〔野鳥シリーズ49〕 |
リハセンターに飛来する野鳥を友に |
日本福祉教育専門学校 見原 捷三(元理療教育部長) |
クロジ(黒鵐)
今回は、平成15年3月の第233号(野鳥シリーズ30)に掲載したアオジに対してクロジ
を取り上げました。
最も丁度野鳥シリーズ30号までは、カラーではなくて白黒でしたから、アオジもクロジ
のように見え判別しにくいかと思いますがご容赦ください。
さて、このクロジは、全長が約17cm(スズメよりやや大きい)で、写真のように夏羽の
雄は、全体が暗青灰色をしており、腹部は淡色をしています。また、背中には黒色の縦班
がありそれに嘴と足は淡黄褐色をした極めて地味な姿をした野鳥です。
生息地は、カムチャッカ半島、サハリン、日本に分布し国内では、北海道、本州で繁殖
し冬季になると暖地に移動します。
繁殖期の4月から7月にかけては、山地のササの多い場所で藪の茂みに、枯葉や枯茎等
を集めて皿上の巣を作り、約4個から5個の卵を産み抱卵日数約12日間、巣立ちまでの日
数は11日位です。この時期は、「ホイーチョチョチョピー」張りのある声で鳴きますが、
地鳴きは「チョ」という細い声に変わります。
普段は、茂った暗い林を好み、林内の地上を跳ねて歩きながら、草の実などをついばみ
ます。(写真は草の実を食べているところです。)
このクロジは、大変警戒心の強い鳥で驚くとすぐに藪の中に入ってしまい、観察するの
が難しいので、仲間と餌付けをした結果、こんなに間近で撮れました。
リハセンター構内では、なかなか観察は難しいかもしれませんが、茂みの中から鳥の鳴
き声が聞こえたら耳を澄ましてみてください。
〔お詫び〕
国リハニュース269号(平成18年3月発刊)において、当シリーズを〔野鳥シリーズ47〕と
して掲載しておりますが、〔野鳥シリーズ48〕となりますので、ここに訂正いたします。