[学院情報]
平成14年度身体障害者福祉関係職員 実務研修会の開催について
学院事務室



 当センター学院が、平成14年度において行う予定の身体障害者福祉関係職員実務研修会は、別表1のとおりです。
 これらの研修会のうち、番号1〜3の研修会が、本日:6月20日までに、既に開催されました。
 つきましては、今年度、最初に開催された番号1の「平成14年度リハビリテーション心理職研修会(基礎)」について、当該研修会の担当責任者より、その概要を紹介します。
 なお、番号2及び3の研修会の日程表は、それぞれ別表3別表4のとおりです。


(別表1)
身体障害者福祉関係職員実務研修会
番号 研修会名 定員 研修期間 日数
1 リハビリテーション心理職研修会(基礎) 20名 5月13日(月)〜5月17日(金) 5日間
リハビリテーション心理職研修会(応用) 20名 9月2日(月)〜9月6日(金) 5日間
2 盲ろう者通訳ガイドヘルパー指導者(前期) 20名 6月3日(月)〜6月7日(金) 10日間
盲ろう者通訳ガイドヘルパー指導者(後期) 10月28日(月)〜11月1日(金)
3 名称変更
視覚障害生活支援研修会
(視覚障害歩行訓練研修会)
20名 6月10日(月)〜6月14日(金) 5日間
4 身体障害者更生相談所身体障害者
福祉司等実務研修会
60名 6月24日(月)〜6月28日(金) 5日間
5 補聴器適合判定医師研修会 70名 7月1日(月)〜7月5日(金) 5日間
補聴器適合判定医師研修会 70名 1月20日(月)〜1月24日(金) 5日間
6 音声言語機能等判定医師研修会 30名 9月9日(月)〜9月13日(金) 5日間
7 靴型装具専門職員研修会(基礎) 15名 9月17日(火)〜9月20日(金) 4日間
8 手話通訳士専門研修会 20名 9月30日(月)〜10月4日(金) 5日間
9 リハビリテーション看護研修会 50名 10月8日(火)〜10月11日(金) 4日間
10 作業療法士研修会 20名 10月23日(水)〜10月25日(金) 3日間
11 理学療法士研修会 20名 11月13日(水)〜11月15日(金) 3日間
12 名称変更
言語聴覚士研修会
(聴能言語専門職員研修会)
30名 11月20日(水)〜11月22日(金) 3日間
13 義肢装具等適合判定医師研修会 100名 12月2日(月)〜12月6日(金) 5日間
義肢装具等適合判定医師研修会 100名 3月10日(月)〜3月14日(金) 5日間
14 視覚障害者用補装具適合判定医師研修会 20名 12月9日(月)〜12月13日(金) 5日間
15 福祉機器専門職員研修会 50名 12月16日(月)〜12月19日(木) 4日間



.

