1.教育目標

本学科は、養成する人材像等の目標を下記のように定め、教育活動を行います。

◆ 幅広い知識と高い技術に基づいた専門性と考える力・判断力を兼ね備え、豊かな人間性をもった人材を養成します。

◆ 高い倫理観を持ち、障害者福祉の発展に貢献できる人材を養成します。

◆ 障害者福祉の向上に必要な研究活動を行うとともに、指導者になりうる人材を養成します。

◆ 地域の障害者の方々と共に活動し、地域と共に歩む「地域との共生」を目指します。

2.教育の特徴

<多彩な連携と学び>

本学院には言語聴覚学科、手話通訳学科、視覚障害学科、義肢装具学科、児童指導員科があり、学科間の垣根を越えた交流(チーム医療)ができる教育環境を提供するとともに、本センター病院や自立支援局の専門職員、研究所で専門研究を行っている研究者、さらに臨床・指導・教育現場で活躍している大学などの先生方の協力を得て、最先端の知識と技術を学ぶことが出来ます。

<少人数で丁寧な指導>

こうした環境に加え、各教官が学生との対話や個別指導を重視した少人数制により、確実な知識、レベルの高い技術、そして考える力と判断力、豊かな人間性を育めるよう教育にあたっています。

例えば、1年次の後期から毎週実施する運動処方実習では、障害のある方に対して実際に学生が指導計画を作成し、指導方法論や評価方法について教官も交えて小グループで討論した後、実践に臨みます。指導後はその内容についてフィードバックを行い、多角的な観点から机上の知識を確認するとともに、問題提起や解決に必要な方法論、教授法、結果から妥当に結論を帰納する手続き等について学習し、その後の臨床・指導に反映させます。

3.リハビリテーション体育学科のカリキュラム

<基礎から応用まで系統制のある学び>

リハビリテーション体育学科では、スポーツ科学などの「基礎科目」をベースとして、医療・福祉分野を学修する「専門基礎科目」、それをさらに展開する「専門科目」を設定しています。

それぞれの科目は現場や研究の第一線の専門家が担当しており、“理論と実践の融合”が効果的に図られるように、グループワークやケーススタディなどの教育方法を取り入れています。

講義と演習で実践能力が備わると、実際の現場で対象者と直接かかわりながら、専門家となるための基礎的な能力と態度を養うための「実習」に臨みます。さらに2年間の集大成であり、自らの研究活動の基礎をつくることを目的とした「特別研究」もあります。

 ・カリキュラム表 (PDF)

 ・教育内容の流れ (PDF)


(1)基礎科目について

「基礎科目」では、大学で学修したスポーツ科学(生理学、体育学、教育学、心理学、統計学、生化学、栄養学など)に基づいて体系化した知識と方法をさらに追求し、リハビリテーション体育の専門職としての基礎的な資質を深めるために設置しています。


(2)専門基礎科目について

「専門基礎科目」では、障害者リハビリテーションの領域(医学・社会福祉学など)を学修させることをねらいとしており、「基礎科目」と関連付けつつこれを補完することで学生がより探求し、リハビリテーション体育専門職としての基礎的な資質を形成することを意図して設置しています。


(3)専門科目について

「専門科目」では、大学の保健体育教職課程で学修した知識と技術を基軸に学生が障害者スポーツ医学の関心とリハビリテーション体育の専門職に不可欠な領域の学修を考慮して、障害類型ごとの運動処方の作成やスポーツ指導法の開発と管理などの演習を多く設定しました。


(4)実習について

「実習」では、リハビリテーション体育にかかわる医療・社会福祉施設などの見学実習、当センター病院リハビリテーション体育部門で多様な課題について一定の期間実習する指導実習Ⅰ(内部実習)、インターンシップの形式で連携施設へ赴き、各自の専門職としての課題を追求する指導実習Ⅱ(外部実習)で構成されています。

(5)研究について

臨床で必要とされる専門家の養成に加え、教育・研修・研究分野でスーパーバイザーとしての役割も担えるよう「特別研究」を設定し、研究能力や問題解決能力が養われるようにカリキュラムを構成しています。

