〔学院情報〕 |
平成17年度身体障害者更生相談所 身体障害者福祉司等実務研修会を終えて |
研修担当副責任者:更生訓練所指導部 相談判定課 調整係長 白浜 一 |
7月19日(火)から22日(金)までの4日間にわたって、平成17年度身体障
害者更生相談所身体障害者福祉司等実務研修会を当センター学院にて開催しま
した。全国の身体障害者更生相談所から37名の受講者の方々が参加されました。
参加された受講者の状況は、男性20名、女性17名で、現職の経験年数が1年
未満が20名、1年以上3年未満が14名、3年以上が3名で、現在の職務に就い
て1年未満の方々が半数を占めるなど、更生相談所の実務としては経験の浅い
方が多かったようです。地域的には、北海道から沖縄県までの26道府県6政令
指定都市から参加をいただきました。
今回の研修プログラムは、昨年の研修会アンケートの結果を踏まえて、内容
を変更しました。一つ目は、祝日の関係で1日短くしたこと。二つ目は、研修
会半ばに実施していた当センター、埼玉県総合リハビリテーションセンター及
び東京都心身障害者福祉センター実地研修をやめたこと。ただし、当センター
の見学希望者には、研修会終了後に実施しました。三つ目は、全体的に講義の
時間を増やしたことです。
講義に関しては、行政の最前線で活躍されている厚労省の渡邉障害福祉専門
官、高木福祉機器専門官、佐藤障害認定係長から、タイムリーな話題を提供し
ていただきました。更生医療に関する講義(東京都心身障害者福祉センター:
望月次長)では、資料に基づき記入の方法等具体的に、分かりやすく指導して
いただきました。国リハ病院PT岩崎副理学療法士長には、補装具の処方につい
て製作現場からの意見を伺うことができました。特に基準外交付についての率
直な提起は、好評でした。東松山市総合福祉エリアの曽根先生からは、ダイナ
ミックに障害者の地域生活を支援するための様々な実践活動に関する貴重なご
報告がありました。さいたま市の障害者更生相談センターの飯田先生からは、
支援費制度における障害程度区分に関するデータに基づき、今後の更生相談所
のあり方等について提言をいただきました。
また、今までの更生相談所の実務研修会では取り上げなかった「障害者の心
理」(和洋女子大:坂本教授)「社会生活力を高めるための支援」(筑波大:
奥野助教授)について講義をいただきました。障害者に接する時のヒント、社
会生活力・エンパワーメントの理解につながったと好評でした。
グループ討議では、今年は「障害認定基準について」と「補装具・日常生活
用具関係について」の2つのグループに分かれ、各自治体の抱える問題点など
に関する資料を持ち寄りながら、情報交換や討議が熱心に行われました。
「障害認定基準」グループでは、審査部会の運営、身体障害者手帳の障害状
況と現状の扱い、聴覚スクリーニング事業等についての議論がありました。
「補装具・日常生活用具関係」グループでは、基準外交付について活発な意
見交換がありました。入院患者への補装具給付、デジタル補聴器等に関して各
自治体により取扱いが違うことも話題になりました。
これらのグループ討議の結果は、最終日に全体発表され、問題意識の共有化が
図られました。
受講者の方々の研修を通してのアンケート結果によれば、グループ討議の時間
が足りなかった、事前に資料がほしい、あるいは内部障害の講義もほしかった等
という意見がありました。
今回の研修を終え、受講者の方々がそれぞれ成果を職場に持ち帰り、今まで以
上に実践的なご活躍をされることを心からお祈り申し上げます。
また、各講義をご担当されました講師の皆様方に対しましては、この場をお借
りして厚くお礼申し上げます。
月日 | 午前 | 午後 | ||||||||||||||||||||||
7月 19日 (火) |
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20日 (水) |
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21日 (木) |
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22日 (金) |
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