」「寄席」「友人宅」「身体障害者療養施設」「スポーツジム」「サーキット場」「プール」「スーパー」「喫茶店」「職安」など様々な場所が挙げられた。





質問22 受傷(発症)後の外出頻度

現在の外出の頻度は障害を受傷(発症)以前と比べて、増加したのは28名(本件回答者279名のうち10%)、減少したのは182名(本件回答者のうち65%)、変わらない(減少していない)のは69名(本件回答者のうち25%)であった。





質問23 道に迷うことはあるか

道に迷うことはあるかについては、良く迷うのが60名(本件回答者257名のうち23%)、たまに迷うのが86名(本件回答者のうち33%)、あまり迷わないのが66名(本件回答者のうち26%)、まったく迷わないのが45名(本件回答者のうち18%)であった。





質問24 受傷(発症)前との比較

障害を受傷(発症)以前と比べて、迷いやすくなったのが134名(本件回答者232名のうち58%)、変わらないのが45名(本件回答者のうち19%)、わからないのが41名(本件回答者のうち18%)、その他が12名(本件回答者のうち5%)であった。

その他の回答としては「一人で外出できなくなった」という回答が多く挙げられた。





質問25 迷ったことのある場所

迷ったことのある場所については、自宅の近所が38名(本件回答者192名のうち20%)、街の中心街が69名(本件回答者のうち36%)、地下街が39名(本件回答者のうち20%)、駅の構内が35名(本件回答者のうち18%)、閑静な住宅街が29名(本件回答者のうち15%)、バスの停留所付近が10名(本件回答者のうち5%)、商店街が26名(本件回答者のうち14%)、デパートなどビルの中が58名(本件回答者のうち30%)、病院の中が45名(本件回答者のうち23%)、その他が57名(本件回答者のうち30%)であった。

その他の回答としては「自宅以外は分からない」「特定でなく色々な場所」「初めて行く所でほかの人と待ち合わせするときなど」「すべて」「市町村とかわからない」「自宅周辺以外すべて」「勤務先の帰り道」「どこでも迷っている」「以前に行ったところなど、久し振りに行ったところでも地図がよくわからなくなる」「新しく行く所の道筋」「電車の乗り換え」「新しい道順について迷う」「結果的に辿りついても、その途中でふっと抜けてしまうような迷い方」「居場所や行き先の方向を確認しようとする迷い方ではなく、周りがきちんと見えていないような感じ」など数多くの意見が挙げられた。「行動範囲が狭くなったため、むしろ迷うことが少なくなった」という意見と「昔から方向音痴だから」という意見がそれぞれも1つずつあった。その他には「一人では外出できないので回答できない」旨の回答も数多く見受けられた。





質問26 移動支援プロジェクトを知っているか?

自律移動支援プロジェクトを知っているのが18名(本件回答者278名のうち6%)、知らないのが260名(本件回答者のうち94%)であった。





質問27 移動支援プロジェクトをどこで知ったか?

自律移動支援プロジェクトを何で知ったかに関しては、新聞・雑誌などが4名(本件回答29件のうち14%)、テレビが4名(本件回答のうち14%)、ホームページが2名(本件回答のうち7%)、ポスターが0名、知人・友人からの紹介が7名(本件回答のうち24%)、その他が12名(本件回答のうち41%)であった。

その他の回答としては「図書館の本で」「職業リハセンターで」「高次脳機能障害者の集まる場所での講演で」「家族会の集会で」「施設職員から」「脳外傷友の会の資料で」などが挙げられた。





質問28 移動支援プロジェクトに参加したことはあるか?

自律移動支援プロジェクトに参加したことがあるのは4名(本件回答者41名のうち10%)であり、参加したことがないのが37名であった(本件回答者のうち90%)。





質問29 移動支援プロジェクトは有効だと思うか?

自律移動支援プロジェクトの利用は高次脳機能障害者にとって有効だと思うのは167名(本件回答者266名のうち63%)、思わないのが13名(本件回答者のうち5%)、どちらともいえないのが86名(本件回答者のうち32%)であった。