〔野鳥シリーズ72〕
リハセンターに飛来する野鳥を友に
元理療教育部長 見原 捷三



オシドリ(鴛鴦)
 オシドリは、全長が約50cmで雄は橙色の大きな銀杏羽をもったカモ類です。
 繁殖地は、中国東北部からウスリー、サハリンで、日本でも北海道、本州、沖縄で繁殖しています。
 棲息地は、山間の渓流や山地の湖等の余り開けたところは好まず、木陰に隠れるようにして、他のカモ類等と違って木に止まり水の上をねぐらとしています。
 餌は、カシやナラ類等のドングリを好みますが、この外に水棲昆虫等の動物質を食べることもあります。
 繁殖期の4月から7月になると、水辺の樹洞に枯草等で皿形の巣を作り7個から12個の卵を産み、約30日で孵化します。孵化した雛は、すぐに歩くことが出来て、巣穴からダイビングして親鳥のところに向かい勇気ある行動をします。
 越冬期には、数10羽から数100羽の群れを作ることもあり、市街地の公園で観察出来ます。
 鳴き声は、雄が「ケェーケェー」と鳴くのに対して雌は「クァッ」と少し濁った声で鳴きます。
 このオシドリは、番(つがい)の絆が非常に強くて、2シーズン両方とも生き延びた場合には、再び前年の相手と番になり寄り添っているところがよく見られることから、仲の好い夫婦を「オシドリ夫婦」や「鴛鴦(えんおう)の契り」等の言葉で古くから親しまれている鳥です。
 また、万葉集巻20にオシドリのことを「磯の浦に常喚び来棲む鴛鴦の惜しき吾が身は君がまにまに」(いそのうらに つねよびきすむ をしどりの おしきあがみは きみがまにまに)([大意]池の磯辺にいつも来て呼びかわして住むオシドリの名のように、惜しい私の身ですが、あなたの御心次第でどのようにでもいたします)と詠まれています。



(写真)オシドリ(鴛鴦)