アクセシビリティ機能・ユーザー補助機能を活用して、
スマートフォン・タブレット端末を操作する

(0) マウスデバイスが使用できる場合(運動機能障害者)

(1) 運動機能障害者向け
 (1−1) アンドロイド端末(ユーザー補助機能…スイッチアクセス)
 (1−2) iOS端末(アクセシビリティ機能…スイッチコントロール)
 (1−3) インタフェース

(2) 視覚障害者向け(準備中)


(0)マウスデバイスが使用できる場合(運動機能障害者)

◆タップやフリック操作は難しいが、マウスデバイス(トラックボール等)が使用できる場合は、
・TypeA→TypeC(機種によりLightning、MicroB)等の変換コネクタを使用して
 マウスデバイスをスマートフォンやタブレット端末に接続するとポインターが現れます。

・マウスを動かすと、ポインターはパソコンのマウスカーソルと同じように動きます。
・ポインターをアイコンなどの操作対象個所まで動かして左ダブルクリックするとタップ動作と同じになります。

注)スクロールの際、iOSではマウスデバイスのスクロールボタンを操作した方向と画面の動きが逆になります。
注)ページの下部分を表示させようとしてスクロールボタンを下方向に回すと、
  上部分を表示する(下にスワイプしている)ことになります。

・マウスデバイスが操作できるかどうかを確認し、難しい場合には
 (1)のように1つのスイッチ操作による利用を検討します。



(1)運動機能障害者向け

◆1つのスイッチを操作してスマートフォン、タブレット端末を利用するための機器の構成図を示します。


◆「スイッチ」→「なんでもワイヤレス(Bluetooth)や変わる君(有線)等のインタフェース」
  →「変換アダプタ」→スマートフォンやタブレット端末 の様に接続します。

*注)インタフェース(スイッチ操作をスマートフォンやタブレット端末への入力に変換する中継器)



(1−1)アンドロイド端末(ユーザー補助機能…スイッチアクセス)

◆1例として、アンドロイドOSを搭載したスマートフォン(Google Pixel7)における
 ユーザ補助機能(スイッチアクセス)の設定方法を紹介します。

*注)スイッチアクセスをインストールする必要がある場合、 インストールは各自の責任において行って ください。
*注)各端末におけるいかなる不具合も、国立障害者リハビリテーションセンターは責任を負いません。

*注)他の端末でも同じ操作になるとは限りません。
*注)それぞれの端末において操作が違うことがありますので、各自ご確認ください。

◆Google Pixel7においてユーザ補助機能(スイッチアクセス)を設定する手順
○PDFファイルによる説明(PDF形式(約1.5MB)

○動画による説明−1
・スライドショーで設定方法を説明します

○動画による説明−2
 スクリーンレコード機能を使用して、実際のスマートフォン画面の操作で説明します
・スイッチアクセスを設定してポイントモードで文字を入力する
・スイッチアクセスを起動してオートスキャン方式で操作する
・なんでもワイヤレスを接続してポイントモードで文字を入力する

本動画は、
令和4年度〜5年度 厚生労働科学研費、
「新規性の高い技術を活用した障害者支援機器の開発と利活用を促進するための分野横断的調査研究」
により作成しました。


◆アンドロイドOSでは、スイッチアクセスが起動していても画面タップは有効です。
・スイッチアクセスを終了させたい場合には、設定と同じ手順で進み、
 「スイッチアクセスの使用」ボタンを左にスライドさせてオフにしてください

◆実際に設定すると分かりますが、
☆アンドロイドOSにおいては操作するスイッチに対応する機能の割り当て方の考え方がiOSと逆になり、
 設定したい機能を選択してからその機能に対してスイッチを割り当てます。

・設定/ユーザー補助/スイッチアクセス/スキャン用のスイッチの割り当て/選択、
 と進み、「選択(ポイントスキャン)」の設定画面で、例えばSpaceキーに割り当てたスイッチを押すと、
 そのスイッチ(=Spaceキー)が「選択(ポイントスキャン)」の機能に割り当てられます。


(1−2)iOS端末(アクセシビリティ機能…スイッチコントロール)

*注)スイッチコントロールの設定は、各自の責任において行ってください。
*注)各端末におけるいかなる不具合も、国立障害者リハビリテーションセンターは責任を負いません。

◆iOSでのアクセシビリティ機能(スイッチコントロール)の設定は
○iPhoneユーザガイド、
○Apple Support内の「スイッチコントロールを使って iPhone、iPad、iPod touch を操作する」や、

○ICT救助隊サイト内の
・「難病コミュニケーションフォローアップページ」内の「iPadとスイッチコントロール」の冊子や、
・「 難病コミュニケーション支援テキスト(P41-47)」、
等を参照してください。

その他、
・ATティービー「iPadのスイッチコントロール | iPadを外部スイッチで使う「スイッチコンロール」を設定する」
・沖縄県障がい者ITサポートセンター「iPadアクセシビリティ活用、スイッチコントロールの使い方入門」
等を参照してください。

*注)スイッチコントロールを設定する際には、必ず
   設定/アクセシビリティ/ショートカット、と進み、「スイッチコントロール」にチェックを入れてから設定を行ってください。

*注)スイッチを設定する際、ソースで画面を選択した場合
   (アクセシビリティ/スイッチコントロール/スイッチ/新しいスイッチを追加/(ソース)画面/(画面)フルスクリーン)、
   スイッチコントロール起動中は通常のタップ操作ができず、スイッチコントロールの終了はスイッチコントロールの操作からしかできません。

   ショートカットでスイッチコントロールにチェックを入れておくと、ホームボタン(ホームボタンがない機種は電源ボタン)を素早く3回押すと
   ショートカット画面になり、その画面内の「スイッチコントロール」を選択するとスイッチコントロールを終了できますので、
   必ず設定しておいてください。

☆iOSにおいてはアンドロイドOSとは考え方が逆で、
 iOSではスイッチを認識させてからそのスイッチに対して機能を割り当てます。

・設定/アクセシビリティ/スイッチコントロール/スイッチ/新しいスイッチを追加/外部スイッチ、
 と進み、インタフェース経由で接続しておいたスイッチを押すとそれを認識しますので、
 そのスイッチに対して、「項目を選択」等、どの機能を割り当てるかを指定します。


(1−3)インタフェース

○Bluetooth接続
 キー入力の代替
・なんでもワイヤレス(テクノツール)2025年3月、販売終了
・ブルー2FT(パシフィックサプライ)
・できiPad。(「できマウス。」プロジェクト)

○有線接続
 キー入力の代替
・なんでもスイッチUSB(テクノツール)
・USB Switch(USBスイッチ)(テクノツール)
・変わる君(BitTradeOne)
・スイッチボックス(iOSスイッチコントロール用)(ICT救助隊)
・コネクトエール(アクセスエール)

 画面タップの代替
・i+Padタッチャー(アシステック)

等が使用できます。




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更新日:4月23日 2025年


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