〔野鳥シリーズ47〕
リハセンターに飛来する野鳥を友に
東京都福祉事業協会 母子生活支援施設
 スタルト方南 見原 捷三(元理療教育部長)




オオタカ(蒼鷹)
 縁起の良い夢を順に並べて、一富士二鷹三茄子と言う諺がありますが、皆様 の初夢はいかがでしたか。今回は、正月号ですから、前号のサシバに引き続き 、縁起の良いオオタカを掲載することにしました。
 オオタカは、全長が雄約50cm、雌はやや大きくて約57cm、翼を広げると105〜 130cmになります。日本では、留鳥として全国的に平地や丘陵地に生息しており 、寒くなると高地及び寒冷地のものの一部は、低地や暖地に移動しますので、 秋冬になると農耕地や市街地でもよく見掛けることができます。
 繁殖期になると、林の大木に刈枝を積んで皿状の巣を作り(写真左)4月〜 5月上旬に2〜3個の卵を産み、抱卵日数約37日の間、時には雄が交代するこ ともありますが、主に雌が卵から孵して、その後、巣立ちまでの日数は40日位 かかります。
 餌は、主としてドバト、キジバト、キジ、カモ等の中型の鳥と、野兎、リス 、狸等の幼獣を捕食し食物連鎖の頂点に立っています。
 鳴き声は、ギッ、ギッ、と鳴き、繁殖期になるとキッキッキッと鋭く鳴き続 けます。このオオタカは、日本でも古くから鷹狩用に調教して、高額で売買さ れているので、今でも雛の密漁が絶えません。そこで、私は国立塩原視力障害 センター在職中に、オオタカ保護ネットワークに所属して、那須野が原周辺の 林の監視活動をしたことがありました。
 リハセンターは、狭山丘陵、航空公園、所沢聖地霊園に近く、リハ構内の上 空を輪を描きながら、上昇気流に乗って、時々小刻みな羽ばたきを混ぜて、飛 翔していることもあると思いますので、上空を飛んでいるのを、カラスやトビ と決め付けないで、よく観察されることをお勧めします。


(図) オオタカの雛  (図) 空を飛ぶオオタカ