 ・研究テーマ一覧 (PDF)

4.年間スケジュール

作成中

5.履修モデル

さまざまな領域(キャリア)に対応する多様な履修モデル

(1)障害高齢者の生活機能の維持・改善をめざす高度な能力を有する運動指導員をめざす

(2)障害者の健康づくりについて、高度な能力を有する運動療法士をめざす

(3)障害者スポーツセンターにて、スポーツを楽しく安全に指導・管理できるスポーツ指導員

(4)特別支援学校や普通学校に通学する障害児のリハ体育指導ができる教員をめざす

(5)社会福祉施設の自立・就労支援における体力づくりの運動指導員をめざす

6.取得できる資格

1)公益財団法人日本障がい者スポーツ協会公認上級障がい者スポーツ指導員 

2)公益財団法人健康・体力づくり事業財団健康運動指導士の受験資格 

7.教員紹介

梅崎多美
(うめざきたみ)


◆専門分野:肢体不自由者のスポーツ・体育
◆研究テーマ:車椅子バスケットボール、障害者スポーツの普及、障害のある方への水中運動、女性障がい者アスリート支援、義足ユーザーに向けたトレーニング法 など
◆自己PR:学生時代から車椅子バスケットボールに関わり、現在は女子チーム「ELFIN(エルフィン)」の監督を務めています。他にもスキューバダイビングやスキーをしながら、スポーツは生活の幅を広げる可能性を秘めている!をモットーに「心が動く」瞬間を日々模索しています。
◆メッセージ:人生何がきっかけで変わるか分かりません。「今まで」よりも「今から」が重要です。

高橋春一
(たかはしはるかず)


◆専門分野:スポーツ精神医学
◆研究テーマ:「精神障害者とスポーツおよび運動介入に関する研究」、「自閉症スペクトラム障害児(就学前5歳児)における運動の苦手さに関する研究」、「青年期発達障害者の体力と運動介入に関する研究」など
◆自己PR:スポーツを精神疾患の治療・リハビリテーションや健康づくりに応用するため、精神科臨床において運動療法を実践してきました。専門は、精神障害(発達障害含む)を対象とした、応用行動分析学的手法を用いた効果的なスポーツ支援法の開発と健康づくりのための運動処方とプログラミングおよび教育カウンセリング
◆メッセージ:リハビリテーション体育の専門家は、障害のある方との"やりとり"を通して、今、そこで起きている事態の心理的な意図を把握し、その時々に応じた支援法を再構成しながら実施します。カラダを動かすために必要なココロの動きを一緒に探ってみましょう!

樋口幸治
(ひぐちゆきはる)


◆専門分野:運動生理学、車いすスポーツ、格闘技
◆研究テーマ:障害者の研究づくり、障害者の運動時呼吸循環器応答
◆自己PR:人は、日々、進化を遂げます。暑い心と冷たい頭をモットーに、自己研鑽。
◆メッセージ:医科学研究と実践指導を通して、障害者の日常生活を支えるプロフェッショナルを目指しましょう!

江黒直樹
(えぐろなおき)


◆専門分野:視覚障害児者のスポーツ・体育
◆研究テーマ:視覚障害者スポーツ、ゴールボール
◆自己PR:

▪日本ゴールボール協会女子強化部長。
▪2004年アテネパラリンピックゴールボール女子銅メダル(ヘッドコーチ)
▪2012年ロンドンパラリンピックゴールボール女子金メダル(ヘッドコーチ)
▪2013年「第5回ヤマハ発動機スポーツ振興財団スポーツチャレンジ奨励賞」受賞

◆メッセージ:世界トップレベルの選手を育成する現場を多くの学生に見て頂きたいと思います。その上で、指導ノウハウを共有しながら、選手の動作分析、体力特性、健康管理などに興味のある方がいれば共に調査・研究を進めて行きましょう。

山下文弥
(やましたふみや)


