平成14年度 第19回業績発表会 開催される
管理部企画課



演題発表の様子 第1会場

 去る、12月20日(金)当センターにおいて、第19回国立身体障害者リハビリテー ションセンター業績発表会を開催いたしました。
 この業績発表会は、当センター職員がその事業や学術研究のうえで、成し遂げた 成果を発表・討議する機会を設けることによって、職員相互の研鑚と連帯の強化を 図り、効果的・総合的なリハビリテーションの推進を図ることを目的として行っている ものです。
 佐藤総長による開会挨拶に続き、障害別に8つのセッションを設け、各座長の 進行のもと、発表、質疑が行われました。今回の発表会は、発表演題登録数が 55題とますます活発となり(昨年48題、一昨年44題)、一昨年から、会場として 第1会場(大会議室)および第2会場(中・小会議室)の2会場を設けているほか、 開始時間を8:45と早めて発表の時間を多く取り、質疑の時間も増やしました。 また、他の国立更生援護施設から、7題の演題発表(国立函館視力障害センター 2題、国立神戸視力障害センター2題、国立福岡視力障害センター1題、国立伊東 重度障害者センター1題、国立秩父学園1題)と3名の聴講があり、合わせて10名が 参加しました。この発表会は、他センターの職員との活発な交流の場ともなって きています。
 発表演題および発表者は別表のとおりです。

演題発表の様子 第2会場

 発表方法としては、視覚的に分りやすいプレゼンテーションをするためにパソコン を使用する者が多くなり、なかには、スピーカーを利用して音声を用いて聴覚的にも インパクトのある発表をする等、様々な工夫が見受けられました。
 午前、午後の演題発表の後、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部企画課 より障害福祉専門官の坂本洋一氏を招いて、特別講演として「障害者福祉の動向 について 〜新障害者基本計画案〜」について、ご講演いただきました。平成15 年度から24年度までの10年間に構ずべき障害者施策の基本的方向について 定めた新障害者基本計画についてのお話は、障害者の施設の運営に携わっている 我々職員が今後の業務の遂行においてよく理解し常に念頭において生かしていか ねばならないことであり、有益であったと思われます。
 最後に、岩谷更生訓練所長の講評をいただき、終了いたしました。この発表会を 通じて様々な職種間の相互理解を深め、資質の向上を図ることができたと思われます。 今後も本発表会の一層の充実に努めていきたいと考えています。本発表会の運営に あたっては、各部署の多くの方々のご協力をいただき、ありがとうございました。 この紙面を借りて、御礼申し上げます。


活発に行われた質疑応答の様子 坂本専門官による特別講演の様子 演題発表の様子 第2会場 その2



(別表)
 
平成14年度 第19回業績発表会発表演題及び発表者
 

<午前の部>(第1会場)
T 肢体不自由 @ [座長:関病院長]
  • 脊髄損傷のPhysical fitnessに関与する因子
  • 谷津 隆男
  • 脊髄損傷の入院時と退院時のPhysical fitnessの比較
  • 谷津 隆男
  • 高位頸髄損傷者への作業療法 ―過去7年間の調査報告―
  • 井上 美紀
  • 患者と共に立案する看護計画を実践して一症例を通し一連の流れを報告する
  • 田澤 知佳
  • 国リハ産婦人科外来における脊髄損傷者の受診状況に関する調査報告
  • 道木 恭子
  • 二分脊椎者の社会生活技能プロジェクトによる指導事例
  • 橋本   都
  • 頚髄損傷者の排便 ―座位による排便の有効性を考える―
  • 野満 裕美
  • 肢体不自由者のためのトイレ改造事例報告
  • 稲葉 幹人
  • 肢体不自由者に対する生活訓練の事例報告
  • 河野 智子
     
    U 肢体不自由 A [座長:山崎第一機能回復訓練部長]
  • 脊髄損傷者の体力標準値(推定値)の検討
  • 北村 昭子
  • 脊髄損傷者の麻痺下肢受動的運動中の筋内酵素動態
  • 河島 則天
  • 画像処理を用いた重度障害者用電動車いすの開発
     ―透視4点問題を用いた頭部動作の計測―
  • 二瓶 美里
  • 脊髄・頸髄損傷者の排泄動作の支援  ―排便時のシーティング適合に焦点を当てて―
  • 中山  剛
  • 坐骨収納型大腿ソケットにおける坐骨結節とソケット位置の座標化
  • 三田 友記
  • 義足足部の踏み返しについて
  • 山崎 伸也
  • スキー用下腿義足に関する調査研究 ―障壁と対応―
  • 小池 雅俊
  • 陰圧粒子バッグを用いた即時試歩行可能な義足用採型装置の開発
  • 佐々木一彦
     
