運 転 能 力 検 査 結 果 な ど
利用者氏名 ○○ ○○ (頸髄損傷者の例 ・ 習熟訓練)
1.運転適性検査器による評価 | 注意力、持続力、判断の速さなどの状況 ・注意力は問題なし。 ・やや反応時間が遅く、むらがある。 ・素早く正確に操作を行う課題が不円滑である。 |
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2.視 覚 評 価 | 視力、視野などの状況 ・視力、視野、動体視力、夜間視力は問題なし。 |
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3.実車による評価 | 運転基礎感覚の状況(最重度 重度 中等度 軽度 問題なし) 運転内容 ・左折、左カーブでハンドルが回せなくなりセンターラインを超過することがある。 ・運転姿勢が不安定。右左折時に上体のバランスを崩して急加速の操作になることがある。 ・アクセルとブレーキの操作が左上肢に変更になったため、加減速操作の不円滑、アクセルとブレーキの操作間違えがある。また、方向指示器、ブレーキロックの操作が不円滑である。 |
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4.運転操作力などの評価 | 乗降、車いすの積みおろし、ハンドル操作、ブレーキ操作などの状況 ・乗車に10分間、下車に15分間の時間がかかり、一部の動作について職員の介助を要する。 ・車いすの積みおろしができない。 ・ハンドル操作力が弱い。 ・乗車後に運転席のドアを閉められない。運転席の前後と背もたれの調節ができない。エンジンをかけること、チェンジレバーを操作すること、駐車ブレーキを操作すること、ライトスイッチを操作すること、シートベルトを装着することができない。 ・持続力が弱く、訓練時限の後半では操作の不円滑さが増す。 |
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5.記憶に関する 評価 | ・問題なし | ||||||
6.交通に関する国語の知識 | ・習熟訓練のため未実施 | ||||||
所 見 | ・適性検査器による評価からは、反応時間の遅延、反応時間のむらが見られる。 ・ハンドル操作の不円滑、運転姿勢の不安定が原因で、曲り角やカーブで大回り走行、小回り走行になり走行位置が不安定。 ・運転方法の変更に伴う加減速の不円滑と操作の間違えがある。 ・運転席の調節、ドア閉めなどの運転補機の操作に困難がある。 ・乗降が不円滑で車いすの積みおろしができない。 ・現時点では、本人の運転操作力に適した自動車と運転補助装置の選択が重要になる。 |
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支援の目標留意点など | ・自動車と運転補助装置の選択方法の体得。 ・両上肢での運転操作方法の体得。 ・運転姿勢の安定性、運転操作の円滑さの向上。 ・安全で円滑な乗降動作の体得。転落防止のため直近で見守り、必要に応じて介助を行う。 ・操作の持続力の向上。 ・反応時間の遅延に応じた安全な車間距離とカーブでの適切な速度選択の体得。滑りやすい路面での自動車の挙動変化と、一般道路、高速道路での危険を予測した運転方法の体得。 ・ハンドルを旋回するための本人用旋回装置の製作の支援。 ・今後も理学療法で車いすの積みおろしの訓練を継続して行うが、最終的に積みおろしが困難な場合は、車いす積載装置を使用する。 |
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実 車 訓 練 | 段 階 | 訓 練 区 分 | 訓練項目 | 時 限 数 | 学 科 訓 練 | 訓 練 区 分 | 時 限 数 |
1段階 | 習 熟・専 業 | 基礎訓練 | 専 業 | ||||
限 定 解 除 | 速度の選択 | ||||||
2段階 | 習 熟・専 業 | 応用訓練 | |||||
限 定 解 除 | 確認と誘導 | ||||||
合 計 |
国立障害者リハビリテーションセンター(自動車訓練室)