〔更生訓練情報〕
第22回リハ並木祭を終えて
指導課生活指導専門職 会田 孝行



手作りみこしのパレード
手作りみこしのパレード

ミニSLに子供たちも大喜び
ミニSLに子供たちも大喜び
 去る10月13日(土)、第22回リハ並木祭を開催 いたしました。昨年は、秋雨で肌寒い中での実施でした が、今年は秋晴れで気持ちの良い天候の下で、多くの来 場者を迎え賑わいをみせながら実施することができまし た。
 今年で22回目を迎えるリハ並木祭ですが、今年は内 容等の大幅な見直しを行いました。昨年まではリハ並木 祭式典の中で、ボランティアの表彰や文化講演を含めて 2日間開催いたしました。しかしながら、表彰関係は、 本来その趣旨を踏まえ、12月の障害者週間の記念行事 として実施するのがふさわしいのではないかということ になる等、いくつかのメニューが変更されました。また 、昨年までは終了時間を15時にしていましたが、今年 は開催期間を一日としたため16時迄延長して行いまし た。
 開会式における入所者の実行委員代表3名による開会 宣言のあと、リハ並木祭が開始され、開始後しばらくは 来場者も少なく、少々不安も感じられましたが、時間が 経つにつれ多くの来場者が訪れるようになり、特にグル メストリートなどではあちこちに行列ができるほどでし た。
 従来と比べて様々な内容変更があったにもかかわらず 、準備の段階から大きな混乱や事故もなく、無事に終わ ることができたのは、実行委員をはじめとして、入所者 ・職員全てが力を合わせた結果によるものと思います。 私自身も今年で10回目のリハ並木祭を迎えますが、今 までは入所者の対応に追われて、一部の企画しかみるこ とができませんでしたが、今年はリハ並木祭の主担当と して初めて全ての企画をみる機会に恵まれました。
展示コーナー
展示コーナー

東京サロンオーケストラの生オケコーナー
東京サロンオーケストラの生オケコーナー
 訓練やクラブ紹介では、作品や展示物から日頃の努力 の成果が伺えましたし、模擬店では、昼食時にはたいへ んな賑わいで、少しでもおいしいものを食べてもらおう と、一日店員に扮した皆さんが汗だくで対応していまし た。恒例になっている特別企画の「東京サロンオーケス トラ演奏会」には、生オケや素人指揮者コーナーを含め て今年も多くの方が鑑賞され、美しい音色を楽しんでお られました。入所者手作りのおみこしによるパレードも あり、おみこしに法被にうちわと、いかにもお祭りらし い雰囲気を醸しだしていました。そして、乗車可能なミ ニ蒸気機関車がチビッコたちの注目の的となり、常に順 番待ちの大人気となりました。
 今年の文化祭のテーマは、視覚障害入所者の望月壽さ ん作の「輝かそう それぞれの命 表そうそれぞれの思 い」が選出されました。リハ並木祭にかかわる入所者一 人一人が、訓練やクラブ発表を通じて日頃の「思い」を 多くの人に伝えることができたと思います。ポスターは 、肢体不自由入所者の田中和博さんのどんぐりが並べて ある秋らしい作品が選ばれました。
 国立身体障害者リハビリテーションセンター及び職業 リハビリテーションセンターの主要行事として位置付け られているリハ並木祭ですが、まだまだ運営面を含めて さまざまな課題があります。これまでの経験を踏まえ今 後とも課題の解消に向けて努力していく必要があると思 います。忘れてはならないのは、リハ並木祭は、入所者 、職員、学生だけでなく、多くのボランティアの方々や 地域の皆様方の温かい支えがあってこそ成果をおさめる ものと思っています。
 どうか今後とも皆様からの温かいご支援を賜りますよ う、お願い申し上げます。

 余談になりますが、事務局を担当させていただく中で 、この広いセンターの各部署への連絡の際、Eメールを 活用させていただきました。聴覚障害をもち電話の使用 が難しい私にとって、今回の業務ほどEメールの有り難 味を感じたことはありません。連絡がなかなかとりにく く不便を感じていた数年前と比較すると、便利な世の中 になったな、と痛感しています。