平成14年度 リハビリテーション心理職研修会(基礎)について
更生訓練所 指導部相談判定課
主任心理判定専門職 小熊 順子



 去る5月13日(月)〜17日(金)の5日間、当センターにおいて、平成14年度リハビリテーション心理職研修会(基礎)を開催し、盛会裡のうちに修了しましたのでご紹介いたします。
 この研修会は、風薫る5月の好季節に新年度早々のスタートをきって開催し、北は北海道から南は鹿児島県に及ぶ22都道県から、受講定員の2倍を上回る41名のご参加をいただきました。
 リハビリテーション心理職研修会は、身体障害者更生相談所、リハビリテーション病院、福祉施設等において心理業務に従事している専門職員で、リハビリテーション領域での経験の浅い職員を対象として、実務に必要な基礎的知識及び技術を習得させ、その資質の向上を図るとともに適切かつ効果的な業務の運営に寄与することを目的として、昭和55年以降、毎年、当学院における身体障害者福祉関係実務研修会の1つとして実施しております。
 今回のカリキュラムは、別表2のとおりで、心理士の役割、各身体障害の理解では、頸・脊髄損傷、脳性麻痺、聴覚・言語障害、視覚障害、内部障害を、高次脳機能障害関連では、頭部外傷、脳血管障害、神経心理学と画像診断、高次脳機能評価を、実務関連では、心理評価、心理判定書・報告書の書き方を、さらに平成15年の利用制度に関する最新の情報、研究所の福祉機器開発部の見学を新たに加えた内容を盛り込み、各々の分野において第一人者ともいうべき講師にご協力いただきました。受講生も各講義において積極的な質問をされ、熱心に取り組んでおられました。また、高次脳機能障害関連の講義を中心として約20名の内部職員も聴講されました。
 終了時に実施したアンケート調査結果からは、研修会への参加を決めた理由としては実務遂行上必要と感じたが77%、この研修会への参加が予算に組まれているからが13%で、プログラムの枠組みは良いと思うが82%、今後リハ領域において心理職として実務に役立つ内容であったと思うが90%と好評であった。また、受講生の心理職の経験が5年未満と5年以上とが同数の44%で、5年以上の経験者の大多数は知的障害者更生相談所、児童相談所等での勤務歴は長いが、身体障害領域での業務は経験がないという方の参加でした。本研修会への参加経験を有する受講生は13%でしたが、その中の1名は基礎が2回、応用が1回の計3回参加され、この研修会へ寄せる期待が大きいと思われ、今後もその期待に応えていけるよう内容の充実を図っていきたいと思います。
 受講生の皆様方が、今回の研修会で得られた成果を全国各地に持ち帰られ、それぞれの現場において、この成果を大いに活用して、益々ご活躍されますよう祈念しております。



「内部障害とリハビリテーション」について講義する佐藤総長


質疑応答の様子


演習の様子




(別表2)
平成14年度 リハビリテーション心理職研修会(基礎)日程表
月日 午前 午後
 5月
13日
(月)
開講式・オリエンテーション
(10:00-10:30)
 
リハビリテーションと心理士の役割
(10:40-12:00)
茨城県立友部病院社会復帰作業科
係長  小原 昌之
神経心理学と画像診断
(13:00-16:00)
聖隷三方原病院
リハ科科長  高橋 博達
 
国リハ見学
(16:00-17:00)
 5月
14日
(火)
頭部外傷とリハビリテーション
(9:00-10:30)
国立身体障害者リハビリテーションセンター
神経内科医長  三輪 隆子
 
障害者福祉の動向
(10:40-12:00)
厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部
障害福祉専門官  小田島 明
視覚障害とリハビリテーション
(13:00-15:00)
国立身体障害者リハビリテーションセンター
学院教官  小林 章
 
脳性麻痺のリハビリテーション
(15:10-16:40)
心身障害児総合医療療育センター
整肢療護園園長  君塚 葵
 5月
15日
(水)
内部障害とリハビリテーション
(9:00-10:30)
国立身体障害者リハビリテーションセンター
総長  佐藤 徳太郎
 
頚・脊髄損傷とリハビリテーション
(10:40-12:00)
救世軍ブース記念病院
医師  高木 道人
脳血管障害とリハビリテーション
(13:00-15:00)
専修大学経済学部
教授  宮森 孝史
 
聴覚・言語障害とリハビリテーション
(15:10-17:00)
国立身体障害者リハビリテーションセンター
二訓部長  田内 光
 5月
16日
(木)
心理評価T
(9:00-12:00)
神奈川リハビリテーション病院
主査  坂本 久恵
 
 
 
 
 
 
心理評価U
(13:00-15:00)
神奈川リハビリテーション病院
主査  坂本 久恵
 
職リハ見学
(15:10-16:00)
 
研究所福祉機器部門見学
(16:15-17:00)
 5月
17日
(金)
高次脳機能評価
(9:00-12:00)
希望病院 リハビリテーション科
臨床心理士   中村 優之
 
