ロービジョン(Low Vision)とは、何らかの原因により視覚に障害を受け「見えにくい」「まぶしい」「見える範囲が 狭くて歩きにくい」など日常生活での不自由さをきたしている状態を指します。 ロービジョン訓練では、これらの不自由さを軽減するための支援を眼科医、視能訓練士、生活訓練専門職、 ソーシャルワーカーが協同で行います。

<対象>

見えにくさと、それに伴う生活上の不自由さを感じるすべての方を対象としています。

<例>

「新聞、パソコンなど細かい文字が読みにくい」

「まぶしくて、ものが見づらい」

「足もとが見えにくくなり、つまずきやすい」

「ものが二重に見えてつらい」

<内容>

視覚補助具などの選定と使用訓練

  • 新聞などの文字を見やすくする視覚補助具の選定と使用訓練を行います。
  • まぶしくて、ものが見づらい方に、遮光眼鏡を選定します。
    拡大鏡(ルーペなど)・拡大読書器・遮光眼鏡・単眼鏡 ほか

社会・日常生活に関する相談と生活訓練

  • 日常生活や就労などに関する相談・助言を行います。
  • 基礎的な歩行訓練、パソコン訓練、点字訓練などを実施します。

社会福祉制度などに関する相談

  • 身体障害者手帳(視覚障害)や年金などの申請に関する相談・助言を行います。
  • 自立訓練や職業訓練などに関する相談・助言を行います。
  • 各種制度に応じた診断書を医師が作成します。

<受診方法>

ロービジョン訓練は完全予約制です。
ご予約を希望される方はこちらをご覧下さい。

全国の視能訓練士養成校などから実習生を受け入れ、臨床実習指導をしています。
(検査や訓練に同席することがあります。)

拡大鏡(ルーペなど)・拡大読書器・遮光眼鏡・単眼鏡

視覚補助具の紹介

1. 拡大鏡(ルーペなど)

文字などを拡大し、見えやすくする補助具です。
その方の目の状態や、使用目的に合わせて、眼鏡式、手持ち式、卓上式などの種類から試しながら選定します。

拡大鏡(ルーペなど)

2. 拡大読書器

 

モニタに絵や文字などを大きく写し出すものです。
本や書類など、読みたいものの文字の大きさや色、背景などの条件を変えて見ることが可能です。

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据え置き型

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携帯型

3. 遮光眼鏡

まぶしさや白んだ感じを軽減させたり、コントラストの改善などを目的として装用する眼鏡です。様々な色のレンズがあり、用途に応じて試しながら選択することができます。

遮光眼鏡

4. 単眼鏡など

黒板や会議の際のホワイトボード、駅の料金表など、遠方を見る時に使用する望遠鏡の一種です。倍率や持ちやすさなどを試しながら選定します。

単眼鏡など

歩行訓練、パソコン訓練、点字訓練など

ご希望や必要性により、次の訓練や紹介などを行っています。

歩行訓練

  • 保有視覚を活用した歩行行動訓練
  • 白い杖を使用した歩行訓練

 

日常生活訓練

  • 身の回りの日常的な行動や動作を保有視覚や触覚などを利用して、安全で確実な技術・動作が習慣として定着することを目的とした訓練

パソコン訓練

  • 画面に表示された文字や図を拡大したソフトの使用訓練
  • 入力時や入力された文字を音声に変換するソフトの使用訓練

点字訓練

6つの点から構成されている点字を書いたり、指で読む訓練

その他

CDなどに録音された小説などの再生ができる視覚障害者用ポータブルレコーダーの使用訓練など

<写真>

 パソコン
 視覚障害者用ポータブルレコーダー

パソコン訓練の様子

日常訓練

視覚障害者用ポータブルレコーダー

パソコン訓練

視覚障害者用 ポータブルレコーダー