満開の桜が咲き誇る中で4月3日(木)10時から、当センター学院講堂において、新入生67名を迎え、平成26年度入学式を開催しました。今年は雨の中の入学式となりましたが、新入生の笑顔が光っていました。
式典では、開式のことばに続き中島学院長から式辞がありました。式辞の中で学院長は、「義肢装具学科及び言語聴覚学科においては全国に養成学校がたくさんありますが当学院は群を抜いた存在であるということは論を俟ちません。また視覚障害学科、手話通訳学科、リハビリテーション体育学科、児童指導員科については他に同じような養成機関がないか、もしくは一つだけとなっております。もし当学院がなかったならば、たちどころに障害者の方は困ったことになります。卒業生がそれぞれの専門職として100パーセント就職を果たしていることからも証明されます。」と述べられ、「この学院の学科は全て我が国で初めて出来た学科です。今日まで優秀な専門職を輩出してきました。優秀な専門職を輩出し続けてきたことを伝統の一言で言えばそれきりですが、もう少し深く考えると非常に多くの理由があります。その中で2つだけ当学院が優秀な専門職を輩出し続けていることの理由として感じたことを述べておきます。一つは優秀な専門職を求めているニーズがある。もう一つは優秀な専門職を職業として志す学生がいる。それがこの学院を社会によく知られた優秀な養成機関であるということを保ち続けている多くの理由の中の大きな2つであると考えています。そして、本日67名の皆様方、面接試験を通じてこの学院を支えるに足る方だと思いそして選ばれた方だと思っております。ただ、教えられ、学ぶだけでなくこの栄えある当学院の伝統を担う構成要素の一つとして本日入学されたということを自覚され、これから何年か優秀な専門職をめざして一生懸命励まれることを希望します。」とお話をされました。
続いて、中村総長より祝辞がありました。祝辞の中では、まず新入生の皆さんに対してお祝いの言葉が述べられた後、センターの概要について触れられました。
そして、「障害は多様であり、障害のある方が地域で生活するには多様な支援が必要です。皆さんがこれから学び、目指す専門職は、社会から大きな期待が寄せられております。皆さんはこれからこの専門職について学ばれることによって、その活動や言葉は、障害のある人、ご家族、そして社会一般の人々から重みを持って受け止められ高い専門性とその実力が求められます。最後に、今日から、新たな一歩を踏み出した皆さんに、学院での出会いを大切にしていただきたいと思います。人との出会いが皆さんの学生生活を、そしてその後の人生を豊かにしてくれることと思います。本日、新たに67名の皆さんが、これから私たちの仲間として加わってくださることを、心から歓迎いたします。」とお話をされました。
引き続き、新入生紹介のあと、言語聴覚学科2年の手塚征宏さんが、歓迎のことばを述べました(文末に全文掲載)。
その後、頂いた祝電を披露し、当日参列された当センターの幹部職員の紹介を行った後、学院歌を斉唱して終了しました。
歓迎の言葉
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。みなさんを迎えることが出来ることをうれしく思い、在校生一同、心から歓迎いたします。
今、不安と期待が混じった様々な思いを胸に、ここにいらっしゃると思います。私もちょうど1年前、新たな環境に対して緊張してここにいたことを思い出します。夢に向かい、勉学に励むことはもちろん、仲間との交流を通して、たくさんの考えや経験を積んでいただきたいと思います。
この学院には「言語聴覚学科」「視覚障害学科」「義肢装具学科」「手話通訳学科」「児童指導員科」「リハビリテーション体育学科」の6つの学科があり、ともに学んでいます。センター内には、病院、職業訓練や生活訓練を行う自立支援局、研究所などがあり、見学や実習でお世話になる機会があります。学院内における講義だけではなく、センター内で実際の現場を体験できる、非常に恵まれた環境にあるといえます。
普段はそれぞれの学科で勉強していますが、春にはスポーツ交流会があり、ともに汗を流し、秋にはお互いの学科の紹介をし合う学院交流会があります。そこでは、たくさんの出会いがあり、お互いを理解しあう貴重な機会です。他分野の専門的な話を聞くことは、将来同じリハビリテーションという大きな目標に向かう者同士として、非常に有益だと私自身も感じています。
これから楽しい事ばかりではありません。もちろん、つらい事や逃げだしてしまいたくなるような事も待っていると思います。そんな時は、今心にある思いを思い出してください。夢を目指したそれぞれの思いがあると思います。その思いを改めて思い出すことで、必ず乗り越えられると思います。そして、今隣に座っている同期のみんなや私たちにいつでも相談してください。
夢は決して自分一人の力だけで叶うものではないと思います。たくさんの仲間や周囲の協力のもとに、自分が今勉強できることを幸せに思い、この学院生活を充実させたものにしていってください。以上、皆さんのご入学を心からお祝いし、歓迎のことばとさせていただきます。
平成26年4月3日
言語聴覚学科2年 手塚 征宏