 
 
 
心理判定書・報告書の書き方
(13:00-15:00)
川崎市リハビリテーション医療センター
生活訓練支援センター
主査  岡部 健
 
閉講式
(15:00-15:30)



(別表3)
平成14年度 盲ろう者通訳ガイドヘルパー指導者研修会日程表(前期)
月日 午前 午後
 6月
 3日
(月)
開講式・オリエンテーション
(9:00-9:30)
 
@「日本における盲ろう者施策の動向」
(9:30-10:50)
厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部
企画課障害福祉専門官  坂本 洋一
 
A「盲ろう概論」
(11:00-12:30)
視聴覚二重障害者福祉センター すまいる
門川 紳一郎
B「盲ろう疑似体験」
(13:30-17:00)
東京大学先端科学技術研究センター
佐々木(矢田)礼人
視聴覚二重障害者福祉センター すまいる
門川 紳一郎
国立身体障害者リハビリテーションセンター学院
視覚障害学科主任教官  小林  章
視覚障害学科  教官  松崎 純子
視覚障害学科  教官  佐藤 哲司
 
 
 6月
 4日
(火)
C「視覚障害概論」
(9:00-12:00)
国立身体障害者リハビリテーションセンター学院
視覚障害学科 主任教官   小林 章
 
 
 
 
 
D「コミュニケーションガイダンス1(手書き文字)」
(13:30-14:20)
藤鹿 一之
E「コミュニケーションガイダンス2(点字)」
(14:30-15:20)
藤鹿 一之
F「ロービジョンの見え方」
(15:30-17:00)
弱視者問題研究会  増山 由紀子
 6月
 5日
(水)
G「盲ろう児のコミュニケーション」
(9:00-12:00)
国立特殊教育総合研究所
重複障害教育研究部   .
重複障害教育第二研究室
室長  中澤 惠江
 
 
 
 
 
 
 
 
H「コミュニケーションガイダンス3(指点字・ブリスタ)」
(13:00-13:50)
渡井 秀匡
I「コミュニケーションガイダンス4(音声通訳)」
(14:00-14:50)
渡井 秀匡
J「コミュニケーションガイダンス5(ローマ字式指文字)」
(15:00-15:50)
東京大学先端科学技術センター
佐々木(矢田)礼人
K「視覚障害(ロービジョン)と手話」
(16:00-17:00)
東京大学先端科学技術センター
佐々木(矢田)礼人
 6月
 6日
(木)
L「聴覚障害概論」
(9:00-12:00)
国立身体障害者リハビリテーションセンター学院
手話通訳学科 教官  市田 泰弘
 
 
 
 
 
 
M「コミュニケーションガイダンス6(筆記)」
(13:30-14:20)
勢理客 友子
N「コミュニケーションガイダンス7(手話)」
(14:30-15:20)
田幸 勇二
O「ろう文化」
(15:30-17:00)
国立身体障害者リハビリテーションセンター学院
手話通訳学科 教官  木村 晴美
 6月
 7日
(金)
P「盲ろう通訳介助の理論」
(9:00-10:30)
東京大学先端科学技術センター
佐々木(矢田)礼人
Q「盲ろう者福祉の現状」
(10:40-12:10)
全国盲ろう者協会  松谷 直美
 
 
 
 
 
 
 


平成14年度 盲ろう者通訳ガイドヘルパー指導者研修会日程表(後期)(案)
月日 午前 午後
10月
28日
(月)
受付
(9:30)
オリエンテーション
(10:00-10:30)
@「疑似体験による盲ろうの手引き歩行」
(10:30-17:00)
東京大学先端科学技術研究センター  佐々木 礼人
国立身体障害者リハビリテーションセンター学院   .
視覚障害学科主任教官  小林  章
視覚障害学科  教官  松崎 純子
視覚障害学科  教官  佐藤 哲司
10月
29日
(火)
A「通訳ガイドの技法1」
(9:00-12:00)
東京大学先端科学技術研究センター
佐々木 礼人
B「実技講習1」
(13:00-17:00)
  盲ろう者とのコミュニケーション
 
