| 〔学院情報〕 |
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平成16年度 身体障害者更生相談所身体障害者 福祉司等実務研修会を終えて |
| 学院事務室 執筆:研修担当副責任者 更生訓練所指導部 相談判定課 調整係長 工藤 裕司 |
本研修会につきましては、今年度も7月12日から16日までの5日間にわたって開催されました。
梅雨開け後の猛暑の中、全国の身体障害者更生相談所から36名の受講者の方々が参加され、
メリハリのある研修が展開されました。
今年の受講者の平均年齢は44歳、昨年同様ベテラン職員が多い反面、異動等で現在の職務に
就いて1年未満の方々が約半数を占めるなど、更生相談所の実務としては経験の浅い方も
多かったようです。
講義に関しては、行政の最前線で活躍されている厚生労働省の障害福祉専門官や福祉機器
専門官をはじめ、今年度から初めて研修に取り入れた更生医療に関する講義(東京都心身
障害者福祉センター:望月次長)や、各種電動車いすを持ち込んでの補装具製作現場からの
問題提起(国リハ病院PT:岩崎副理学療法士長)なども大変好評でした。
また、東松山市総合福祉エリアの曽根先生からは、障害者の地域生活を支援するための
様々な実践活動に関する貴重なご報告があり、さいたま市の障害者更生相談センターの
飯田先生からは、一年が経過した支援費制度における障害程度区分に関する貴重なデータ
などもご提示いただきながら、いずれも更生相談所の今後のあり方に関する方向性や具体的
な提言もいただき、こちらも大変好評でした。
一方、この研修の目玉であるグループ討議では、今年も「障害認定基準について」、
「地域生活支援における身更相の役割について」、「補装具・日常生活用具関係について」
の3つのグループに分かれ、各自治体の抱える問題点などに関する資料を持ち寄りながら、
情報交換や討議が熱心に行われました。
参考までに各グループでの討議ポイントをご紹介すると、「障害認定基準」グループでは、
更生医療給付との関わりから手帳の交付日の設定に関する問題、障害認定審査会の運営のあり方、
15条指定医師の研修の必要性などが議論されました。
「地域生活支援」グループでは、地域における正確なニーズ把握と総合的な支援のあり方、
さらに一歩進んだアウトリーチの実践、専門性に裏付けられた適切な市町村支援などが話題
となりました。
「補装具・日常生活用具」グループでは、今年も基準外交付の取扱いに関する諸問題を中心に、
最近増えている文書判定の妥当性についても盛んに情報交換がなされました。
これらのグループ討議の結果は、最終日に全体発表され、問題意識の共有化が図られました。
最後になりますが、受講者の方々のアンケートに基づき、今年度の研修を通しての感想を
書かせていただきますなら、更生相談所の業務自体が相当に幅広く複雑なことからも、
更生相談所の機能別の実務担当者研修といったような、さらにターゲットを絞り込んだ
研修の必要性も感じました。同時に国が実施する研修に限らず、各自治体間の横のつながりを
充実させるための「ブロック内研修」などの実施も有効ではないかと思われました。
今回の研修を終え、受講者の方々がそれぞれ成果を地元に持ち帰り、今まで以上に実践的な
ご活躍をされることを心からお祈り申し上げます。
また、各講義をご担当されました講師の皆様方に対しましては、この場をお借りして
厚くお礼申し上げます。
平成16年度 身体障害者更正相談所身体障害者福祉司等実務研修会 日程表
| 日程 | 午前 | 午後 | ||||||||||||||||||||||||||
| 7月 12日 (月) |
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| 7月 13日 (火) |
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| 7月 14日 (水) |
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| 7月 15日 (木) |
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| 7月 16日 (金) |
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