◆専門分野:
▪障害者のヘルスプロモーション
▪メタボリックシンドローム解消の運動指導

◆研究テーマ:「障害者の健康づくり~運動・健康教育~」
◆自己PR:私は、障害をお持ちの方の健康づくりに、運動・スポーツを活用し、生活習慣の改善・健康寿命の延長など、日々の生活を豊かにすることを目的に実践に取り組んでいます。
◆社会貢献:サッカー(視覚障害者・脳性麻痺)の指導・チーム作りに取り組んでいます。
◆メッセージ:得意分野を伸ばすため、専門性のある環境下で、夢への第一歩を一緒に踏み出しましょう。

久保田崇之
(くぼたたかゆき)


◆専門分野:頸髄損傷者のリハビリテーション体育
◆研究テーマ:リハビリテーション体育を用いた頸髄損傷者のリハビリテーション、ツインバスケットボール
◆自己PR:私はADLの獲得を主として支援する施設の中で、頸髄損傷の方々のリハビリテーション体育を担当しています。すべての利用者さんに「リハビリテーション体育訓練をやって動きが変わった。」と言っていただけることを目標に、訓練を実践しています。
◆メッセージ:スポーツは障がいの有無に関わらず楽しめるものであり、リハビリテーションとして訓練に取り入れることで、運動技術(身体の使い方)や体力の向上、精神面の賦活など、様々な効果を期待することができます。リハビリテーション体育の可能性を共に模索していきましょう。

横田篤志
(よこたあつし)


◆専門分野:障害者スポーツ(車椅子バスケットボール、車椅子ソフトボール)
◆研究テーマ:障害者スポーツの医科学研究(コンディショニングなど)
◆自己PR:国立障害者リハビリテーションセンター学院卒業後、10年間、公益社団法人東京都障害者スポーツ協会に勤務し、障害者スポーツセンターを中心にスポーツ支援業務を行っておりました。その他にも東京都障害者スポーツ大会の運営、全国障害者スポーツ大会への東京選手団の派遣、障害者スポーツ普及・振興に関するイベントの企画運営、研修・シンポジウムなどの講師を担当していました。平成29年7月より国立障害者リハビリテーションセンター病院の運動療法士として働いています。
◆メッセージ:障がいのある方にとっての運動・スポーツの効果を深く学び、専門家として現場で実践できる知識と技術を学院在学中に一緒に身につけていきましょう。

8.入学者の概要

<保健体育教員免許保持者は約半数>

ここ10年間の入学者について、保健体育教員免許の有無をみると、同免許保持者はほぼ半数となっています。(左グラフ参照)

当学科の応募資格には「保健体育の高等学校教諭の専修免許状又は一種免許状を有する者」とありますが、同時に「(これと)同等以上の知識及び技能を有する と当センター総長が認めた者」とあり、約半数を占める保健体育の教員免許を持たない方はこの「(これと)同等以上の知識…」の部分により受験が認められ て、入学しています。

*保健体育の教員免許を持っていない方でも、以下のいずれかに該当する方は応募資格を有している可能性がありますので、当学科にお問い合わせください。

・体育系大学(学部・学科)に在籍または卒業した方
・体育会などでスポーツを実施していた方
・ボランティアを実施していた方

<大学卒業年の受験者が90%>

入学者について、当学科入学前の属性を見ると、学生だった方が90%、社会人だった方が10%となり、ほとんどが大学卒業年に本学科に入学していることがわかります。(左グラフ参照)

<大学卒業年の受験者が90%>

入学者について、当学科入学前の属性を見ると、学生だった方が90%、社会人だった方が10%となり、ほとんどが大学卒業年に本学科に入学していることがわかります。(左グラフ参照)

体育系以外の方へ
教員免許を持たない方へ

1年次のカリキュラムには解剖学、生理学等の内容があり、体育系以外の卒業者でも、身体の基礎的な部分から学ぶことができます。また、教員免許を持たない方に対しては、授業や個別指導の中で、指導方法の基礎的な技能などについて学ぶ機会を提供しています。

そのため、体育系以外の方、教員免許を持たない方でも学習を深め、専門的な知識・技能を修得することは可能です。

9.入学者の出身大学