10月
30日
(水)
C「盲ろう者と日常生活、盲ろう者と情報補償」
(9:00-12:00)
視聴覚二重障害者福祉センター すまいる
門川 紳一郎ほか
B「実技講習2」
(13:00-17:00)
  盲ろう者とのコミュニケーション
 
10月
31日
(木)
E「実 習」
(9:00-17:00)
コミュニケーション・通訳ガイド実習
(二人一組程度で盲ろう者の通訳ガイド実習を行う)
11月
1日
(金)
F「実習の反省」
(9:00-11:00)
G「まとめ」
(11:00-12:00)
東京大学先端科学技術センター
佐々木 礼人
視聴覚二重障害者福祉センター すまいる
門川 紳一郎
閉講式
(12:00-12:15)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 



(別表4)
平成14年度 視覚障害生活支援研修会 日程表
月日 午前 午後
 6月
10日
(月)
・開講式、オリエンテーション
(10:00-11:00)
 
 
------------------------------------
・視覚障害者のリハビリテーション
(11:00-12:30)
国立身体障害者リハビリテーションセンター
主任生活訓練専門職  石渡 博幸
・身体障害者の福祉
(13:30-14:30)
国立身体障害者リハビリテーションセンター
指導部長  山口 保
------------------------------------
・眼疾患と視覚障害
(14:40-16:40)
国立身体障害者リハビリテーションセンター
病院眼科医長  李 俊哉
 6月
11日
(火)
・視覚障害者のコミュニケーション
  @点字
(9:00-11:00)
国立身体障害者リハビリテーションセンター
生活訓練課長  管 一十
 
  Aパソコン
(11:10-12:10)
国立身体障害者リハビリテーションセンター
生活訓練専門職  原 志治
・糖尿病と視覚障害
(13:00-14:30)
国立身体障害者リハビリテーションセンター
病院内科医長  長田 しをり
------------------------------------
・視覚障害者とレクリエーション
(14:40-16:40)
国立身体障害者リハビリテーションセンター
生活訓練専門職  河野 智子
 
 6月
12日
(水)
・視覚障害者の日常生活訓練
  @講義
(9:00-10:00)
  A実技
(10:00-12:00)
  *グループ別に実施
国立身体障害者リハビリテーションセンター
生活訓練専門職       .
河野 智子、義間 由美
 
 
 
昼食∧アイマスク∨
・視覚障害者の日常生活訓練
  @実技・討議
(13:00-14:50)
  *グループ別に実施
国立身体障害者リハビリテーションセンター
生活訓練専門職       .
河野 智子、義間 由美
------------------------------------
・ロービジョンについて
(15:00-16:50)
国立身体障害者リハビリテーションセンター
病院眼科医長  李 俊哉
 6月
13日
(木)
・移動介助の基本テクニック
  @講義
(9:00-10:00)
  A実技
(10:00-12:00)
  *グループ別に実施
国立身体障害者リハビリテーションセンター
生活訓練専門職       .
谷 映志、森 公士朗
・屋内での環境認知訓練の実際
  @講義
(13:00-14:00)
  A実技
(14:00-16:50)
  *グループ別に実施
国立身体障害者リハビリテーションセンター
生活訓練専門職       .
森 公士朗、谷 映志
 6月
14日
(金)
・ロービジョンシミュレーション体験
  @講義
(9:00-10:00)
  A実技・討議
(10:00-12:00)
  *グループ別に実施
国立身体障害者リハビリテーションセンター
生活訓練専門職  原 志治
・全体討議と反省会
(13:30-14:45)
国立身体障害者リハビリテーションセンター
管 一十、石渡 博幸、森 公士朗
 
閉講式
(14:45-15:00)