    <午前の部>(第2会場)
    V 視覚障害<+その他 1題> [座長:吉野理療教育部長]
  • カタトニー様状態をもつ成人期自閉症者への作業支援
  • 松田 啓生
  • DMC入院に対する看護の見直し ―アンケート調査から―
  • 今村奈緒子
  • 国立視覚障害者更生援護施設卒業生に対する運動・スポーツに関しての調査報告
  • 細川健一郎
  • 理療教育課程における情報教育の導入と今後の展開
     〜中途視覚障害者の高度情報通信ネットワーク社会参加支援への試み〜
  • 太田 浩之
  • 理療教育課程入所者の学習手段モデルの作成(第1報)
  • 伊藤 和之
  • あはき師試験10年の評価と今後の展望
  • 芦野 純夫
  • 中途視覚障害者の継続雇用・原職復帰等を進めるための生活訓練課程の活用についての検討
  • 和泉 森太
  • 国立施設における地域のセンター化構想 〜眼科病院、盲学校との交流〜
  • 山田 信也
  • 求心性視野狭窄をもつロービジョン者に対する歩行訓練効果の測定(2)
     ―訓練群と未訓練群の比較―
  • 小林  章
     
    W 全障害 [座長:寺島障害福祉研究部長]
  • 国リハセンターにおける盲ろう入所者の概要について
  • 遠藤 明宏
  • 盲聾者の織物訓練と家族支援の事例
  • 秋山 静江
  • 盲ろう者と家族の関係(地域生活者と施設入所者の比較)
  • 北村 弥生
  • リハビリテーションにおけるリエゾン精神医学の実践と手掌部発汗検査応用の試み
  • 浦上 裕子
     
    <午後の部>(第1会場)
    X 聴覚・言語障害 [座長:田内第二機能回復訓練部長]
  • 声帯振動の観察と音声言語障害
  • 熊田 政信
  • 当センターにおける人工内耳装用者の経過
  • 小林 美穂
  • 失語症の長期的改善に関わる要因について 〜感覚性失語1例の経過から〜
  • 餅田亜希子
  • 聴覚障害者への情報保障に関する工夫 〜施設利用の観点から〜
  • 春日井 中
  • 聴覚障害者の生活訓練
     ―社会生活技能訓練プロジェクトケース―
  • 会田 孝行
     
    Y 高次脳機能障害 [座長:長岡学院長]
  • 高次脳機能障害患者の訓練に用いた作業活動の特徴
    ―作業療法士が意図した訓練目的・介入方法・作業種目―
  • 山本 正浩
  • 3階病棟における脳損傷リハビリテーション看護の実際と課題
  • 長島  緑
  • 高次脳機能障害患者のコミュニケーションの問題に関する意識調査
  • 三刀屋由華
  • 高次脳機能障害を有する患者の家族指導
     〜家族参加型メモリーノートの活用を通して〜
  • 乘越奈保子
  • 見当識障害を有する患者へのアプローチ ―自分史年表作成を通して―
  • 尾崎 聡子
  • 高次脳機能障害者の社会的支援(訪問調査より)
  • 大津あかね
  • 高次脳機能障害者の処遇事例
  • 若林 耕司
  • 脳疾患症例の自動車運転状況調査
  • 熊倉 良雄
  • 脳疾患症例における運転能力と交通事故発生状況
  • 熊倉 良雄
     
    <午後の部>(第2会場)
    Z その他@ [座長:牛山副院長]
  • ソーシャルワーク実践における記録の役割について
  • 水村 慎也
  • 食中毒事故に備えた食事提供業務訓練実施について
  • 内山 久子
  • 病院診療案内を再開して
  • 西川 民子
  • 離棟・離院患者の実態調査 〜監視システムを導入して〜
  • 福元 牧子
     
    [ その他A [座長:山内研究所長]
  • 障害者スポーツ大会におけるマッサージ施術の試み
  • 池田 和久
  • 社会保障関連政府支出の経済効果
  • 我澤 賢之
  • 歩行様運動における上肢ー下肢間の協調
     ―下肢受動運動が上肢周期運動に及ぼす影響―
  • 阿部 匡樹
  • 伸張性筋活動時の拮抗筋運動ニューロンにおける動員ゲインは短縮性筋活動時より高い
  • 関口 浩文
  • 水中歩行の生体・生理工学的特性―水中歩行時の筋活動特性―
  • 三好  扶
  • 歩行中における外反母指角の定量化と足底装具の効果に関する研究
  • 星野 元訓