令和2年度「第37回国立障害者リハビリテーションセンター業績発表会」を開催いたしましたのでご報告します。
業績発表会は、当センター職員が、その事業や学術研究の上で成し遂げた成果を発表・討議する機会を設けることによって、職員相互の研鑽と連帯の強化を図り、効果的・総合的なリハビリテーションの推進を図ることを目的として、昭和59年度から続く、当センターの主要な行事の一つです。
例年は発表者、聴講者が会場に集まり1日で開催していましたが、新型コロナ禍での感染防止のため、ナレーション付の発表パワーポイントを12月15日から1月5日までの間に職員が業務用パソコンで視聴する形で開催しました。今回は全部で51の演題の発表が行われました。質疑応答については、発表を視聴した職員からの質問と発表者からの回答を発表同様に閲覧できるようにしました。
今回の開催方法は、発表者と聴講者が同じ場所にいて行うのではないため、発表と質疑応答の臨場感はありませんでしたが、職員が様々な勤務時間や形態で従事している当センターにとっては、都合の良い時間にいつでも発表を視聴することが可能であったため、これまで以上に他の部門の活動内容について知る機会を増やすこととなり、更に職員間・部門間の連携につながっていく契機になったと思います。
発表期間後には審査の結果、優秀な発表等に対し下記の表彰がされました。
演題名 | 発表者 |
頸椎損傷患者に適したMRI 用ブザー補助具の作成 |
病院 吉田 敦 |
非切断側下肢の骨折を合併した下肢切断者の入院期間について |
研究所 三田友記 |
経頭蓋磁気刺激を用いた脊髄損傷症例の運動機能評価 −頸髄損傷症例の残存運動機能の定量的評価− |
研究所 高村優作 |
Brown-Séquard症候を呈した頸髄損傷症例に対する骨髄間葉系幹細胞投与とリハビリテーションによる機能改善 |
病院 愛知 諒 |
視覚障害者に提供したオンライン訓練の実施報告 |
自立支援局 荒木俊晴 |
成人吃音患者における精神科的併存症 |
病院 金 樹英 |
災害発生時に看護師が初動対応できるための防災教育についての取り組み |
病院 堤 美穂 |
新型コロナウィルス感染拡大のなかでの言語聴覚学科カリキュラムの実施状況 |
学院 下嶋哲也 |
ヒヤリハット発生時の対応の評価と体制づくり |
病院 會田人美 |
製作実習におけるPO 学科−CN 課程の多職種連携への取り組み |
学院 中村喜彦 |
演題名 | 発表者 |
視覚障害者等級計算機の開発 |
病院 堀 寛爾 |
演題名 | 発表者 |
排便動作訓練にWi-Fi 接続カメラを導入 −特徴の異なる3種類のカメラを比較した結果− |
自立支援局 首藤亜理沙 |
障害年金未受給であることが利用相談時に判明した場合のCW による支援 |
自立支援局 工藤夏凜 |
なお、全発表の演題名、発表者及び予稿(一部非公開を除く)を、当センターホームページに掲載しています。以下のURLからご覧いただけます。
(業績発表会要旨)
http://www.rehab.go.jp/achievements/japanese/index.html