〔更生訓練所情報〕 |
東京都障害者就職面接会に参加して |
指導部指導課主任 三好 尉史 |
6月15日(木)に東京体育館で行われました東京都障害者就職面接会に参加してきました。今回の面接会は
1200名余りの障害のある方と、308の事業所が参加、日本で最も大きな就職面接会の一つです。ここでは、当
日の参加の様子をお伝えするだけではなく、更生訓練所の就労マッチング支援のこと、就職面接会参加に向
けて実施した取り組みについてもあわせてご報告いたします。
先ず、10月からの就労移行支援事業の本格的開始に向けて、今春より就労を支援する担当職員を増やし、
「就労マッチング支援チーム」を立ち上げました。このチームでは利用者の就労支援を行うことはもちろん
のこと、見学や研修を通して事業所等のニーズを探り、就労移行支援の訓練内容にフィードバックすること
も目標にしています。業務は兼任ですが、チームを組んで支援にあたることができるようになったため、就
職面接会参加に向けた準備も多角的に行うことができました。1ヶ月ほどかけて準備に取り組んだ結果、大
きな混乱もなく就職面接会当日を迎えることができました。就職面接会に向けて実施した支援内容は次のと
おりです。
最後に就職面接会参加当日の様子をご報告します。今回13名(2名は見学のみ)の利用者と5名の職員が
参加。それぞれ緊張した面持ちで面接会の開始時刻を迎えましたが、1人あたり1社から3社の面接をほぼ
計画通りに受けることができました。面接を無事に終え、安堵の表情を浮かべた参加者のみなさんに感想を
聞いてみましたので、代表的な声をいくつかご紹介します。
「思っていたより積極的にできたし、自信にもつながった。でも、就職をするためにはもっと売り込まな
いといけないと思った」「はじめての面接で緊張しましたが、とても良い経験を積むことができた」「自分
の障害の状況と就職のための条件が必ずしも一致しないことがわかり、良い勉強になった」などの意見が聞
かれ、日頃の訓練では感じられることができない達成感を感じたり、就労に対する意識もさらに高まったよ
うでした。
この原稿を書いている段階では、残念ながら就職が決まった利用者の方はいません。また、就労マッチン
グ支援は簡単なものではなく、すぐに就職に結びつくほど甘いものではないことも十分理解しています。し
かし、計画的に就職面接会に参加する等就労マッチング支援を目に見える形で展開することで、訓練を行っ
ている利用者のみなさんの就労に対する意識を高めていきたいと考えています。
また、就職面接会参加以外の個別の就労マッチング支援を充実させ、一人でも多くの利用者の方が就労と
いう目標が達成できるように、地道な活動を継続していきたいと考えています。