去る3月2日(金)、本センター更生訓練所理療教育課程第22
回卒業式が行われました。
午前10時、卒業・修了を祝福するご家族、後輩の在所生及び職
員、関係機関の皆さんの暖かい拍手に迎えられて卒業生・修了生が
会場の講堂に入場し式典が始まりました。
本年度の卒業生は、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう科第一
部の課程10名、同じく第二部の課程31名、の計41名。修了生
は、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう科第一部の課程4名、同
じく第二部の課程3名の計7名です。
3年、あるいは5年間の訓練を終えて、今日の日を迎えることが
できた喜び、これからの生活への不安、そして緊張感、そんな思い
を胸に秘め、卒業生・修了生は席に着いたことと思います。
国歌斉唱に続き、卒業証書並びに修了証書の授与では、卒業生・
修了生が一人ずつ名前を呼ばれ、総長がその一人一人に祝福の声を
掛け、握手をしていました。証書を授与されると、各人各様の思い
が胸に去来し、嬉しさや、寂しさの交じった面持ちが見うけられま
したが、みな一様に今までの張りつめていた気持ちが和らいでいた
ようでした。
総長挨拶では、医療に従事する者の心構えが話されました。さら
に、来賓祝辞として、厚生労働大臣、埼玉県知事、及び新たに東光
会会長になられた今市屋会長から、それぞれお祝いの言葉を頂きま
した。
記念品贈呈では、センターから卒業生・修了生に額縁が贈られ、
二部3年の清遠さんが代表として受け取りました。卒業生からの記
念品として、二部3年の中村さんが、やや緊張した表情で目録を読
み上げアメリカン花水木紅白一対がセンターに贈られました。
送辞では、一部4年の今井さんから、先輩諸氏の将来に自分たち
の明日を重ねて、これからの人生に幸あれと、はなむけの言葉が述
べられました。
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証書の授与 |
式典は佳境に入り、卒業生の一部5年の佐野 朝子さんから別れの
ことばがありました。前半は、関係職員への感謝、在所生への別れ
の言葉などが述べられ、後半の話は佐野さん自身のことが語られま
した。職場からの帰宅途中、突然におそってきた目の異常、失明へ
の不安と将来への不安、働く気力と意欲を失いそうになった彼女の
気持ちを奮い立たせるきっかけとなったのは、娘さんの「以前のお
母さんは、一所懸命働いていたじゃない」の一言でした。さらに病
床のお兄さんにも励まされ、センターに入所し、今日の晴れの日を
迎えたのでした。
感動の中、蛍の光を斉唱し、式典は滞りなく終了しました。
最後に、卒業生・修了生の皆さん、本当におめでとうございます
。これまでの努力に対して敬意を表するとともに、これからの生活
が幸多きものであることを、切に願っております。
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卒業生代表の別れの言葉 |